離婚伝説、Omoinotake、GEZAN……2026年、初の日本武道館に挑むバンドたちの現在地
古くからロックバンドの聖地とも言える日本武道館は、そこに立つことがバンドの箔にも繋がる特別な会場だ。そんな日本武道館にて初の単独公演を控えているバンドが2026年も目白押し。急成長を遂げた若手バンドから着実にキャリアを重ねてきた中堅バンドまで、そこに至るまでのストーリーは様々だが、本稿ではそんな初の日本武道館公演に挑むバンドをいくつかピックアップし、その魅力に迫りたい。
離婚伝説
離婚伝説は、2022年に松田歩(Vo)と別府純(Gt)の2人で結成されたアーティスト。バンド名はマーヴィン・ゲイの名盤『Here, My Dear』の邦題に由来し、ソウルやAORを基調としたスタイリッシュなサウンドをベースに、甘くメロウなハイトーンボイスを響かせるのが魅力的。2024年に1stアルバム『離婚伝説』でメジャーデビューし、瞬く間に注目を集めた。最新曲「ステキッ!!」では、TVアニメ『ハイスクール!奇面組』のエンディングテーマを務め、綺羅びやかな夜の街に合いそうなグルーヴィな音像を響かせる。初の日本武道館公演はもともと9月11日のみの予定だったがチケットの即完売を受けて9月10日を追加し2DAYSに。デビューからわずか数年での日本武道館公演2DAYSは、いかに彼らが急成長を遂げたかを物語っている。
Omoinotake
Omoinotakeは、島根県出身の3人組バンド。藤井怜央(Vo/Key)、福島智朗(Ba)、冨田洋之進(Dr)の3人で構成され、鍵盤を軸にしたギターレスの編成が情感豊かなサウンドを生む。渋谷の路上ライブからスタートし、着実にファンを増やした彼らは、2024年のドラマ『Eye Love You』(TBS系)主題歌「幾億光年」が大ヒットし、『第75回NHK紅白歌合戦』初出場を果たす。2025年も踊れて泣ける「フェイクショー」、 映画『(LOVE SONG)』のために書き下ろした幸福感のあるラブソング「Gravity」など話題曲を立て続けに発表。2026年3月15日に初の日本武道館公演を開催予定。バンド史上最大スケールで挑む一夜になることが予感される。
GEZAN
GEZANは、2009年大阪結成のオルタナティブロックバンド。マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo)を中心に、イーグル・タカ(Gt)、ヤクモア(Ba)、石原ロスカル(Dr)の4人で活動。独自の視点で社会や人間性に問いかける歌詞とオルタナティブを掘り下げていく激しいライブパフォーマンスが魅力だ。実験性のあるサウンドアプローチを取り入れたり、民族音楽のアプローチを融合させるなど、無二性のある音楽性を極める。レーベル「十三月」を主宰し、野外フェス『全感覚祭』を開催するなど、シーンを牽引してきた。結成15周年記念の年には日比谷野外大音楽堂のワンマン『BUG ME TENDER vol. 25 ~赤邦人の夏~』も成功させ、昨年は47+TOUR『集炎』を開催し、全国各地で精力的な活動を行った。2026年3月14日に初の日本武道館単独公演『独炎』を開催。写真家・森山大道撮影のポスター・ビジュアルも話題になっている。
Age Factory
Age Factoryは、清水英介(Vo/Gt)、西口直人(Ba/Cho)、増子央人(Dr/Cho)によるスリーピースバンドで、2010年に奈良県で結成された。感情を剥き出しにしたボーカルと、ソリッド感のある轟音サウンドが大きな特徴。2024年に開催した日比谷野外大音楽堂でのワンマンライブ『twilight 2024』は大雨での開催となったが、熱狂に包まれた迫力のパフォーマンスが話題となり、その後もその公演は伝説的に語られている。最新アルバム『Sono nanika in my daze』でもバンドの進化を感じさせる研ぎ澄まされたサウンドを鳴らしている。2026年11月8日に初の日本武道館ワンマン『twilight 2026』を開催し、バンドの歴史に新たな1ページを刻む。
ヤングスキニー
ヤングスキニーは、2020年結成の東京発4ピースバンド。かやゆー(Vo/Gt)、ゴンザレス(Gt)、りょうと(Ba)、しおん(Dr)の平均年齢23歳。"嘘だらけで矛盾だらけな日常"を歌う切ない歌詞が若者を中心に大きな共感を呼び、メジャーデビュー曲「らしく」や「本当はね、」が結成数年で大ヒットを果たした。SNSでメンバーを募集して結成し、TikTokを中心に爆発的人気を獲得したという背景を持つバンドであるが、ライブハウスでの下積みの実績も多く、ライブバンドとしての定評もある。新曲「るっせぇ女」も含め、かやゆーの赤裸々な生き様をそのまま作品に反映した楽曲が多く、キャリアを重ねてもブレない姿勢に、このバンドの矜持を感じる。2026年2月17日の初日本武道館ワンマン『いつか僕は誰もが羨むバンドになってやる日本武道館』でも、ヤングスキニーらしいステージを見せてくれるのではないか。
バンドごとに様々なストーリーがある中で、それぞれが日本武道館の舞台でどんな新しい歴史を刻むのか。2026年も彼らから目が離せない。