&TEAM、M!LK……『ラヴィット！』ファミリー入りは『紅白』への近道に？ お茶の間に届ける素の魅力
12月31日に放送される『第76回NHK紅白歌合戦』（NHK総合）の出場者が発表され、今年は&TEAM、M!LKといったアーティストが初出場を叶えた。そんな&TEAM、M!LKのメンバーが活躍を見せているのが、毎週月曜日から金曜日の朝に放送されている情報番組『ラヴィット！』（TBS系）である。
&TEAMは、今年4月にリリースした3rdシングル『Go in Blind (月狼)』がグループ初のミリオン認定を獲得。今年は自身初のアジアツアーも成功させ、10月にはミニアルバム『Back to Life』をリリースして韓国デビューを果たすなど、グローバルアーティストとしての階段を着実に駆け上がっている。
一方のM!LKも、3月にリリースしたメジャー2nd アルバム『M!X』のリード曲「イイじゃん」がSNSを中心に大ヒット。曲中に登場する〈ビジュイイじゃん〉のフレーズが「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」ノミネート語30に選出（※1）され、11月末時点でSNS総再生回数が25億回を突破する快挙を成し遂げた。
今年、音楽面でたしかな功績を残してきた2組。加えて、彼らの魅力がお茶の間に広まるきっかけがあったことも、『紅白歌合戦』出場への追い風になったのではないかと思う。そのひとつに、先述の『ラヴィット！』出演が挙げられるだろう。
『ラヴィット！』は“日本でいちばん明るい朝番組”として、2021年よりスタート。過去にも、乃木坂46、櫻坂46、日向坂46、超ときめき♡宣伝部、＝LOVEといったさまざまなアーティストが“ラヴィット！ファミリー”（シーズンレギュラー）として出演を果たし、その名をお茶の間に広めてきた。トークだけでなく、アーティストが番組内で生パフォーマンスを繰り広げることもあり、今年3月にはHump Backがテレビ初生演奏を叶えたことも記憶に新しい。音楽番組ではないものの、このように『ラヴィット！』は近年、アーティストと視聴者を繋ぐ架け橋になっている印象だ。
&TEAMは、メンバーのKが2024年の3月に番組初出演。その後もたびたび出演を果たし、昨年の10月から12月にかけては満を持して金曜日のシーズンレギュラーに。さらに、今年に入ってからも7月から9月にかけて月曜日のシーズンレギュラーとして舞い戻り、SNSで「#おかえりKくん」というハッシュタグをつけた投稿があふれていたことも、ファンからの期待の高さを物語っていた。持ち前の明るさを武器に、ほかの出演者と軽快なトークを見せて放送を盛り上げていたK。「KCC」（Kのクッキングコーナー）と題して番組内で料理を披露することもあった。
M!LKは、今年の10月より月曜日のシーズンレギュラーとして出演中。メンバーが毎週1人ずつ交代で登場し、それぞれのキャラクターを知ることができる機会になっている。11月17日の放送では、もともとYouTubeの企画として生まれた山中柔太朗による「山中ダービー」が地上波で行われ、放送後のX（旧Twitter）でトレンド入りを果たしたことでも話題を集めた。また、グループの結成記念日である11月24日には5人全員で出演し、ヒット曲「イイじゃん」と最新曲「好きすぎて滅！」のメドレーも歌唱した。
多くのアーティストが出演し、素の魅力を発揮する場となっている『ラヴィット！』。本番組は、2023年から“ラヴィット！ファンのための大感謝祭”として毎年夏にイベント『LOVE IT! ROCK』を開催していることも特徴だろう。2025年も、8月23日に東京・国立代々木競技場 第一体育館にてイベントが開催され、MCの川島明（麒麟）、田村真子アナウンサーのほか、番組にゆかりのあるメンバーが集結。アーティストとしては、番組のテーマ曲を務めるサンボマスターが出演することが恒例になっているが、今年はサプライズでMONGOL800の出演もあった。今後、“ラヴィット！ファミリー”のアーティストが増えてくれば、イベント内でより多彩な音楽ステージが繰り広げられていくことも考えられるかもしれない。『ラヴィット！』は、そういった音楽シーンとの結びつきの強さも感じられるのだ。
今年、レギュラー出演していた&TEAM、M!LKが『紅白歌合戦』への初出場を叶えたことで、「『ラヴィット！』は今注目のアーティストを取り上げている」という印象が強まった。『ラヴィット！』への出演こそが『紅白歌合戦』出場への近道――そんなことが当たり前になる日もやってくるのかもしれない。これからも『ラヴィット！』は、アーティストのキャラクターを伝えられる場所として存在感を発揮していくはずだ。
幅広い層にアーティストの魅力を届け、ファン拡大に寄与している『ラヴィット！』。&TEAM、M!LKが『紅白歌合戦』初出場を叶えた今、今後も本番組からどんなアーティストが躍進を遂げるのか注目だ。
※1：https://www.jiyu.co.jp/singo/