Number_i 神宮寺勇太、“好き”を極めて広い視野で確立する自身の軸 クリエイティブの源泉を垣間見た1年に

 2025年も残りわずか。今年も目覚ましい活躍を遂げたNumber_iの活動をメンバーごとに振り返ってみたい。今回は神宮寺勇太をピックアップする。

 神宮寺勇太にとっての2025年は、さまざまなジャンルに活躍の幅を広げた1年だったのではないだろうか。昨年11月にミキモトとのパートナーシップを締結した神宮寺だが、今年2月には新たに「GIVENCHY BEAUTY」のアンバサダーに就任。就任当時のInstagramでは、グレーのセットアップに身を包んだ姿で「ジバンシイビューティーが持つアバンギャルドでエッジの効いた製品の魅力を皆様に知って頂けるように頑張ります!」(※1)と意気込んでいた。それを有言実行するように、広告を通して、エレガントで大人な魅力を発揮している。

 また、7月にはパリで行われた「ミキモト」の新作ハイジュエリーコレクション「Les Pétales」の発表会に出席。昨年ぶり2度目のパリで、コンクパールが輝く華やかなジュエリーをまとった姿を披露していた。

 もうひとつ、個人で新たに切り拓いた仕事といえば、4月に放送された『スポーツ×ヒューマン』(NHK BS)でナレーションを担当したことだろう。この日の放送では、スノーボード選手の平野歩夢が取り上げられていた。後輩たちが力をつけ、今のままでは自分は勝てないともがく日々。怪我の恐怖と戦いながら新たな技の習得を目指す平野の苦悩と挑戦のドラマを、神宮寺は声で伝える役目を果たしていた。もともと、凛としたよく通る声の神宮寺。ナレーションという仕事ではその声質が活かされ、加えて相手の気持ちを深くまで汲み取るあたたかい人柄も滲み出ていたと思う。

 9月には、Number_iの2ndフルアルバム『No.Ⅱ』がリリースされた。前作に続いて今作にもメンバーのソロ楽曲が収録されており、神宮寺はtofubeatsと「LOOP」を共作。彼の甘い歌声も際立つメロウなナンバーだ。過去にも「SQUARE_ONE」でのPUNPEEや「Bye 24/7」でのKEEN(C&K)など、自身の憧れのアーティストとの楽曲制作を叶えてきた神宮寺。ほかのアーティストとも積極的に関わりながら音楽的視野を広げているのも、彼のクリエイティブの特徴のひとつと言えるかもしれない。

 今年は『OCEANS』2025年5月号(ライトハウスメディア)や、『GOETHE』2025年8月号(幻冬舎)で雑誌単独表紙も飾った。誌面のインタビューからは、デニムや時計など、彼が愛するアイテムの話を多くしていたのが印象深い。自身のInstagramでも、ストーリーズ機能を使った質問箱でファンと交流を重ねているが(通称“神宮寺クリニック”)、そこでもバイクやデニムといった趣味の話になると少々マニアックな知識が飛び出すこともしばしば。彼の熱のこもった語り口からは、興味を持ったことにとことんのめり込む探求心の強さも伝わってくるのだ。そして、好きなことにまっすぐに打ち込む姿勢は、趣味だけでなく仕事にも繋がっているのだろう。

 広い視野と穏やかな人柄を武器に、活躍の場を広げた2025年。冷静に周りを見ながらも、常に自分の軸を大切にしている神宮寺は、まだまだ新しい可能性を秘めているように思う。2026年の神宮寺の歩む道も楽しみだ。

※1:https://www.instagram.com/p/DFuHt_2JQJG/

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