ジェフ・サター、イン・ワラントーン、4EVE……独自の世界観で日本にも広がるT-POP(タイポップ)5選
TikTokをはじめとするSNSの影響もあり、韓国だけでなく、中国やベトナムなどのアジア各国の楽曲が日本のリスナーの耳に届く機会が増えてきた。そのなかでもタイのポップミュージック=T-POPは、今最も勢いのあるシーンのひとつだ。
近年では、タイのアーティストが『FUJI ROCK FESTIVAL』や『SUMMER SONIC』といった日本の大型フェスに出演するなど、日本にもT-POPの波が広がってきている。
日本はもちろん、欧米や韓国のポップスに親しんできたリスナーにも自然に響くメロディ、そこに組み込まれるT-POP独自の世界観。今回は、そんなT-POPのシーンを象徴するアーティストたちを通して、その魅力に触れていきたい。
ジェフ・サター
歌うだけではなく、作詞作曲、プロデュースも手掛け、さらに俳優としても活躍しているジェフ・サター。2022年に放送されたタイのドラマ『KinnPorsche The Series』(One 31)への出演をきっかけに俳優として注目を集め、今ではT-POPを代表するスターへと成長した。
繊細で唯一無二のボーカルと、ポップス、R&B、バラードなど多彩なサウンドが魅力で、タイ国内外の幅広い層に支持されている。今年は南アメリカや、日本を含むアジアの国々を巡るツアーを開催。単独公演だけでなく『SUMMER SONIC 2025』にも出演し、日本のオーディエンスにも強い印象を残した。
イン・ワラントーン
イン・ワラントーンは、タイのシティポップ/シンセポップを象徴する存在として、高い人気を博している。彼女の楽曲は、シンセサウンドを活かした80年代風のアナログ感のあるアレンジが特徴。タイ語特有の柔らかい響きと日本のシティポップを思わせるようなメロディラインがマッチし、懐かしくて新しい印象をもたらす。
アーティストとしての活動に加え、俳優や広告モデルとしても幅広く活躍しており、タイ国内での人気は非常に高い。バンコクの街を歩けば、彼女がイメージモデルを務める広告を至るところで目にするほどだ。
過去には自身の人気曲を日本語でもリリースしており、『SUMMER SONIC 2023』にも出演。ほかにも、定期的に日本での活動も行い、何かと日本との距離の近いT-POPアーティストだ。日本のステージで彼女の歌声に出会える日を楽しみにしたい。
4EVE
4EVEは、今のT-POPシーンを語る上で欠かせない、タイを代表する7人組ガールズグループだ。
日本や韓国でオーディション番組からデビューするグループが増えるなか、タイもオーディション番組は多く放送されており、彼女たちもオーディション番組『Girl Group Star』(Workpoint TV)から誕生し、2020年にデビューを果たした。K-POPを彷彿とさせる完成度の高いパフォーマンスと、タイらしいポップな感性を融合させたスタイルで、Z世代を中心に人気を集めている。
「TEARS」「Life Boy」「Hot 2 Hot」などヒット曲も多く、いずれもYouTubeで数千万回単位の再生数を記録。パフォーマンスの完成度はもちろん、楽曲ごとに異なるコンセプトやビジュアル表現の幅広さも魅力のひとつだ。
デビュー以来、国内外のさまざまな音楽フェスやイベントにも出演し、T-POPの人気を広げる中心的な存在として活躍している。また、昨年リリースされた「Situationship」のMVは日本・東京で撮影され、映像でも国境を越えて活動する彼女たちの魅力が表現されている。
さらに、11月3日に東京ドームで開催される『MUSIC EXPO LIVE 2025』への出演も決定。10月23日時点では唯一ラインナップされているT-POPグループでもあり、多くのボーイズグループ/ガールズグループファンが集結する日本でのパフォーマンスは、見逃せないステージとなりそうだ。BUS





















