橘ケンチ・EXILE SHOKICHI・EXILE NESMITH・岡田武史『EXILE CUP』座談会 “繋がり”を糧に大会として見据える未来
LDHが主催する小学生のフットサル大会『EXILE CUP』決勝大会が、愛媛県今治で開催された。13回目を迎えた今年は、新たに「ガールズリーグ」が新設され、例年以上の熱気に包まれた。リアルサウンドでは大会を初期から支える橘ケンチ、岡田武史氏に加え、今回決勝大会に初参加となったEXILE SHOKICHI、EXILE NESMITHを交えた座談会を行い、この大会の現在地と未来への展望を紐解く。(編集部)
『EXILE CUP』だけが特別に使える、プロもプレーする天然芝
――今回で13回目となる『EXILE CUP』ですが、晴れて今日、ここ愛媛県今治で決勝大会を迎えることができました。今年の座談会メンバーは一昨年、昨年と少し変わりましたが、SHOKICHIさんは『EXILE CUP』に参加してみていかがですか?
EXILE SHOKICHI(以下、SHOKICHI):そうですね。これまでも(橘)ケンチさんからいろいろ話を聞いたり、映像を観たりして、すごく素敵なイベントだなっていうのは思っていたんですけど、現場に来るのは久しぶりで。実際に現場を体験して、環境面の素晴らしさもそうですが、改めて良い雰囲気の大会だなって思ったし、継続してやっていることの大切さをすごく感じました。
――NESMITHさんは、今年の予選大会に何度か参加されたんですよね?
EXILE NESMITH(以下、NESMITH):はい。随分前にも一度、熊本で予選大会があったときに、僕は地元が熊本なので、参加させていただいたことがあって。今回は、広島で開催された中国大会と、佐賀で開催された九州大会に参加させていただいたんですけど、決勝大会に参加するのは、今日が初めてです。
――今日の決勝大会は、いかがでしたか?
NESMITH:子どもたちが、こうして全国から今治に集まってきていること自体、本当にすごいことですし、その子どもたちが、普段プロのサッカー選手たちがプレーしている天然芝のピッチでプレーしていることも、すごいことだなと思って。そんな経験、なかなかないじゃないですか。
――そうですよね。
岡田武史(以下、岡田):他のイベントでは使わせないんだけど、『EXILE CUP』だけは、特別に使わせているんだよ(笑)。ケンチさんは、今回どれぐらい地区予選を回ったの?
橘ケンチ(以下、ケンチ):僕は今回、8カ所回らせてもらいました。EXILEの収録が入ってしまって、北海道大会だけは行けなかったんですけど、その他の地区予選は、ほぼほぼ回らせてもらいました。
「子供達の成長が目に見えるのが大会の醍醐味」(橘ケンチ)
――ケンチさんは、アーティストであると同時に、LDH JAPANの社会貢献、地域共生事業に従事する「SIO(Social Innovation Officer)」という立場でもあるわけですが、就任してもうどれぐらいになるのですか?
ケンチ:2023年の10月からなので、2年弱ぐらいですかね。そういった立場で『EXILE CUP』に関わるようになってから、今回で2大会目なので、だいぶあちこちに顔見知りの方々が増えました(笑)。
岡田:サッカー界の知り合いが増えた?
ケンチ:そうですね(笑)。少年サッカーのいろいろな監督さんたちにも顔を覚えてもらいましたし、全国のさまざまな自治体や企業の方々とも、いろいろとお話する機会があって。あと、実際にプレーしている小学生たち――この大会って、小学4年生から6年生までの大会だから、4年から出ている子は、うまくいくと3回出られるんですよね。なので、去年は先発じゃなかった子が、今年はメインで活躍していたりして……。
NESMITH:すごい。選手のことを、そこまで見られるようになっているんですか?
ケンチ:そうそう(笑)。そういうのを見ていると、すごく面白いんですよね。子どもたちの成長が、目に見えて感じられて。そこが、毎年続けているこの大会の醍醐味のひとつでもあるのかなって思っています。
ガールズリーグ新設でより良い大会に
――今回の『EXILE CUP』は、女子のフットサルチームによる「ガールズリーグ」が新設されたことが、ひとつ大きなトピックになっています。
ケンチ:毎回毎回、『EXILE CUP』をずっと支えてくださっているスタッフさんや、岡田さんをはじめ、その関係者の方々だったり、いろいろな人たちからアイデアをいただきつつ、大会を作り上げていっているんですけど、小学生のフットサルって、基本的には男女の縛りがないんですよね。だから、これまでも、チームによっては、女子の選手が男子に混じっているところもあって……。
――今日の決勝大会にも、女子が混じっているチームがありましたよね。
ケンチ:ありましたね。ただ、それとは別に、女子のサッカー日本代表「なでしこジャパン」の活躍はもちろん、2021年から女性のプロ選手が中心となった「WEリーグ」がスタートして――『EXILE CUP』としても、女子サッカーをもっと盛り上げたいよねっていう気持ちがあって。それで今年から、東名阪の3カ所だけですけど、女子チームの地区予選を開催して、そこを勝ち上がった3チームと、「開催地枠」として、愛媛のフットサル協会さんにご推薦いただいた地元愛媛の3チームを加えた6チームが総当たりで勝敗を競う「ガールズリーグ」というのを開催させていただきました。
岡田:今治のチームもいたよね?
ケンチ:2チーム、今治ですね。
――そうやって地元のチームが参加していることはもちろん、そもそもガールズリーグを新設したことで単純に参加チーム数が増えたこともあり、今年は例年以上にスタンドで見守る観客の数が増えたように思いました。
ケンチ:そうですね。実際、増えているとは思います。ただ、僕らとしては、もうちょっとたくさんの人たちに観てもらえたらいいなというのは、ずっと思っていて。それに関しては、僕らの側にもまだまだできることがあるというか、大会の認知度に関しては、今後も引き続き頑張っていきたいなって思っています。そう、これは毎年思うことなんですけど、手前みそながら、子どもたちにとってすごく良い大会になっているというか、そういう大会をやっている意識はあるんですけど、良いことって、なかなか瞬間風速的に、パッと広がっていかないじゃないですか。なので、そのあたりは、こちらから発信できることは、もちろん発信しつつ、長い目で見ながら、5年後、10年後に認知されていればいいというか、それぐらい先のことを視野に入れながら、粘り強くやっていきたいなって思っています。