Snow Manは愛と感謝を届け続けるーー「TRUE LOVE」が映す原点と現在地、「Dear,」「あいことば」で交わす約束

 Snow Manが11月5日にリリースする5thアルバム『音故知新』のリード曲「TRUE LOVE」が、10月5日より配信スタートした。公式YouTubeチャンネルで披露されたMVは、公開からわずか11時間ほどで100万回再生を突破。その勢いは日に日に加速し、公開から10日目となる本日10月15日時点で2,000万回を超えている。

 〈僕にとって/君は最高だ〉と歌う本作は、さながらSnow Man9人からファンに届けられたラブレターだ。デビューから5年、これまで積み重ねてきた日々のすべてが、この楽曲の幸福感を生み出している。

Snow Man 'TRUE LOVE' Music Video

 〈今日も当たり前のように日常が進む/それが奇跡だって〉〈僕らはやっと気づいたんだ〉という歌詞を聴きながら、彼らが今や〈当たり前のように〉多くのバラエティ番組でお茶の間を賑わせている現状に思いを馳せる。メンバーそれぞれがドラマや映画の主演を果たしていることも、ドームや国立競技場という大舞台でライブをしていることも、決して“当たり前”に訪れた景色ではない。

9人で作り上げる“舞台”、「TRUE LOVE」が示す幸せな場所

 デビュー前には6人で過ごした長く厳しい下積み時代があった。数多くの先輩グループのもとでステージのバックを務めてきた彼らは、ひょっとしたら当時の事務所内で最も稼働していたのではないかと思わせるほど。そして、大波乱を巻き起こすことになったラウール、向井康二、目黒蓮の電撃加入という大きな転機。6人体制で積み上げてきたものがファンにとって愛しいものだったからこそ、新たな形になることへの反発も少なくなかったことを覚えている。

 それでも彼らは屈しなかった。「9人になったことを後悔させない」と、ファンに対してはもちろん、新たに加入したメンバーに対しても、そんな未来を信じさせてくれた。一人ひとりが個性を磨き、どの場面でも全力で挑み続けた。その先に生まれたのが、今の“9人のSnow Man”という穏やかで強固なチームワークである。

 「TRUE LOVE」のMVは“ロマンチックシアター”とのテーマを掲げ、9人で“舞台”を作り上げる様子が収められている。Snow Manと舞台と言えば、9人で取り組んだ『滝沢歌舞伎』を思い出したファンも多いのではないだろうか。

 Snow Manが、前身グループ・Mis Snow Manの時代から出演していた舞台『滝沢歌舞伎』シリーズ。現在のグループ名である“Snow Man”が発表されたのも、その舞台上だった。2019年からは9人が主演を務める『滝沢歌舞伎ZERO』として継承され、2020年には『滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie』として映画化も果たした。

Snow Man「ひらりと桜」(from「滝沢歌舞伎 ZERO 2020 The Movie」)

 デビューを果たし、多くの作品から声がかかるようになった今、9人揃って舞台に立った『滝沢歌舞伎』はもはや幻のようにも感じられるかもしれない。だからこそ、この愛と感謝を伝える「TRUE LOVE」のMVで、“舞台”の世界観を再現してくれたことは、ファンにとって何よりの贈り物になったのではないだろうか。

 MVでは、それぞれタイプの違う王子様になってみせたり、エンターテイナーとしての基礎体力の高さを感じるダンスや殺陣で魅せたり、かと思えば大真面目な表情で笑いを取ってみたり……。仲睦まじく、ボケてツッコんで、助太刀して、笑い合って、刺激を与え合って、高め合いながら、9人でここまできた。そして、そんな当たり前じゃない素晴らしき〈普通の日々〉という〈幸せな場所〉にたどり着けたのは、ほかならぬファンがいてくれたから。だから彼らは歌うのだ〈今一緒にいる 愛し合ってる それがすべてさ〉と。

 この微笑ましいMVを観ながら、彼らが歩んできた厳しい道のりが報われている喜びに浸るのと同時に、〈永遠じゃなくても 虹がかからなくても〉という歌詞に胸がギュッとなる。メンバーも、ファンも、幸せな瞬間ほど決してとどめておくことはできないという現実を知っている。だからこそ、この9人の笑顔が、そして奇跡のような“今”がずっと続くようにと祈らずにはいられない。

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