小田和正、78歳で“最年長アリーナツアー開催記録”を更新 観客の期待に応え続けるプロとしての姿勢

 小田和正が全国ツアー『明治安田 Presents Kazumasa Oda Tour 2025 「みんなで自己ベスト!!」』を完走。5月1日の静岡・エコパアリーナ公演から10月1日の神奈川・横浜アリーナ公演まで、全国13カ所を巡った。

小田和正自身が更新するアリーナツアー最高齢記録

Kazumasa Oda Tour 2025 “みんなで自己ベスト!!” 特別協賛篇

 本ツアー開催時、小田は77歳7カ月で、9月20日には78歳の誕生日を迎えた。今回のツアーにおいて、小田は自身が持つ「国内男性ソロアーティストの最年長全国アリーナツアーの開催記録」を塗り替えたことになる(前回の記録は2023年8月に開催した全国ツアーでの75歳10カ月)。まさに、文字通り“自己ベスト”を更新するツアーとなった。

 小田が持つ年齢に関する記録は、ライブだけではない。ほかにも直近では、昨年11月27日に発売されたベストアルバム『自己ベスト-3』が2024年12月9日付(12月3日発表)のオリコン週間アルバムランキングで2位を獲得し、「アルバムトップ3入り最年長アーティスト」の1位記録を77歳3カ月で更新(オリコン調べ/※1)。小田の活動の一つひとつが、新たな記録を刻んでいる。

 小田が現在も大規模なツアーを開催できる理由として、もちろん本人が身体面のケアに力を入れているであろうことは言うまでもない。小田といえば透明感のある歌声が魅力のひとつ。年齢を重ねても、心地よく響くハイトーンは健在だ。ライブでは歌唱だけでなくギターやピアノなどの演奏もこなし、花道に出てファンの近くにまで歩いてパフォーマンスも行う。70歳を超えてもなお、こうしたライブが作り上げられるのは、彼のたゆまぬ努力があってこそだろう。

世代を超えて愛される小田和正の名曲

 ライブを続けていくことに関しては、彼を待っている人が大勢いることも挙げられるはずだ。代表曲の「ラブ・ストーリーは突然に」「キラキラ」「たしかなこと」などもそうだが、小田の楽曲は親しみやすいメロディに普遍的なメッセージが込められており、世代を超えて愛され続けている。楽曲がリリースされた当時からのファンだけでなく、両親が聴いていたのを幼い頃に耳にし、時を経た今も口ずさめるという人も多いだろう。小田がこれほど長い年月にわたってライブを開催すれば、当時子どもだった人たちは大人になり、そこから新たな世代がライブへ訪れるケースも増えていく。実際に、小田のツアーには親子2世代、3世代で参加する人も少なくないという。筆者も昨年末、小田が毎年ホストを務めていた音楽特番『クリスマスの約束』(TBS系)のKT Zepp Yokohamaで行われた収録に参加したのだが、その際に幅広い世代の人が彼のパフォーマンスに見入っているのを目にした。幅広い世代のハートを射止めることこそが、ライブが長く開催されること、そして小田自身をステージに導くことにも繋がっているのではないだろうか。

 先述した『クリスマスの約束』で、小田は世代を超えた数多くのミュージシャンとも関係を築いてきた。年を重ねても小田が精力的に活動を続ける姿は、若手アーティストにも憧れの存在として強く映る。そして、観ている私たちもエールを送られているような気持ちになる。長くステージに立ち続ける小田が、これからも充実した音楽活動を続けてほしいと願うばかりだ。

※1:https://www.oricon.co.jp/news/2357129/full/

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