東方神起、aespa、RIIZEらが東京ドームで見せた繋がり 『SMTOWN』“ファミリーイベント”を10年以上続けられる奇跡
HYO&YANGYANG&GISELLE「DESSERT」から始まるコラボセクションでは、MARKのソロアルバム収録されたHAECHANのフィーチャリング「+82 pressin'」。“マクドンコンビ”によるパフォーマンスは初なだけに会場も盛り上がった。毎回日本公演だけのオリジナルステージを披露してくれる東方神起のCHANGMINとSUPER JUNIORのKYUHYUNによるギュラインは、今年もRIIZEのSHOTAROを巻き込み、AiScReam「愛♡スクリ〜ム!」をバズったパートだけではなく楽曲として可愛くフルカバー。会場に色々な感情を湧き上がらせていた。KANGTAとWayV(XIAOJUN・HENDRY)、RIIZE(WONBIN・ANTON)、NCT WISH(SION・YUSHI)によるH.O.T.の「Happiness」カバーは、SM的伝統芸能と呼んでもいい定番になりそうだ。
KEYは8月11日に配信リリースされた3rdアルバムからタイトル曲「HUNTER」を先行で公開。傷メイクでワイルドかつホラーテイストなパフォーマンスで強烈なインパクトを残した。グルーヴィーな低音が印象的なMINHO「Something About U」の後のMCでは、この日印象的だったKEYの真っ赤な髪は昨日自宅で自分で染めたという驚きのエピソードトークをなめらかな日本語で披露。この日の昼間にHYROXの大会に出場して15位の成績を残してからライブ本番に臨んだMINHOといい、15年目を超えるベテランの余裕を見せつけていた。
11月に東京でライブを控えたRed Velvetは、「Bad Boy」と彼女たちらしいアレンジの少女時代「Run Devil Run」カバーをパフォーマンス。MCではコンサートでやってほしい曲を客席に尋ねていた。
EXOのよるH.O.T.「闘志, Git It Up!」カバーはSMらしいヘビーロックとラップの融合曲がマッチ。MCでは末っ子SEHUNの除隊まで1カ月ということで、EXOとしてもカムバックを計画中と教えてくれた。
今回もほぼ3時間を超えたところで登場したのはSUPER JUNIOR。K-POPファンなら誰でも知っていると言っても過言ではない「Sorry Sorry」で会場を盛り上げた。MCでは通常の挨拶にとどまらず、デビュー20周年となるライブ『SUPER SHOW10』の告知やギュラインのステージに黙っていられなかった『ラブライブ!』好きなHEECHULによる「愛!スクリ〜ム!」など、安定のカオスに。いつも通り、暗転によってメント(ライブ中のMC)が強制終了していたが、切り替え早く「Black Suit」をビシッとパフォーマンスしプロアイドルの矜持を見せていた。
東方神起は、RED VELVET「Psycho」という異色のカバーを風格たっぷりにパフォーマンス。日本でもデビュー20周年を迎え、YUNHOがソロアルバム、CHANGMINが日本ソロツアーとそれぞれ精力的な活動をみせてくれるようだ。
ラストのセクションでは、SMTR25のVTRとともに、SM30周年トリビュートステージから幕を開けた。EXO「Growl」、東方神起「Why?」、SUPER JUNIOR「Twins」、NCT U「90's Love」、SHINee「Sherlock」など歴代の名曲をカバー。ここからSMの歴史を遡るような、怒涛の11曲連続パフォーマンスでフィナーレまで駆け抜けた。
アニソンのようなテイストのあるハッピーなHeart 2 Heart 「STYLE」、NCT WISH 「poppop (JapaneseVer.)」はパブリックスクールのようなハーフパンツの衣装で。一方RIIZEもアイビーカレッジ風の衣装で「Fly Up」を披露。夏を感じるアニマルプリントのaespaは「Supernova」を。NCT DREAMはブラックスーツの衣装で最新曲 「BTTF」のステージを披露。1日目のWayVは、前半とはガラッと変わったカジュアルな衣装で最新曲の「BIG BANDS (Korean ver.)」。Red Velvetは夏の代名詞とも言える「Red Flavor」を披露した。ちょっとワルそうなスーツ姿のNCT 127は「2 Baddies」というチョイス。SUPER JUNIORは最新曲の「Express Mode」、東方神起「呪文-MIROTIC(Japanese Ver)」で本編を締めた。
エンディングの「HOPE」では、毎回グループを超えた交流を見るのが楽しみという人もいるだろう。一時期流行ったものの、アーティストの移籍などで今では「ファミリーコンサート」というスタイルのコンサートは大手でもあまり見られなくなった。そんな中、10年以上も継続してファミリーコンサートを続けているのはSM ENTERTAINMENTだけであり、それだけ厚いアーティスト層を長年キープできているということだろう。福岡でも追加公演が発表されたばかりだが、90年代にデビューした大御所からデビュー前の練習生まで、“PINK BLOOD”(SM Entertainmentファンの総称)で繋がれたステージを堪能できる稀有な機会と言えるだろう。