5グループからメンバー卒業、過去楽曲サブスク解禁も――2025年上半期ハロプロ重大ニュースを振り返る
2025年も6カ月を過ぎ、1年の折り返し地点に来た。このタイミングで、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)の1月~6月の上半期における重大トピックスを選考し、この半年間に何があったのかを振り返ってみようと思う。
まずは重要と思われるトピックスをグループ別に10個挙げていく。また、厳密にはハロプロではないアップフロント系グループなども、ハロプロ関連と捉えて選考の対象に含める。
【01】01.02[モーニング娘。'25]生田衣梨奈、卒業を発表
第9期メンバーとして2011年1月2日にモーニング娘。に加入し、同グループのリーダーを務めていた生田衣梨奈。彼女が先日行われたコンサートツアー『モーニング娘。'25 コンサートツアー春 Mighty Magic DX~生田衣梨奈を見送って~』の日本武道館公演をもってグループおよびハロプロから卒業した。
2011年には9期メンバー4人、10期メンバー4人が加入したが、生田以外の7人はすでにモーニング娘。を卒業しており、生田が最後の9期・10期メンバーだった。彼女の卒業は、グループにとって大きな区切りとなりそうだ。
5月15日にはグループ在籍時ラスト写真集『présentt』(オデッセー出版)が発売され、7月2日には在籍時ラストシングルとなる『気になるその気の歌/明るく良い子』をリリース、そして誕生日の7月7日には最後のバースデーイベントが開催されるなど、卒業までのカウントダウンを着々と進行してきた。
【02】04.17[モーニング娘。'25]北川莉央、活動休止
モーニング娘。'25の15期メンバーである北川莉央がハロー!プロジェクトのルールに反する事案が発覚したとして、活動休止を発表。彼女のブログでは「約2年前、友人とSNSを通じて日常や仕事で起きた出来事を送り合っていました」「私のしてしまったことは、決して許されるものではありません。深く反省しています」(※1)と語っている。
【03】06.18[アンジュルム]上國料萌衣、卒業
アンジュルムの3代目リーダーであり、エースメンバーでもあった“かみこ”こと上國料萌衣が、6月18日に開催された横浜アリーナでのコンサート『アンジュルム 10th Anniversary tour 2025春 「桜梅桃李」上國料萌衣 FINAL ~お先はまっキラ!~』をもって、アンジュルムおよびハロプロから卒業した。
1曲目は、上國料がアンジュルムに加入して最初のリリースだったトリプルA面シングルの中から「次々続々」。そして最新両A面シングル『アンドロイドは夢を見るか?/光のうた』まで、上國料の活動遍歴およびアンジュルムのこれまでの歴史を振り返るかのようなセットリストとなった。
ライブ終盤、ファンやメンバーへのメッセージをしたためた手紙を読んだ後に歌われたソロ歌唱曲は、アンジュルムの「帰りたくないな。」。そしてアンコール最後は、ライブタイトルにもある『お先はまっキラ』が歌詞に盛り込まれている楽曲「愛すべきべき Human Life」で締めくくった。
上國料が卒業した後のアンジュルムは、伊勢鈴蘭リーダー、為永幸音サブリーダーの8人体制で活動していくことになる。
【04】06.23[Juice=Juice]林仁愛、ハロプロ研修生から昇格加入
Juice=Juiceの春ツアーの千秋楽となる『Juice=Juice Concert Tour 2025 Crimson×Azure Special』が日本武道館で6月23日に開催。その3日前の20日、Juice=Juiceの公式X(旧Twitter)アカウントにて、グループにハロプロ研修生から新メンバーが加入し、武道館公演でお披露目するという告知が突如なされた。
Xの告知では誰が加入するのかまでは発表されておらず、ファンが様々な予想をして楽しむ中、迎えた武道館当日。観客の前に姿を現したのは、林仁愛だった。彼女は2023年にハロプロ研修生に加入。2024年に行われた研修生の公開実力診断テストにてベストパフォーマンス賞(以下、BP賞)に選ばれていた実力派メンバーだった。過去にBP賞を獲ったメンバーがJuice=Juiceに加入する例が多くあった。段原瑠々、松永里愛、川嶋美楓がその具体例で、林もここに加わることになる。
振り返るとJuice=Juiceは、2017年の梁川奈々美、段原瑠々加入以降、毎年誰かしらが1年ごとに加入しており、昨年2024年が例外的に誰も加入しない1年となっていた。今回は2年ぶりの加入メンバーとなり、久しぶりの増員という印象を受けたファンも多かったのではないだろうか。
アーティスト写真では眼鏡をかけており、今後も活動時は眼鏡姿だという林。Juice=Juiceに新たな強力メンバーが加わった。
【05】04.30[つばきファクトリー]八木栞、卒業
4月30日、日本武道館で開催された『つばきファクトリー 10th Anniversary Concert at BUDOKAN ~OUR DAYS~』をもって、メンバーの八木栞がグループおよびハロプロから卒業した。
劇団四季などのミュージカルが好きで、“八木メシ”と呼ばれる自作料理が脚光を浴びていた八木。卒業後はミュージカル女優への道を目指すとのこと。
この日のコンサートは、八木の卒業公演であると同時に、つばきファクトリーの結成10周年を記念した公演でもあった。最新シングルに収録されている杏里の名曲カバー「悲しみがとまらない」を初披露するなどのサプライズも見られた。
八木の手紙朗読後のソロ歌唱曲は、つばきファクトリーの楽曲「My Darling ~Do you love me?~」。そしてコンサート終了後も、ファンからの“ヤギシオリ”コールが会場内に力強く響いていた。
【06】06.09[BEYOOOOONDS]島倉りか、卒業
BEYOOOOONDSの島倉りかが、6月9日に日本武道館で開催された『BEYOOOOONDS CONCERT 2025 SPRING ~Take Me Out To The BUDOOOOOKAN!「Treasury Island」~』をもって、グループおよびハロプロから卒業した。
昭和歌謡好きで知られていた島倉だが、卒業後は昭和歌謡を広める活動をしていくという。今年3月には、様々なアイドルグループのメンバーをゲストボーカルに迎え、クリエイターとのコラボで音楽を届けるプロジェクト・月刊偶像に参加し、「泡沫ライラック feat. 島倉りか (BEYOOOOONDS / CHICA#TETSU)」をリリースした。この楽曲は、小泉今日子「100%男女交際」やおニャン子クラブ「避暑地の森の天使たち」などを多数手がけていた山川恵津子が作編曲を担当しており、島倉らしい楽曲になっている。彼女の卒業公演でもこの楽曲は歌われた。
島倉が卒業ソロ歌唱曲として選んだのは、Buono!のアルバム曲「星の羊たち」。この曲は作詞が橋本淳、作曲が筒美京平という昭和ポップス界のレジェンドによるものであり、ハロプロ楽曲の中から島倉が今回セレクトするのにぴったりな選曲だった。また、BEYOOOOONDSの大箱コンサートのアンコールの定番である“全曲振り返り”コーナーでは、本編で歌ってなかった松田聖子「青い珊瑚礁」を島倉が歌い出すなど、随所に彼女の歌謡曲愛が感じられるコンサートとなった。
【07】03.11 / 03.21[OCHA NORMA]田代すみれ・石栗奏美、相次いで卒業
2024年9月、メンバーの田代すみれが適応障害により活動休止となってグループを離れた。復帰が待たれたが、今年3月、そのままOCHA NORMAおよびハロプロから卒業することになった。
また、石栗奏美も昨年12月、パニック障害と診断され活動休止。田代の発表の10日後にOCHA NORMAおよびハロプロから卒業するという同様の発表を行った。
2人とも卒業公演なしの卒業となってしまい、グループは現在8人での活動となっている。OCHA NORMAは、ライブハウスツアーを精力的に展開しており、5月31日の茨城・水戸LIGHT HOUSE公演をもって47都道府県のライブ制覇を達成した。8月には『ちはやぶる/友達天体図』以来、約1年ぶりのニューシングルの発売が決定しており、今後の動向が注目される。






















