RAISE A SUILEN Raychell×夏芽×紡木吏佐 インタビュー 『バンドリ!』10周年を経て一層高まる活動への意欲

「HOWLING AMBITION」は「『やっぱりこれだよね!』っていうど真ん中」(紡木)

ーーその13th Single『HOWLING AMBITION』ですが、収録されている2曲とも非常にRASらしい仕上がりです。表題曲「HOWLING AMBITION」は冒頭のRaychellさんと紡木さんの掛け合いからしてRASならではですし、全体的にもリズム面やサウンド面で王道感が強い。この曲を最初に聴いたときの印象っていかがでしたか?

Raychell:「これぞRAS!」っていうカッコいい曲が来たなと、まず思いました。新曲が届いたとき、私たちボーカル組(Raychell、紡木)はいつも連絡を取り合って「聴いた? どうだった?」という話をするんですけど、今回は「RASらしい曲が来たね!」って話にまずなって。

紡木:最近はいろいろと方向性を広げたり見せ方も変えたりするために、いろんな味付けの曲が増えていたんですけど、今回は「やっぱりこれだよね!」っていうど真ん中が届いたので興奮しました。

Raychell:爆発力があって、デモを聴いた段階でアガったし。私は大興奮でした。

夏芽:最初の〈Still not enough!〉のところ、(Raychellが)低いボーカルから入るじゃない。あそこ、めちゃくちゃカッコいいよね。

Raychell:嬉しい!

紡木:私、チェルさんの高音が大好きなんですけど、この曲を聴いたら低音も大好きになりますよね。

夏芽:ここまでの低音って、(「EXIST」の)〈お前じゃない〉以来じゃない?

紡木:確かに。ちぇるさんの低音は、本当に唯一無二です。そこからのチュチュのラップとの掛け合いも、とてもRASらしさを感じます!

夏芽:「HELL! or HELL?」的な雰囲気があるラップだよね。

Raychell:チュチュ節といいますか、チュチュの声が入ることでRASらしさが一気に増すよね。

紡木:ありがとうございます! 今回のレコーディングはとっても爆速で終わった印象があって。体に染みついたRASの空気感を自然と放出しやすい楽曲だったので、「言い回しはどうしよう?」という作り方ではなく、「チュチュならきっとこうだろうな」という解釈でレコーディングしていたら終わっていました。

Raychell:実はこの曲、『ガルパ』の中でのレイヤとますき(マスキング)とのイベントで使われていて。イベントでは2人が喧嘩し合うんですけど、ますきはちょっと劣等感がありながら……あ、ここからはますきさんに話してもらいましょう(笑)。

夏芽:そうですね(笑)。ますきは自分自身に対してだったり、レイヤに対してだったりといろいろ思うところがあって、どうしたらそこから抜け出せるのか……という物語なんです。

Raychell:なので、サビに出てくる〈I'm No.1!!〉というフレーズは、「私を見ろ! 私の音を聴け!」って思いが込められていて。レイヤはどちらかと言えば優等生でもらった譜面通りに弾くタイプだけど、ますきはプレイすることを楽しんでいるから「遊ぼうぜ!」みたいなやんちゃな部分があって、そこがチュチュが買った部分でもあるんですけど、このストーリーの中ではますきの思いが固まっちゃって、身動きが取れなくなってしまう。で、レイヤとますきは長い付き合いの中で話すんじゃなくて音を合わせて対話してきたからこそ、ドラムで挑発してくるますきに対してレイヤも「その喧嘩、買ってやるよ!」ってことになるんですけど、ますきはますきで「レイヤのこんな歌声、聴いたことない!」みたいなことになるんですね。実は今回、楽曲よりも先にそのドラマパートのアフレコから録ったから、楽曲の背景にあるストーリーを事前に把握できていたので、今までのRASの曲の中で出したことのない歌声を出したいなと思ってレコーディングに臨めたんです。

ーーますきを挑発するような?

Raychell:そうです。それこそ冒頭の低音はまさにそうですし、〈Blast! Blast! Blast! Give me more!〉のところは当初同じ音程でサビに入っていくディレクションだったんですけど、音程を無視して歌の熱量が上がっていく荒々しいテイクも録っていて。結果的にそっちが採用されたので、そういう意味でも本当に音で喧嘩をしながら、「私たちが一番だよね!」って音で確かめ合ってるというRASらしい楽曲でもあるんです。なので、『ガルパ』のストーリーとあわせて、楽曲の隅々までじっくり聴いてほしいです。

紡木:「RASってどういうバンド?」っていう問いに対して、現時点における答えがこの曲なんじゃないかと思えるほど、今のRASのイメージにピッタリな曲。早くライブでやりたいですし、みんなで〈I'm No.1!!〉とか叫びたいですね。

ーーカップリングの「VIVID FIRST TIME」ですが、この曲はイントロのフィルを筆頭にドラムの暴れっぷりが印象的なアップチューンです。

夏芽:2小節のドラムフィルから始まるのがいいですよね(笑)。この曲、BPMが200くらいとめちゃくちゃ速いんですけど、そういう曲こそ勢いで突進できる気持ちよさがあるので、私も大好きです。

Raychell:夏芽のドラムはどこに出しても恥ずかしくないくらい常に安心安定ですし、バンドにとって本当に誇りの存在です。

ーードラムはもちろんですが、同じくらいギターも中心にいる楽曲ですよね。

Raychell:まさに。この楽曲は『ガルパ』の中で、マスキングと莉子ちゃん演じるロックが中心のストーリーで使われているので、そういう意味ではドラムとギターがすごくフィーチャーされているのも納得ですね。

ーーRaychellさん、この曲のボーカルに関してはいかがですか? 

Raychell:まず最初に「どこで息継ぎしたらいいの?」っていう(笑)。レコーディングのときにいつも「これはエラ呼吸で歌うんですか?」って言うんですけど、特に(「VIVID FIRST TIME」の作曲者)日高勇輝さんの曲はブレスポイントが難しくて、1番と2番とでAメロのリズムが違うアレンジということも多いんです。それこそ最初のリフと最後のリフがちょっと違っていたりとか、そういう細かなポイントにこだわりが感じられるので、歌もそこに負けないように立ち向かわなくちゃって思いますし、「エラ呼吸がなんだろうがとりあえずやってやる!」っていう気持ちで今回も向き合いました(笑)。

 歌詞の内容的には、RASのみんなで遊びに出掛けたときの『ガルパ』内ストーリーとリンクしていて。5人は今まで自分の思いを秘めていたけれども、RASに入ったことでそれが解放されて、メンバー同士がぶつかり合うという初めての経験をすることで「私たちの関係性ってどういったものなんだろうね? 友達とは違うし」と考え始めるんです。そこから「この関係を名前を付けるなら、“RAS”でいいんじゃない? このメンバーとだったらどこにでも行けるし、最高の未来を作っていけるよ、好きなようにやっていこう!」という結論に達するという、ちょっとエモいことが歌われているんです。なので、そういう心情を大切にしながら歌うように心がけました。

ーーこのSingleのリリース後はされた3日後の6月14日には、有明アリーナにて単独ライブ『RAISE A SUILEN LIVE 2025「REBEL SOUNDWAVE」』が開催されます(※編集部注:記事公開時には終了済み)。

Raychell:このシングルを聴き込んで、会場に足を運んでほしいですね。

夏芽:3日間あれば十分予習できますし(笑)。

Raychell:それに、今回のBlu-ray付生産限定盤にはこの年末年始に行ったZeppツアーの東京公演の模様がまるまる入ったBlu-rayも付属していて。まだRASのライブに来たことない方には、ここでライブの雰囲気を掴めると思うので、CDはもちろんですけどBlu-rayでもたっぷり予習して、ぜひライブを観に来てほしいです。

ーーその『RAISE A SUILEN LIVE 2025「REBEL SOUNDWAVE」』ですが、現時点で言える範囲でどんなライブになりそうか教えていただけますか?

Raychell:このインタビュー時点(※5月下旬)ではブロックごとに通しリハーサルもやっていて、翌週にはゲネプロも始まるんですけど……。

夏芽:去年はランキング形式だったから久しぶりの曲も多かったし、しかも2日間だったから大変でしたけど、個人的には今回は『OVERKILL』(2022年6月19日開催の『RAISE A SUILEN LIVE 2022「OVERKILL」』)の次ぐらいにカロリーの高いライブじゃないかな。

Raychell:確かにそうかも。それぐらい、6月14日の『REBEL SOUNDWAVE』はすごいことになると思います。

紡木:ちょっとユルいBPMの曲は全部「ポーイッ!」って外すくらい、全編駆け巡るような素敵なセットリストになっていると思います。

夏芽:しかもさ、プロデューサーさんが今回のライブの裏テーマみたいなのを言っていたじゃない。あれを聞いて、また新しい要素が入ってきて「面白い!」って思ったの。まず、1曲目からびっくりするし。

Raychell:そうそう! 私、あれは大好きなの。

夏芽:私も! 「いつかのアレじゃん!」っていう。

紡木:懐かしのアレですね!

Raychell:という激アツなセットリストになっていますし、新曲もね……どの新曲とは言いませんけど、とにかくサービス精神満載の内容になる予定です。今のRASはもちろん今しか観ることができませんし、去年のアジアツアーを経て、6月の東京ガーデンシアター2DAYSを経て、年末年始のZeppツアーを経て、私たちがどれくらい進化したのかをぜひ会場で見届けてほしいです。

■リリース情報
RAISE A SUILEN 13th Single『HOWLING AMBITION』
発売中
詳細:https://bang-dream.com/discographies/4053

<価格>
Blu-ray付生産限定盤:9,460円(税込)
通常盤:1,540円(税込)

<収録内容>
[CD]
1.HOWLING AMBITION
2.VIVID FIRST TIME
3.HOWLING AMBITION -instrumental-
4.VIVID FIRST TIME -instrumental-

[Blu-ray] ※Blu-ray付生産限定盤のみ
RAISE A SUILEN ZEPP TOUR 2024-2025「PANDEMONIUM」東京公演

1.HELL! or HELL?
2.UNSTOPPABLE
3.EXIST
4.Takin’ my Heart
5.Beautiful Birthday
6.Life on the Lotus
7.CORUSCATE -DNA-
8.DRIVE US CRAZY
9.Bad Kids All Bet
10.JUST THE WAY I AM
11.V.I.P MONSTER
12.灼熱 Bonfire!
13.EXPOSE 'Burn out!!!'
14.Light a fire
15.WELCOME TO PANDEMONIUM

EN1.TWIN TALE
EN2.!NVADE SHOW!

■アーカイブ配信受付中
RAISE A SUILEN LIVE 2025『REBEL SOUNDWAVE』
6月14日(土)
会場:有明アリーナ
出演:RAISE A SUILEN
オープニングアクト
・夢限大みゅーたいぷ
・近畿大学附属高等学校 E.S.S.S.
(第4回全国高校軽音楽部大会「we are SNEAKER AGES」優勝校)
詳細:https://bang-dream.com/events/ras_2025live

・アーカイブ配信チケット
販売期間:6月21日(土)21:00まで
配信期間:6月21日(土) 23:59まで
受付URL:https://eplus.jp/ras-roselia061415/st/

【単日視聴チケット】
価格:5,500円(税込)
販売期間: 6月21日(土) 21:00まで
配信期間: 6月21日(土) 23:59まで

【2DAYS通し視聴チケット】
お得な価格で、6月15日(日)開催のRoselia「Sei stark」を含む2公演いずれも視聴いただけるチケットです。

価格:9,900円(税込)
販売期間: 6月21日(土) 21:00まで
配信期間:各公演視聴チケットの配信期間と同時刻となります。
※近畿大学附属高等学校 E.S.S.S.(第4回全国高校軽音楽部大会「we are SNEAKER AGES」優勝校)の配信はございません。
国内配信 受付URL:https://eplus.jp/ras-roselia061415/st/
海外配信 受付URL:https://ib.eplus.jp/ras-roselia061415_st
各公演の詳細はこちら:https://bang-dream.com/raiseasuilen-roselia2025

■ライブ情報
RAISE A SUILEN 単独ライブ
11月15日(土) 開場17:00/開演18:00(予定)
11月16日(日) 開場16:00/開演17:00(予定)
会場:TACHIKAWA STAGE GARDEN
詳細:https://bang-dream.com/events/ras_2025live

RAISE A SUILEN×トゲナシトゲアリ「RAISE MY CATHARSIS」
12月7日(日)
会場:京王アリーナ TOKYO(武蔵野の森総合スポーツプラザ)
詳細:https://bang-dream.com/events/ras-togetoge

BanG Dream!(バンドリ!)公式サイト

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