Travis Japanが守り続けた君だけの居場所――“7人であること”の絶対的な自信を刻んだツアー『VIIsual』

 ライブもいよいよ終盤へ。花道のLEDパネルとリンクしたダンスで新たなパフォーマンスに生まれ変わった「Moving Pieces」、王道ながらダイナミックさが増したダンス&ボーカルで魅せた「Tokyo Crazy Night」、コール&レスポンスと全力のシャウトが響いた「LEVEL UP」、トラッコでアリーナをまわり、会場全体が幸福な空気に包まれた「Okie Dokie!」とヒット曲を次々に披露した。

 本編最後の曲は、宮近の「『いつも一緒だよ』という気持ちを込めて……」という言葉で始まった「Staying with you」。ファンとTravis Japanの約束が込められた、ラストソングだ。大きく揺れるペンライトとシンガロングによって、あたたかな空気に包まれた。

 最後に宮近は、本ツアーのプロデュースを担当した中村、川島のいない状態ではありながらも「6人でステージに立つ」と決めた自分たちに労いと感謝を伝える。そして、復帰した川島へ「未来のために勇気あるお休みを決めてくれて、(それを)自分の言葉にしてくれて、その先で『また戻りたい』という想いって、勇気がいることだと思う。熱い想いでやりたいって、ここに帰ってきてくれました。如恵留、本当にありがとう」とメッセージを贈り、メンバーも「ありがとう」と次々伝えると、川島の瞳が潤む。「一歩一歩、順当に行く俺たちじゃないけど……そんな俺たちをどんな場面だって『かわいい』『かっこいい』って応援してくれるトラジャ担、本当にありがとう!」と愛と感謝の気持ちを伝え、本編は終了した。

 エンドロールを終えてすぐ始まったアンコールに応え、ツアーTシャツやフーディーに衣装チェンジした7人が再登場すると、「Golden Girl」「JUST DANCE!」「Say I do」「Fly Higher」と次々にパフォーマンス。肩を組み合い、目に焼き付けるように会場の隅々まで見渡す7人の姿が印象深い。最後、ここから始まる海外公演を前に「みんなが思ってくれてる『Travis Japanって最高なんだぞ』って気持ち、海を越えた先で届けてくるので、待っててください!」「行ってまいります!」と力強く宣言。ファンも含め円陣を組み、「Travis Japanについてきてもらっていいですか!?」と問いかけ、「賛成!」というコールで会場がひとつになる。

 ダブルアンコールは、「Unique Tigers」。7人だからこそできた自己紹介ソングのコール&レスポンスに、喜びに溢れたLaLa arena。笑顔と幸せな空気に包まれたまま、ツアー国内公演が幕を下ろした。

 川島の休養中、6人はいつでも“7人”を感じさせるようなパフォーマンスを続けていたし、そこにはたしかな絆とファンを安心させるような優しさがあった。だが、今回ステージに7人揃った時のしっくりとくる感覚は、Travis Japan自身が何より感じていたように思う。「7人のTravis Japanであること」に絶対的な自信を感じさせ、彼らがいちばん輝く場所はコンサートのステージなのだと、あらためて強く示していた。

 ジュニア時代の楽曲、マスターピースである1stアルバムを経て、とびきりの個性が輝く2ndアルバム、そしてその後のリリースでもますます音楽性を充実させ、より自由に、パワフルになっていくTravis Japan。7月から始まるツアー海外公演、そしてその先、彼らにはどんなストーリーが待っているのだろうか。泥臭くも煌めき、笑顔に溢れたTravis Japanの物語をこれからも追い続けたいと、強く思わされたツアーだった。

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