Ado、YOASOBI、米津玄師らワールドツアーの規模から考えるJ-POPの現在地 本格化する“海外進出”

 昨年に引き続く躍進といえば、2024年に初のワールドツアーが大成功を収めたAdoのことも忘れてはいけない。2025年は自身2度目の海外ツアーを開催する彼女だが、昨年は世界11カ国14都市の全公演を成功で終えたことを受け、今年は欧米公演をより大幅に強化し世界30都市以上、規模にして50万人超えのツアーを開催。これは日本人アーティストによる従来のワールドツアーの中でも、過去最大級の規模となる。

<アジア&オーストラリア>

日本:さいたまスーパーアリーナ 2DAYS

バンコク:IMPACT Exhibition Hall 5-6

マニラ:SM Mall of Asia Arena

台北:Linkou Arena

ソウル:KINTEX Hall 9

香港:AsiaWorld-Arena

シンガポール:Singapore Indoor Stadium

シドニー:Qudos Bank Arena

メルボルン:Rod Laver Arena

<ヨーロッパ>

アントワープ:Sportpaleis

コペンハーゲン:Royal Arena

ベルリン:Uber Arena

ロンドン:The O2

アムステルダム:Ziggo Dome

パリ:Accor Arena

バルセロナ:Palau Sant Jordi

ミラン:Unipol Forum

<北アメリカ>

シアトル:Tacoma Dome

サンノゼ:SAP Center

ロサンゼルス:Crypto.com Arena

フェニックス:PHX Arena – Formerly Footprint Center

フォートワース:Dickies Arena

ダルース:Gas South Arena

オーランド:Kia Center

ボルチモア:CFG Bank Arena

シカゴ:United Center

トロント:Scotiabank Arena

ニューアーク:Prudential Center

ホノルル:Blaisdell Arena

<ラテンアメリカ>

メキシコシティ:Arena Ciudad de Mexico

サンパウロ:Espaco Unimed

ブエノスアイレス:Movistar Arena

サンティアゴ:Movistar Arena

 開催場所は様々だが、いずれの国・地域においても最大収容人数が1〜2万人規模のステージをまわることには驚きだ。世界中の人々に、今どれだけ彼女の音楽が求められているか。その膨大な熱量を、公演のスケールの大きさからもひしひしと感じることができる。

 このように近年着実に世界への足場を築いてきたアーティストのみならず、昨今のワールドワイドな日本音楽の需要の高まりを受け、今年は満を持して初の海外ツアーへ乗り出すミュージシャンも大勢いるに違いない。もちろん中にはすでに公演が決まっている面々もおり、その中でも特に初のワールドツアーながらアジアのみならず欧米での公演も予定されているBE:FIRSTの動向は、多くの人々が期待をもって注視していることだろう。

ロサンゼルス:The NOVO

サンフランシスコ:The Regency Ballroom

台北:Zepp New Taipei

バンコク:Samyan Mitrtown Hall

ロンドン:O2 Forum Kentish Town

パリ:Bataclan Theatre

アムステルダム:Melkweg

フランクフルト:Batschkapp

ニューヨーク:Webster Hall

フィラデルフィア:Keswick Theatre

ワシントン:The Howard Theatre

シカゴ:Copernicus Center

ホノルル:Hawaii Theatre

香港 :MacPherson Stadium

シンガポール:Capitol Theatre

 グループの始動から今年で丸4年、日本では東京ドーム公演を成功させた彼ら。海外公演では1,000〜3,000人キャパの会場をまわり、アジアから世界への進出を標榜する彼らの、本格的な海外挑戦がいよいよ幕を開ける。この先の彼らが見せる新たな景色への期待も、大勢のBESTY(BE:FIRSTのファン)を魅了する原動力のひとつとなっているのだろう。

 2025年が始まりまだ約4カ月と短期間ながらも、すでに今年は邦楽アーティストの世界躍進を彷彿とさせるニュースがこの他にも各所で飛び交っている。従来から海外人気の高いONE OK ROCKは、5月から6月にかけて自身最大規模となる北米ツアー『ONE OK ROCK DETOX North American Tour 2025』を開催。またアメリカの音楽フェス『HEAD IN THE CLOUDS LOS ANGELES 2025』への出演が決定したNumber_iや、オランダの大型ジャズフェス『NN North Sea Jazz Festival』への出演、ヨーロッパツアー『FUJII KAZE EUROPE TOUR 2025』の開催を発表した藤井 風も、此度の機会がより海外躍進への追い風となるに違いない。冒頭のザ・レコーディング・アカデミーによるJ-POPブーム予想記事でピックアップされていたXGも、今年の『Coachella Valley Music and Arts Festival』に唯一出演する邦楽アーティストとなったことが発表された。

 海外、特に欧米地域で大きなムーブメントの気配を見せる日本の音楽。2025年はその興隆から、一層目が離せない年ともなりそうだ。

※1 https://www.grammy.com/news/music-trends-you-may-see-in-2025-predictions-j-pop-videos-rock
※各会場のキャパシティは最大収容人数を参考としております。

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