Ooochie Koochie、COMPLEX、INABA / SALAS、岡村和義……挑戦を続けるベテラン同士の“ユニット”活動

INABA / SALAS再始動 岡村和義、ながのーずのユニット活動も

 キャリアアーティストによるコラボレーションと言えば、B'zの稲葉浩志とスティーヴィー・サラスによるユニット・INABA / SALASにも注目したい。サラスはロッド・スチュワートのバンドのメンバーだったこともある名ギタリスト。稲葉とのコラボレーションは、サラスのライブにB'z 松本孝弘がゲスト出演したことがきっかけだったそう(※1)。その縁を皮切りに交流が始まり、楽曲提供や作品への参加を経て結成に繋がったユニットがINABA / SALASなのだ。

INABA / SALAS "EVERYWHERE"

 INABA / SALASはこれまでに2枚のオリジナルアルバムをリリースしており、先日リリースとなった『ATOMIC CHIHUAHUA』は3作目となる。一過性のユニットではなく、数年おきに作品を作り続けることでユニットとしての円熟味も高まり続けている。3月10日からは各地のライブハウスとアリーナを巡る8年ぶりのツアーも開催予定。彼らの増し続ける深みを味わえるツアーとなりそうだ。

 ほかにも、2023年末に結成し、昨年は5カ月連続配信リリースや全国8カ所12公演のツアーを開催した岡村靖幸と斉藤和義のユニット・岡村和義や、20th Centuryの長野博、井ノ原快彦が『イナズマロック フェス 2024』に出演するために結成したユニット・ながのーずなど、いろいろな経緯はありながら、キャリアを重ねたアーティストによるユニットは近年増加傾向にあると言えるだろう。

岡村和義 – 「少年ジャンボリー」MUSIC VIDEO
ながのーず / 夕焼けドロップ (イナズマロック フェス2024 ver.)

 アーティストが重ねた自身のキャリアを糧に、より一層表現の幅が広がるだけでなく、奥田と吉川のように故郷に対する思いを表現するユニットや、稲葉のようにそれまでの活動が思わぬ形で新しいユニットに繋がるなど、そのあり方は様々だ。自身の主戦場やホームとなる舞台を持ちながらも、新ユニットを組み新しい表現に挑むアーティストの姿は、挑戦を続けることの重要さを思い起こさせてくれる。

※1:https://news.j-wave.co.jp/2016/12/post-2929.html

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