ENHYPEN JUNGWON、Stray Kids HAN、BABYMONSTER AHYEON……洋楽カバーで見せる圧倒的な歌唱力
オールラウンドなスキルの高さでBABYMONSTERを牽引するAHYEONは、昨年12月にオリヴィア・ロドリゴの「vampire」をカバー。思わずため息が漏れてしまう歌声を堪能できる。5歳から英語力を伸ばしていたAHYEON。彼女の洋楽カバーと言えば、デビュー候補生だった時代に披露し、圧巻の歌唱力が世界中の人々に鮮烈な印象を残したチャーリー・プース「Dangerously」だろう。また同時期、15歳の頃には、ショーン・メンデス&ジャスティン・ビーバーの「Monster」も披露(※1)している。彼女の歌声が世界を唸らせるだけでなく、もはや本場の洋楽アーティストとしても通用する次元であることに共感する人も多いのではないだろうか。
TOMORROW X TOGETHERは昨年11月8日、韓国の音楽番組『THE SEASONS 〜イ・ヨンジのレインボー〜』(KBS)に出演し、ファンへの愛を伝える曲として、メンバー全員でテイラー・スウィフトの「Love Story」をカバー歌唱した。同月4日に多様な愛の感情を表現したミニアルバム『The Star Chapter: SANCTUARY』をリリースしていたことから、その文脈での選曲とも思われるが、K-POPのなかでもメロウな音楽でグループの独自性を切り拓いてきた彼らだからこそぴったりとハマる楽曲で、魅力が存分に引き出されている。たとえるならば、彼らの歌声は何度も聴き返して味わいたくなるような、噛めば噛むほど“うまみ”が感じられるような、そんな歌唱とでも言うべきだろうか。
K-POPは数十年にわたる文化発展の過程において、欧米進出のために音楽的にアメリカナイズされてきた歴史を持ち、アーティストによってはワールドツアーで欧米を回れるほど現地にファンを抱えているグループもいるため、洋楽との相性は非常に良いと言えるだろう。また、目指す先がグローバル進出であることが当たり前とされるなかで、英語ネイティブのメンバーが所属しているグループも多くなってきた。そうした背景からも、洋楽カバーのクオリティは年々上がり続けている。
※1:https://youtu.be/rAPDbBdxxMA?si=1-z-AP9CXMPv9sqL