WOLF HOWL HARMONY、一人ひとりが書いた手紙に込めた4人の意思 「俺らはもう絶対に泣かない」

WHH、手紙に込めた4人の意思

歌い方にも込める「俺らはもう絶対に泣かない」という意思

ーー“コイン”というワードはどのようなところから着想を得たものですか?

RYOJI:コインって投げて着地した時に表か裏しか答えがないじゃないですか。僕たちアーティストも極論を言うと、売れるか売れないかしか答えがないと思うんですよ。大先輩の方から「旅行ってどこに行ったかよりも誰と行ったかが思い出に残るし、実は大事なことだ」と聞いて。僕たちのグループもこれから先どうなるかわからないけど、裏になっても表になっても、僕たちが一緒にいることが本当は意味があるっていうことにつながっていると思うので、コインというワードをすごく大切にしてきましたし、本当にその通りだなと思います。

ーーそうやって未来を見据えるリーダーもいつつ、歌詞を読んでいくとDメロではナーバスな部分も繊細に歌っていると思います。こういった部分に4人の役割分担のようなものを感じるのですが、この部分はどのような想いを乗せましたか?

HIROTO:この楽曲を出せてるっていうのも、僕たちが今までのオーディションの期間から歩んできた絆があるからこそだと思って、その環境に対してありがたい気持ちはもちろんあります。でも、やっぱり運命共同体なので、グループが結成されてからこの先どうなるのかといった不安がめちゃくちゃありました。苦手なことも多かったし、自分にできないことも多かったなと思うんです。そういうところから弱い自分を書かせていただきました。

WOLF HOWL HARMONY

ーーその直後にSUZUKIさんが盛り上げるのも、支え合っているように見えます。レコーディングはどのように進めましたか?

SUZUKI:これまでの良いこともあれば、悪いことももちろんありましたし、多分これから先も同じように良いこともあれば、悪いこともあって。“一緒に突き進んでいく意味”みたいなものも意識しながら力強くレコーディングしましたね。一番グッと上がるラスサビは、一番のサビと歌詞が一緒でもまた聴こえ方も全然変わってくるなと思いました。むしろ、聴こえ方が違うように持っていかないとダメだなと思っていて。“これからも先の明るい未来を掴み取りに行く”という気持ちが見えるようにしないといけないないなと。ここの部分はこだわって、何回も録り直しました。

GHEE:一時期「全てを投げ出してしまいたい」と思っていた時期があって、それを赤裸々に手紙に書かせてもらいました。その時は自信もなくなったし、自分がアーティストとして何を求められている存在なのかとか考えたり。自分がアーティストなのかとか、シンガーなのか、ラッパーなのか、ダンサーなのか、俺何してんだとかーーめっちゃ考えて、すっごい思い悩んでいました。それでも気づいたらメンバーに自分が支えられていた部分の意味も結構感じています。

ーーその背景を聞くと、最初と最後に〈We won't cry We won't cry〉と繰り返しているGHEEさんの歌詞の意味がより深く入ってくると思います。

GHEE:最初の〈We won't cry We won't cry〉は「泣きたいんだけど泣かない」っていう気持ちを込めています。他のパートはまだ複雑な心境、最後には〈We won't cry We won't cry〉と振り切って、「俺らはもう絶対に泣かない」っていう気持ちを意識しています。

4人の手紙に聴く人を重ねられる1曲に

WOLF HOWL HARMONY

ーーラスサビパートはそれぞれが歌詞を手紙を書いて一つにまとめたにも関わらず、ここで歌うべき人がちゃんとそのセリフを言っている感じがしました。改めて曲を見た時に歌割りも含めて感じることはありますか?

RYOJI:メンバーのことをずっと好きなわけでもないじゃないですか。それは多分各々みんなに思っている瞬間が絶対あると思うんですよ。僕たちはオーディションで出会って、GHEEは最初ソロ志望だったし、一人ひとり自分の人生とこの活動を比べた時に「何やってるんだろう」とかスキルの足りなさを感じる時もあって。それぞれ自分の存在意義を探しながらの活動になっていた時期もあったと思うんですよ。SUZUKIと俺はDEEP SQUADでデビューして、最初は僕らも同じような気持ちだった時期も実はあったりして。でもその分成長して2人と接しているつもりではあるので、「すごくわかるよ」って思いながら見ています。そういう意味でもラスサビは各々が歌っているパートがそれぞれのキャラに当てはまっていると思います。

GHEE:普通なら隠したいような気持ちというか、もしかしたら「不仲なのかも?」と思われるようなことだと思うんですけど……。

RYOJI:ファンの人たちが本当に聞きたいとか知りたいと思ってくれているのかはわからないけど、僕たちが伝える意味っていうのは僕たち自身が「今伝えて良かったな」と思うことだし、この歌を届けて素敵だなと思ってくれる方に、少しでも人生が豊かになってもらえたらすごく嬉しいことだと思います。すごく人間のコアな部分に触れているので、そういうところが伝わったら嬉しいです。

GHEE:それに、この歌って客観的に聴くと自分にも重なるところが多いと思うんですよ。家族だったり、部活のメンバーだったり、戦友だったり……。そうやって聴く人に重ねられることができるし、めちゃくちゃ自信を持ってすごくいい歌だって思います。

SUZUKI:学校とかも多分同じじゃないですか。学校とか職場とかもその場所に初めて集まった日があって、仲良くなる期間があって、嫌いになる期間があって、それでも卒業の時に泣いて卒業できるゴールがあるのと同じように、僕たちも今活動している中でオーディションで出会って色々好きになったり嫌いになったりするけど、僕たちの最高なところって、それでも同じ「最高だ」みたいな感情を共有できること。ありがとうもごめんねも、ちゃんと言える関係性になれているからこそ、どんどん自信につながるし、自分が前を向けているのは、間違いなくサポートしてくださる皆さんのおかげですし。僕たちはアーティストとしてそうさせていただいてますけど、聴いてくださる皆さんの人生にとっても重なる部分はすごくあるんじゃないかなと思います。

「Letters」は長く歌うことで大事な1曲になっていく

WOLF HOWL HARMONY

ーーこの曲はバラードという形ですけど、ライブではどう見せたいですか?

SUZUKI:ライブでは本当にいろんな見せ方ができる楽曲だと思うので、演出次第でどういう見せ方でもできるなと。それこそ王道に4人で横並び、1列でマイク持って歌ってもより気持ちが入る曲になるでしょうし、声つけて動いたりとかしても、より一人ひとりのストーリーが見えるような演出にもできると思うので、本当にいろんな可能性がある曲だと感じましたね。あとは、コーラスが入ったらまた新しくなると思うし。オーケストラでやったらまた違う印象になるだろうし、ダンサー使うのも一つの手だと思うしね。僕たちの楽曲として、横並び一列でボンって思いっきり歌える曲って意外となかったので、初めて歌、ラップといった自分らの音楽が武器だって言ってたのを、しっかり表現できる楽曲なのかなと思ってます。

ーーGHEEさんは先ほど自分はシンガーなのかラッパーなのか悩んだ時期があったとおっしゃっていましたけど、横並びでマイクを握って歌う自信があらわれているように感じます。これまでの活動で、これだけ歌える覚悟みたいなものができたからこそなのかもしれないですね。

GHEE:自信を持って歌えるようになったと思います。パフォーマンスをしている時に自分の中で“気持ちを入れる”を大事にしていて。この「Letters」を歌う時は自信を持って、俺はこういうアーティストだよっていうのを歌っています。あとは、リリックも自分たちの実体験だからこそ感情が乗るし、言霊にもなると思います。自分のアーティストとしての“芯”の部分で、ちゃんと納得して歌える一曲になってるってすごく思います。自信を持って、しかもこの4人で歌うことが、自分にはすごく大事に思ってます。

 今は、今の自分の歌い方、今の自分の感情の表現方法があると思うんですけど、例えば5年後とか早くて3年後とかに、アリーナツアーとか大きなステージで自分たちの夢を叶える瞬間、この楽曲だったら感情の乗せ方だったり、言葉の出し方、歌い方とかがまた変わってくると思います。自分たちにとってはずっと大事な一曲になるんじゃないかなと思います。

WOLF HOWL HARMONY『Letters』
WOLF HOWL HARMONY『Letters』

■リリース情報
WOLF HOWL HARMONY『Letters』
2025年2月7日(金)リリース
https://wolfhowlharmony.lnk.to/Letters_dlstr

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