夜々、すべての夜に寄り添う美しき声はどこから生まれたのか? 川谷絵音アレンジのデビュー曲を語る

自分らしく生きることがいちばん美しいんじゃないかな

――「Lonely」って「孤独」とか「寂しい」という意味ですけど、この曲にあるのは寂しさだけじゃないような気もするんですよね。この「Lonely」という言葉にはどういうイメージを込めたんですか?

夜々:「Lonely」って、ひとりで孤独だとか寂しいとか、そういうイメージですけど、私はほかにもいろいろな意味があると思っていて。「ひとりだから悲しい」というよりは――日本語は難しいですね(笑)。「Lonely Night」を訳すと「孤独な夜」になるんですけど、そういう感情も人生にとって大切な要素だと思っているから、「そういう夜があってもいいんだよ」という気持ちで作りました。私にも、不安に駆られる夜がたまにあって。そういう時は、私も楽曲に助けられたり、友人に助けられたりしたので、みんなそれぞれにいろんなケアの方法があってもいいのかなと思った時に、この楽曲がそのひとつだったらいいなと思いながら作っていきましたね。

――うん。この曲の主人公はたしかにロンリーなんだけど、でもそこには〈君〉っていう存在がちゃんといて。ひとりじゃないんですよね。

夜々:そう、ひとりじゃないんです。この楽曲は、一緒にいたかった人のことを思い出しているような歌詞で。生活のなかで忘れたくない人を思い出してちょっと寂しくなっちゃったりもするけれど、そうやって寂しくなっちゃうことは別に悲しいことじゃないし、前向きに捉えてほしいなと私は思っていて。

――だから、ひとりになっちゃったあとのすごく悲しい、切ない気持ちを歌っている曲に一見思えるんだけど、主人公はそこを乗り越えていくというか。

夜々:そうですね、乗り越えてほしいです。そういう夜があるからこそ乗り越えていけますし、成長過程のなかで支えになれるんじゃないかな、って。

――不幸に溺れてないというか、必死に前に行こうとしてる感じがあって、それがスタッフさんたちが言う「幸せになってほしい」というところなのかもしれないですね。

夜々:私の前向きなところもたぶん反映されてます。

――だから、応援したくなるのかもしれない。この曲ができた時は結構苦しみもありました?

夜々:この曲のサビは、“夜々”として楽曲制作を始めた時に最初に出したデモのひとつだったんです。そのなかでも「Lonely Night」は、苦戦というよりは降りてきたという感じで。忘れないようにとっさにボイスレコーダーで録って。そこからいろいろ肉付けしていってできた曲です。

――夜々としてやっていきますというタイミングでパッとこの曲が出てくるっていうのって、すごく運命的な感じがしますよね。

夜々:伏線回収みたいな(笑)。すごく不思議でした。人生において、その時その時に出会う人や起きることって、絶対に全部理由や意味があっていてくれる方々や現象だと思うから。これもそういう意味だったのかな。

――そんな「Lonely Night」から始まった夜々は、これからどうなっていくんでしょうね?

夜々:私も自分がこれからどういった姿になっていくのか、どういった音楽を生み出してどういう受け取り方をされていくのか、全然未知なんですけど、自分のなかで思ったのは「自分らしく生きよう」ということで。私はよく明るい性格だと言われたりもするけれど、明るくない時もあるし、それも全部自分だから、自分らしく生きることがいちばん美しいんじゃないかな、って。だから「こういうふうに見られたい」という気持ちも大事だけど、“夜々”としての自分も私らしくいきたい。全部自分らしく、いろいろな楽曲を作れたらいいなと思っております。

――特定のイメージにとらわれすぎず、その時やりたいことをやり続けていく。

夜々:それが“夜々”なのかなって思います。

――逆に言うと、今まではそうなれない時もありました?

夜々:今まではやっぱり「人にこう思われてるかな?」とか、人目を気にする時期もありました。でも、人って思っていたより他人のことを考えていないし、自分が好きなものに囲まれて好きなことをして、自分らしく生きている時がいちばん楽しい。そう思ったら、すごく心が軽くなったといいますか。“夜々”っていう名前だから、ダークなイメージというか、「クールな子なのかな?」「謎めいているな」と思っていらっしゃる方が多いと思うんですけど、本当の私はこうして喋ったらすぐに自分の素が出てしまうし(笑)。それはみんなの理想の形とは違うかもしれないけど、私は人と話すことも接することも好きだし、それも踏まえて「夜々ちゃんって明るい子なんだ!」と思ってもらえたら「実はそうなんです!」って広がっていけるし。その時にみんながどんな受け取り方をしてくれるのかは自由だから、私らしく過ごしたいなと思いました。

――僕もまさに、もっとかっちりした世界観をもって“夜々”をやっているのかなと思っていたんです。でも、こうしてお話しすると「もっと生身なんだな」と思って嬉しくなりました。“夜々”というのはこの人自身なんだなってすんなり思えたというか。

夜々:そうですね。私の一部です。だから、こうやってお話しする時とかライブで面と向かって私の言葉として話す時は私らしくいたいですし。楽曲を出す時には、ちゃんとかっこいい姿を見せたいなって思っています。

■配信情報
1st Digital Single『Lonely Night』
配信中

配信URL:https://imyoyo.lnk.to/LonelyNightAY

■出演情報
『Melody Line~はじまりのうた~』
2025年1月19日(日)OPEN 18:00/START 18:30
下北沢Daisy Bar(〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-2-3 エルサント北沢B1)

<出演者>
大宮陽和/shallm/Misaki/Minimum Skies/結美/夜々/Kanon(O.A)

<チケット>
前売り 3,200円+1D/当日 3,800円+1D
高校生以下 2,000円+1D(※学生証提示)
https://tiget.net/events/355244

配信 2,000円(※アーカイブ2週間あり)
https://twitcasting.tv/c:daisybar_shimokita/shopcart/340657

夜々 オフィシャルサイト:https://cloud9pro.co.jp/artist/profile/yoyo/
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