THE RAMPAGE ソロインタビュー Vol.14:山本彰吾 「誰からでも学ぶことが絶対ある」――経験を共有する役割へ

THE RAMPAGEソロ取材:山本彰吾

 2024年に結成10周年を迎え、ドーム公演『THE RAMPAGE LIMITED LIVE 2024 *p(R)ojectR® at TOKYO DOME』を大成功に終えたTHE RAMPAGE。16人によるEXILE TRIBE屈指のダイナミックなパフォーマンスの人気は海を越え、アジアでの公演も増えてきた今、リアルサウンドではTHE RAMPAGEメンバーへのリレーインタビューを企画。アニバーサリーを経た活動への素直な心境、メンバーとの思い出などを語ってもらった。第14回はパフォーマー 山本彰吾が登場する。(編集部)

「パフォーマンスを届ける本当の意味を理解できた1年」

――2024年はTHE RAMPAGEの結成10周年イヤーでした。どんな1年になりましたか?

山本彰吾(以下、山本):2024年はすごくいろいろなステージを経験した1年でした。『CyberHelix』ツアー(『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2024 “CyberHelix” RX-16』)でアリーナを回って、東京ドーム公演もやって、海外にも行けて、MA55IVE THE RAMPAGE(以下、MA55IVE)としてはZeppツアー(『MA55IVE THE RAMPAGE 1st LIVE TOUR 2024“M5V”』)もやれました。自分たちのストーリーの中で糧になるようなライブばかりでしたね。地方にあるライブハウスからドームまで様々なステージに立ちましたが、会場の規模は関係なく全てのライブに意味があったと思うし、パフォーマンスを届ける本当の意味を理解できた1年でもあります。

――2024年に新しく好きになったものやハマった趣味はありますか?

山本:今、部屋に置いているオーダーメイドのネオンサインが気に入ってます。グッズで使っている自分のイラストの形になっているんですが、お願いしたら想像以上にクオリティの高いものを作ってもらえて嬉しかったですね。あとペンダントトップや、グリルズっていう歯に着けるアクセサリーを作ったりもしました。普段からあまりお金を使う方ではないのですが、そういうところには使っているかもしれないですね。もともと、自分でデザインしたものを形したり、オンリーワンのものを自分で作るのが好きです。

山本彰吾
山本彰吾

――10年間で特に印象に残っているライブ、またはターニングポイントになったと思うライブを教えてください。

山本: 2021年に初めてやった東京ドーム公演(『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2021 “REBOOT” ~WAY TO THE GLORY~』)です。コロナ禍で日本全体が自粛モードだった中で開催させていただいたので、ファンの皆さんにとっては日々の中で唯一楽しめる時間だったんじゃないかと思うし、同時にライブに来ること自体すごく勇気が必要だったと思います。それでも集まってくれてライブができたことは、本当に忘れられないですね。あの状況の中でLDHとしても“自分たちが発信するべきものは何か”を考えて、思い切って開催したし、僕らもエンタテインメントやライブはなくなってはいけないと強く思いました。あと、ファンの方の中には「今年はライブに行けたけど、来年は行けるかわからない」っていう人もいる。そのことを忘れずに、常に自分たちの最高得点を出し続けなきゃいけない、ただ投げるだけのライブじゃダメだということも、そのライブを通して感じました。

 個人的に印象に残っているのは、2024年8月に開催したMA55IVEの初ツアーですね。THE RAMPAGEでアリーナツアーをやって東京ドームに立てただけでも素晴らしい人生なのに、もう1個のグループでもツアーを回れるってもう計り知れないですよね。それにMA55IVEとTHE RAMPAGEのライブの作り方って全然違うんです。MA55IVEはどちらかというとバンドに近くて、その瞬間でいかにファンの皆さんを楽しませるかってことに徹してます。だから僕らもあまり重く考えずステージに立てるんですよ。THE RAMPAGEではライブのディレクションもするので、ステージに立つだけじゃないプレッシャーもあるけど、MA55IVEに関してはそれが一切ない。自分も楽しみたいという気持ちだけで臨めたのは、すごく大きかったと思います。

――10年の活動で、特に変わったと思うメンバーを教えてください。

山本:(川村)壱馬は大人になりましたね。彼は昔からグループの問題点にいち早く気づいてくれて、「こういう見せ方をした方がいい」とか「これはTHE RAMPAGEらしくない」とか不器用ながらに示してくれていたんですが、僕らがそれに気づけない時期があったんです。でも10年経った今は彼の言っていたことがグループ内に浸透して、自然とわかるようになりました。だから壱馬も、何も言わずにどっしり構えるスタンスに変わりましたね。あの頃の壱馬の言葉があったから、THE RAMPAGEが今こういう形になっているという部分が実はたくさんあるんですよ。やっぱりセンターにいる人間って、本当に生きるか死ぬかのレベルでグループのことを考えてくれているんですよね。僕たちも最近やっと壱馬の考えに追いつけて、「任せといて」って言えるようになったのかもしれないです。

――ちなみに前回の藤原樹さんは、成長したメンバーとして山本さんの名前を挙げていました(※1)。

山本:それ読んでめっちゃ嬉しかったです。逆に樹はいい意味で変わらないですね。いつ喋ってもちゃんと自分の意見や背景がある。あと髪型や顔も全然変わらないですよね。僕がコロコロ変わるタイプなので対照的なんです(笑)。

THE RAMPAGE

「3人の歌をこれからも大切にしていこうと強く思いました」

――この10年の活動で、最も驚いたこと・予想外に嬉しかったことは何でしょう?

山本:EXILEさんの「24karats」シリーズを正式に継承できたことです。おこがましい話なんですが、2023年の段階で僕が「『24karats』をやりたい」って提案したんですよ。2024年は絶対「24karats」の年になると思っていたので。もともと地方で踊っていた僕からしても、“EXILE=「24karats」のジャージを着て踊っている”イメージがあったから、いつか絶対やりたいと思っていて、樹、(岩谷)翔吾、(浦川)翔平、(長谷川)慎たちは昔からEXILEを見て育った世代だし、今このタイミングでTHE RAMPAGEがやらないといけないと思ったんです。だから実現できて、すごく嬉しかったですね。EXILE HIROさんも「本当にこうやって夢が叶うことがあるんだね、嬉しい」と言ってくれました。僕が提案したとき、やっぱりメンバーみんなやりたかったみたいで、「ジャージ何着る?」ってすぐ話が広がった記憶があります(笑)。

――2024年現在の気分で、特に思い入れの深いTHE RAMPAGEの1曲を教えてください。

山本:「STARRY LOVE」です。先日出演させてもらった『YouTube Fanfest Japan 2024』の1曲目にやった曲なんですが、ステージの袖から久しぶりにボーカル3人の歌をじっくり聴いて、彼らの歌をこれからも大切にしていこう、パフォーマーの僕らはスピーカーとなって彼らの歌を届けることに徹しようと強く思いました。言葉にするのは難しいけど、生まれ持った自分の喉だけを使って人を幸せにできるって、すごく素晴らしいことだなって。自分が最初にヒップホップを聴いて受けた衝撃を思い出しました。そのときの余韻がまだ続いているので、今は「STARRY LOVE」を推したいです。3人にはここまで細かく伝えたわけじゃないですけど、「マジで良かったです」とは言いました。

THE RAMPAGE / STARRY LOVE (MUSIC VIDEO)

――10周年の先へ進んでいくにあたり、これから目標に掲げていることを教えてください。

山本:グループとしては、東京ドームに立ったことによってドームツアーをやりたい気持ちが強く芽生えました。それに向けて、今はTHE RAMPAGEの存在を浸透させていくためのアプローチが必須だと思っています。自分たちが日本全国に足を運んで、まだ僕らを知らない人たちともコミュニケーションを取って、ライブに来てもらう。それを大前提に活動を頑張りたいです。

 個人で言うと、僕は喋ることが好きなので、コミュニティを広げていろいろな人と話して人生の勉強をしたり、逆に自分の経験を若い世代に伝えたりしたいです。例えば講演会とかを開いて、地元・岡山の学生とコミュニケーションを取ったり、得意分野を仕事に繋げる後押しをしたりできたらいいなと思います。あと僕は人間って誰からでも学ぶことは絶対あると思っているので、それを共有できる場所を作りたいですね。老若男女が集まって、自分が今人生で一番大切にしてることを話し合ってみるとか。きっと僕は「ライブでたくさんの人を幸せにしたい」って言うけど、小学生の子は「宿題をがんばる」って言うかもしれないですよね。でもそれって今の自分には絶対ない感覚じゃないですか。そうやって、全ての人をリスペクトして学びを得るという気持ちだけは大事にしたいので、それを活動にも繋げていけたらいいですね。それによって、ファンの人との距離感も近くなれるのかなと思います。

※1:https://realsound.jp/2024/12/post-1881129.html

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