ROSÉ、全曲作詞作曲の初フルアルバムで表現した“ありのままの自分” K-POPからグローバルポップへの成長
『rosie』では、バラード中心のアコースティックサウンドが多く展開される。それらはROSÉの個人的な経験や感情の掘り下げが題材となっており、繊細なエモーションが、多彩なボーカルスタイルによって届けられる。たとえば、これもまたTikTokでバイラルしている「toxic till the end」。ティファニーの指輪を返してもらえなかったことなどを引き合いに出しながら元恋人との関係について綴った曲だが、緩急あるシネマティックな歌声が実に見事だ。
ほかにも、痛みや希望といった様々な感情の揺れが繊細なボーカル表現で描写される。「toxic till the end」はオリヴィア・ロドリゴのようなエネルギッシュさを感じるが、一方で「two years」の情緒深さはテイラー・スウィフトを彷彿とさせ、ドラマティックな「stay a little longer」にカントリー風の「not the same」……と、ROSÉの歌唱は常に表情豊かなストーリーを描く。それは、プライベートな物語をジャンルをシームレスに横断するサウンドのもとリスナーへ親密に伝えるアプローチとも言えるし、それこそテイラー・スウィフトやオリヴィア・ロドリゴはじめ、近年のグローバルなポップスターが得意としてきたスタイルでもあろう。メディアでは、ROSÉが語る歌詞世界に関するプライベートなエピソードが、歌詞と関連付けられることで様々な憶測を呼んでいる。つまり『rosie』は、昨今のトレンドを踏まえた現実世界/歌詞世界のボーダーを攪乱するプライベートな作品でありつつも、それを可能にしているROSÉの圧倒的な歌唱表現が際立ったアルバムと言える。その点で、「グローバルなK-POPを歌うBLACKPINKのROSÉ」から「グローバルポップを歌うROSÉ」へと華麗なキャリアアップを遂げた作品なのだ。
だからこそ、トラックだけ聴くと、鋭利なビートミュージックをめまぐるしく展開するガールクラッシュ系K-POPのクールネスと比べて、ややコンサバティブに聴こえる部分もあるかもしれない。その路線がかろうじて聴けるのは、「drinks or coffee」くらいだろうか。けれども、真にグローバルなポップソングを歌うわずか数人のアーティストとして、いよいよROSÉは本格的に才能を開花させたのだ。この経験をグループに持ち帰ることで、新しいBLACKPINKがどのように変化していくかも楽しみでならない。ありのままの自分を表現したROSÉが本当のスターになったという、その飛躍を祝したいーー『rosie』は、そんな煌めきに満ちたアルバムだと思う。
■リリース情報
フルアルバム『rosie』
発売中
配信はこちら:https://rosesarerosie.lnk.to/rosieID
価格:¥3,300(税込)
<収録内容>
01. number one girl
02. 3am
03. two years
04. toxic till the end
05. drinks or coffee
06. APT. (ROSÉ & Bruno Mars)
07. gameboy
08. stay a little longer
09. not the same
10. call it the end
11. too bad for us
12. dance all night
<日本オリジナル、初回生産限定仕様>
・スリーブケース仕様
・クリアカード(アクリル素材、型抜き3絵柄)封入
・ポラロイド風ステッカー(5種よりランダムにて1枚)封入
・歌詞、対訳付き(対訳のみ日本盤のみの仕様となります)
日本オフィシャルサイト:https://wmg.jp/rosesarerosie/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCBo1hnzxV9rz3WVsv__Rn1g
Instagram:https://www.instagram.com/roses_are_rosie/