JO1、異なる背景を持つ11人が同じ運命をともにする仲間に 結成5周年を機に振り返るグループの絆

 そして、いよいよ迎えたデビューのとき。だが同時に、新型コロナウイルスの流行が始まっていた2020年3月。デビューイベントはすべてキャンセルとなり、3月4日のデビュー当日はYouTubeでの生配信が行われた。先述のドキュメンタリー映画では、フェス出演や海外でのMV撮影など、2020年内の予定がほとんどなくなったことも明かされている。

[PROCESS JO1] EP.01 2021年 日本一のパフォーマンスグループになる

 そんななか、JO1の絆がグッと強くなったことを感じられるのが、2021年7月よりYouTubeで配信が始まった『PROCESS JO1』だ。日本一のパフォーマンスグループを目指し、たくさんのコミュニケーションをとるメンバーたちの様子が発信された。『PROCESS JO1』の企画で、メンバーは楽曲やMV制作に取り組んでおり、クリエイティブな姿勢が誕生する基盤となったように思える。

 徐々に一つになってきたJO1だったが、初の有観客ライブ『2021 JO1 LIVE “OPEN THE DOOR”』の開催を控えた、2021年10月、メンバーの金城碧海が適応障害のために活動休止することになる。ドキュメンタリー映画では、金城不在の10人でライブのリハーサルを行う姿も収められている。この期間、彼らはきっとメンバーの存在の大きさを痛いほどに感じたことだろう。金城がいないことに対するさみしさは覚えつつ、いつでも帰ってきていいように、全力で目の前の課題に取り組む姿が印象的だった。

JO1|'With Us' - 2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR 'KIZUNA'

 そして2022年2月14日、金城の復帰が発表。完全体となったJO1は、そこから快進撃をスタートさせる。2ndアルバム『KIZUNA』を携え、初の全国アリーナツアー『2022 JO1 1ST ARENA LIVE TOUR ‘KIZUNA’』を開催。同年末には、『第73回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。

[JO1 BEHIND] 2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR 'BEYOND THE DARK:RISE in KYOCERA DOME OSAKA'

 2023年に入ってからは、ドラマや映画の撮影で個々の活動が目立つようになる。メンバーで集まる機会が少なくなるからこそ、久しぶりに会えたときの喜びが大きいのだということを『JO1のオールナイトニッポンX』(ニッポン放送)で語っていたことが心に残っている。グループを離れて個人で活動を行い、再びグループに戻ってきたときの安心感は、強い絆がないと味わえないだろう。それぞれの環境でパワーアップしたJO1は、アリーナツアー『2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR 'BEYOND THE DARK’』を開催。さらには、単独で京セラドーム大阪公演とアジアツアーも開催した。

 2024年は、まさにライブ尽くしの1年となった。JAM(ファンの呼称)以外が多く集まるフェスにも積極的に参加し、これまで培ってきたスキルを存分に発揮し続けていた。そして2025年には、念願のワールドツアーが控えている。長いようで短い5年間で、JO1は先の見えない不安や心細さと戦ってきた。そのたびに彼らは手を取り合い、互いに目を合わせながら、たくさんの想いを共有してきたことだろう。同じ夢を目指すライバルとして出会い、バラバラの場所から集まった11人。様々なめぐりあわせのなかで、運命をともにする最高の仲間となった。メンバーを大切に想い、固い絆で結ばれた彼らの挑戦は、まだまだ続いていく。

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