TWS、名実ともにK-POP史上に名を刻む“スーパールーキー”に 新時代を牽引したデビューイヤーを振り返る

 2024年も数多くの新人がデビューしたK-POPシーンにおいて、最も活躍した新人グループを挙げるとするならば、その筆頭に立つのがTWSだろう。今年1月にHYBE MUSIC GROUPレーベル・PLEDIS Entertainmentからデビューした当初こそ、“SEVENTEENの弟分”として注目を集めていた彼らも、今では“今年最高の新人”の名に相応しい実績を備えたスーパールーキーだ。

 TWSの名を一躍周知させるきっかけとなった楽曲が、1stミニアルバム『Sparkling Blue』のタイトル曲「plot twist」だ。誰しもが懐かしく感じられる青春の1ページを描いた本作は、炭酸のような清涼感を体現するTWSの代名詞であるのみならず、「初めての出会いは計画通りにいかない」というテーマが、「新学期の始まり」と「TWSとファンとの “初めての出会い”」のダブルミーニングでリンクし、多くの人の共感を生んだ。

TWS (투어스) '첫 만남은 계획대로 되지 않아' Official MV

 韓国音楽番組ではリリース直後から『SHOW CHAMPION』で2冠を、『THE SHOW』、『Music Bank』と続き、リリースから2カ月越しに『SBS人気歌謡』でも首位を獲得して計5冠を達成する快挙を遂げたほか、「今SNSで最も話題になっている曲」が指標化され、リスナー主体のヒットに繋がることも多いSpotifyの「Daily Viral Songs (Japan)」(2月7日付)ではTOP5内にランクイン。韓国チャート「CIRCLE CHART」においても、決算チャートを踏まえた「2024年上半期デジタル/ストリーミングチャート」で2冠を獲得している。

 また、各種チャートによれば、1月22日に発売された1stミニアルバム『Sparkling Blue』が3月31日までに計50万枚以上を、6月24日に発売された2ndミニアルバム『SUMMER BEAT!』が発売初日だけで30万枚以上の売上を記録したのち、販売1週間で計51万3892枚を売り上げ、ミニアルバム2作ともでハーフミリオンを達成。日本の「オリコン週間アルバムランキング」でも2作ともにTOP3にランクインしている。

 デビュー直後から軒並み好成績を残してきたTWSだが、その活躍は音楽面のみにとどまらない。

 2月に韓国・新世界免税店(Shinsegae Duty Free)のアンバサダーに就任すると、その後もロッテ七星飲料「ミルキス」の広告モデルや韓国KANGOLの広告モデルに抜擢。10月には学生服ブランド「Skoolooks(スクールルックス)」の専属モデルに起用、さらにはラグジュアリーブランド「CELINE」のブランドアンバサダーにも抜擢され、デビューから1年も経たずして、すでに幅広い分野で“広告塔”としての人気も証明している。

 韓国のみならず、日本でもデビュー前から彼らの活動にアンテナが張られていた。

 日本デビューはもちろん、音源でのデビュー前にもかかわらず、1月23日発売の『Ray』3月号(主婦の友社)で表紙が、2月22日発売の『ViVi』4月号特別版(講談社)で表紙と、連続で表紙に抜擢され、その異例の大特集でファンを喜ばせたことも記憶に新しい。さらには、日本デビュー前から『Venue101』(NHK総合)、『with MUSIC』、『バズリズム02』(ともに日本テレビ系)、『週刊ナイナイミュージック』(フジテレビ系)などへの出演も目白押し。日本の音楽番組を総なめしただけだけでなく、『テレビ朝日開局65周年記念「The Performance」』、『第38回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2024 SPRING/SUMMER』、『めざましライブ』、『SBS INKIGAYO LIVE in TOKYO』など名だたるイベントの出演、パフォーマンスも果たし、42(ファンの呼称)の輪を拡大してきた。

 これに加え、9月には「THE FIRST TAKE」に出演して「If I’m S, Can You Be My N?」を特別なボサノバ風アレンジでパフォーマンスしたり、10月にはメンバー一人ひとりのソロパフォーマンス動画シリーズである、グループのオフィシャルYouTubeコンテンツ「TWS:TUDIO」で、デビュー当初からショーケースなどで流暢な日本語を披露してきたYOUNGJAEがヨルシカ「左右盲」のカバー動画を公開。そこでの高い歌唱力は“兄”でもあるSEVENTEENにも違わぬ、実力派アイドルとしての存在感の大きさの証明でもあった。

 こうして大活躍の一年を駆け抜けてきたTWSは、11月25日に最新作となる1stシングル『Last Bell』でカムバックした。

TWS (투어스) '마지막 축제' Official MV

 本作のタイトル曲「Last Festival」は、TWSの2024年を締めくくる作品であり、“K-POPの始まり”とも言われる存在であるソテジワアイドゥルの同名曲にインスピレーションを受けた楽曲だ。そのほか、年末のキラキラした景色が浮かび上がるようなサウンドに乗せて「君に出会ったあの季節」と“君”と“僕”の物語を歌う「Highlight」と、“さよなら”に直面しても物事の終わりを表す点(.)の代わりにコンマ(,)を描くことで“君”との道はずっと続いているというメッセージを込めた「Comma,」をカップリングに収録。まさに、デビューイヤーのラストに相応しいパッケージに仕上がっている。

 11月26日付の「HANTEOチャート」によれば、本作は発売初日に計33万8757枚が販売され、「デイリーアルバムチャート」で2位にランクイン。これは前作の2ndミニアルバム『SUMMER BEAT!』の初日販売数を上回る成績だといい、アルバムごとに自己最高記録を更新していることになる。

関連記事