JO1、ダイナミックで繊細な“ワンダーショー” 世界に羽ばたく第一歩のアリーナツアー初日

 11月23日、JO1のアリーナツアー『JO1DER SHOW 2024 ‘WHEREVER WE ARE’』が開幕した。神奈川・Kアリーナ横浜公演を皮切りに、兵庫、静岡、福岡の4都市14公演を周る今回のツアー。例年通り生バンドの演奏をバックに、最新曲から懐かしのあの曲まで様々なパフォーマンスで観客を楽しませた。本稿では初日の公演をレポートする。

 会場に入るとステージ後方の全面に設置された巨大なモニターに映る“JO1DER SHOW”の文字がJAM(JO1のファンの愛称)を迎え入れ、オープニング映像が期待と高揚を掻き立てる。『第66回 輝く!日本レコード大賞』(TBS系)優秀作品賞を受賞したばかりの「Love seeker」では、金髪を輝かせリムレスメガネをかけた木全翔也がハートを描いて会場を湧かせ、続く「HAPPY UNBIRTHDAY」「Move The Soul」でさらにJAMの熱を煽った。シンバルの音に合わせて光が強まったりと、バンド演奏と照明のタッグも見事だ。「WHERE DO WE GO」では川西拓実が〈僕らが歩けばそこは Red carpet〉と歌いながらサングラスを外しカメラアピール。一人ずつ捌けていくシーンでは最後の川尻蓮の舞いに感嘆にも近いような歓声が響き渡るなど、この曲の歌詞に合った優雅な振る舞いが印象的だった。

 ブクブクと泡立つ音と水色の照明で、水中にいるような演出で始まったのは「Aqua」のダンスパフォーマンス。一直線のライトが水面から光が差し込むように伸びたり天井からの光線がシェルターを張るようにメンバーの周りに輪を描いたりと、神秘的な演出と息を呑むような美しいダンスの調和がより一層没入感を生み出した。「ICY」では静けさのあるパフォーマンスで会場を湧かせ、激しいばかりでない“シンクロダンス”の真髄を見せる。人差し指を頬に滑らせる印象的な振り付けがあるこの曲では、最後にセンターに立つ木全の手の甲で黒く浮かぶタトゥーシールが、怪しい世界観を際立たせた。

 その後のMCでは大平祥生が「When I say JO,you say 1!」という恒例のコールアンドレスポンスをしたり、川西が「疲れたからここに来たんでしょ! 今日は発散しますよ皆さん! 楽しめよ~」と決め台詞を繰り出し会場を盛り上げる。オーディションの課題曲であった「Black Out」は、待望のJO1バージョンの歌唱であり、ここまでで一番大きな歓声からJAMの喜びが感じられるようだった。その後もメンバーのこだわりの詰まったユニット曲を披露したり、「Blooming Again」「Be With You(足跡)」で真心のこもった柔らかな歌声を響かせたりと多様なステージで魅了していく。本編最後の「Radio Vision」「Test Drive」では広いステージを伸び伸びと使い、クラップを誘ったりサインボールを投げたりしてJAMとのコミュニケーションを楽しんだ。

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