吉柳咲良、音楽で世の中に叩きつける挑戦状 ミュージカル共演した乃木坂46 奥田いろはとの交流も

(奥田いろはとは)「お互いが支え合っている感じ」

ーーまた今作のタイトルは、“噓泣き”を意味する“Crocodile tears”という言葉からの引用だそうですね。

吉柳:はい。私は今までに悔しさからたくさんの涙を流してきたし、その涙は決して嘘ではなかったんです。でも、その悔しさを乗り越えてしまえば、そこで流した涙を嘘だと言うこともできるじゃないですか。いろんな困難に対して「負けていないんだぞ」という意思表示をする上で、あえて“Crocodile”という言葉を使うのが皮肉っぽくていいかなって思ったんです。

ーーちなみに普段から歌詞のために言葉を書き留めておいたりもしているんですか?

吉柳:苦しかったことや悲しかったことはもちろん、嬉しいことも含め、常に書き留めてはいますね。私は友達と人間の心理について話すのがすごく好きなんです。最近話したことで印象的だったのは、しんどいとか悲しいとかっていう気持ちは結局、時間が解決してくれるじゃないですか。それって例えると浮腫みみたいなことだよね、みたいな(笑)。昨日も19歳のときに撮影した写真と今の写真を見比べていたら全然顔が違っていて。なんでこんなに違うのかなって考えた結果、経験が一番の成長だよねって結論に行き着いたりとか。

ーーあはははは。最高ですね。

吉柳:そんな話もおもしろいから書き留めたりはしています。そこから作詞に活かせるものが見つかっていったらいいなって。ゆくゆくは自分だけで作詞に挑戦してみたい気持ちもあるので、もっともっとボキャブラリーを増やして行こうと思っています。

ーー「Crocodile」のボーカルレコーディングはいかがでしたか?

吉柳:今回のレコーディングのとき、声がけっこう枯れちゃってたんですよ。「歌えないかも」って思ったりもしたんですけど、結果的にそれがいい味になったかなって思います。ある意味、未完成さのある声になったというか、心からの叫びとしての歌になった気がしていて。この曲はキレイに歌っても仕方がないと思うので、そのしゃがれ具合がちょうどよかったんですよね。いつも使っている声帯のポジションとは違うところを使って歌うことにもなったので、ガナりみたいな表現ができたのもすごく楽しかったです。レコーディングは深夜の2時くらいまでやってたんですけど、夜が更けるにつれてどんどん私のテンションが上がっちゃって(笑)。

ーー前作でも感じましたけど、咲良さんはリズム感がハンパなくいいですよね。ダンスをやられていることも影響しているのかもしれないですけど、歌にしっかりグルーブがあるというか。

吉柳:ありがとうございます、でもかなり難しかったです。麦野さんの仮歌を聴いたときは、「果たして私に歌えるのか⁉」っていう気持ちになりましたし。メロディの難しさはもちろん、自分の言いたいことが詰め込まれている曲でもあるので、やりたい表現がどんどん生まれてきちゃうのも大変で。でもそこは変にまとめようと思わず、言いたいことを言いたいように言いまくろうと思って歌いました(笑)。それがすごく楽しかったですけど、難易度的には「Pandora」よりも高かったですね。何度も何度も聴き込んで、自分の色をどう出すべきなのかをかなり研究しました。

ーー素晴らしいボーカルだと思います。この曲のMVではビジュアル面でも新たな表情が見えていますよね。

吉柳:MVでもいろいろやらせてもらいました。私、前髪を上げるのがあまり好きじゃないんですよ。常におでこを隠しておきたいタイプ。でも今回はおでこ全開で撮影しました。そこに躊躇は一切なかったんですよね。むしろ髪を全部上げたいと自分でも思えた。それでかっこいい映像が撮れたら、イヤだと思っていた自分のことを好きになれるかもしれないなと思ったので。そういう自分も私ですからね。髪を上げたことで表情も見えやすいし、強めのメイクがより活きる映像になったと思います。カメラをあんなににらみつけることもあまりないですからね。MVでもだいぶ攻めれたかなと(笑)。

ーー「Pandora」も「Crocodile」もご自身の思いを強く投影した曲になりましたが、今後はどんな曲を歌っていきたいですか?

吉柳:「Crocodile」のように、毎回強気な曲をつくっていくわけではないとは思うんですけど(笑)、基本的には自己愛みたいなことを歌っていくのかなって気はしています。その上で、こんな言い方をするのはおこがましいですけど、聴いていただいた人に手を差し伸べられるような曲も歌っていけたらいいなと思っています。他人を幸せにするには、まず自分を愛することだと思うので、まずはそこをちゃんと音楽で表現した上で、そういう他者に向けた曲も歌っていけたらなって。

ーー最後に。SNSを拝見していると乃木坂46の奥田いろはさんにまつわるつぶやきが非常に多くて。咲良さんにとってのいろはさんってどんな存在なんですか?

吉柳:彼女の存在はだいぶ大きいです。彼女からもそう言ってもらえているので、それぞれなくてはならない関係というか(笑)。お互いが支え合っている感じ。彼女のほうが年下ではあるけど、私にない強さを持っているし、何よりかわいいんです。

ーーそんな深い関係性なのに、いろはさんのミート&グリートにも参加したようで(笑)。

吉柳:いろはもめっちゃ笑ってました。たった8秒しかなかったので、髪切ったことの報告しかできませんでした。CDを一枚しか買わなかったのを後悔しましたね(笑)。いろはきっかけで乃木坂46にどんどん詳しくなってるんですよ。カラオケに行ったら履歴が乃木坂の曲ばっかりになってます。ただの乃木オタになっていってますね、今の私は(笑)。

「Crocodile」

■リリース情報
2nd Digital Single「Crocodile」
2024年8月30日(金)配信リリース
配信リンク:https://kiryu-sakura.lnk.to/crocodilePR

■関連リンク
・X(旧Twitter):https://twitter.com/kiryusakura422
・Instagram:https://www.instagram.com/kiryusakura_official/
・YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCVGxDhVKUiTd83yySvPvxAw

■衣装クレジット
ブルゾン、スカート(共にSUÉSADA)
スタイリスト:  永井和

関連記事