UVERworld×Official髭男dism、LUNA SEA×GLAY、back number×クリープハイプ……超豪華対バンに至るバックストーリー

back number×クリープハイプ『anti sleeps tour 2024』マリンメッセ福岡A館公演

 back numberが現在開催中の対バンツアー『anti sleeps tour 2024』。すでに一部の公演は開催終了しており、Vaundyやストレイテナー、ゴールデンボンバーやTOMOO、PerfumeにBE:FIRSTと実にジャンルレスな対バンアーティストが印象的だ。そんな超強力なラインナップが揃うツアーの最終地となる12月21日、22日のマリンメッセ福岡A館公演にはクリープハイプが登場する。back numberのボーカル・清水依与吏とクリープハイプのボーカル・尾崎世界観は10年来の盟友。これまでも雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』などでも対談を行っているが、特筆したいのはback numberが2018年に開催したドームツアー『back number dome tour 2018 "stay with you”』における演出面での協力だろう。「クリスマスソング」歌唱前のスクリーン映像に流された詩を担当したのが尾崎世界観だという。尾崎世界観らしい生々しい生活感のある筆致で紡がれる「クリスマスソング」にちなんだ詩は、このライブに参加したback numberファンにも印象に残っていることだろう。

 またクリープハイプが今年リリースしたトリビュートアルバム『もしも生まれ変わったならそっとこんな声になって』にback numberは「バンド」のカバーで参加。自身のバンドについて率直にさらけ出すように歌う「バンド」の歌詞を、清水が自分自身、そしてback nuberというバンドを重ね合わせる様が大きな話題を読んだ。盟友として、そして好敵手として共に音楽シーン、ロックシーンで成長し続けてきた両バンドの久しぶりの共演は、間違いなく忘れられない夜になるはずだ。

UVERworld×Official髭男dism『VS シリーズ』

 UVERworldが12月26日に日本武道館で開催する対バンライブ『UVERworld VS シリーズ』にはOfficial髭男dismが出演する。この組み合わせは元々昨年4月に横浜アリーナにて開催される予定だった。Official髭男dismのボーカル・藤原聡の声帯ポリープ療養のためヒゲダンの出演は見送られたものの、UVERworldのワンマン形式に変更となり、Official髭男dismのギター・小笹大輔をスペシャルゲストに迎える異例のライブとなった。この日はUVERworldと小笹大輔による「宿命」や「Pretender」のカバーも披露され、TAKUYA∞から藤原へのエールも送られた。そんな昨年のライブを経て復活したOfficial髭男dismとUVERworldが場所を変えて再び相まみえるというストーリーに、それぞれのバンドのファンは否応なくワクワクしてしまうのではないだろうか。双方による楽曲カバーなど、昨年のライブを経たからこそのコラボレーションに期待が高まる。

 ”対バン”の魅力は、ライブを通して2組のバンドによるストーリーを味わい尽くせる点にあるだろう。本稿で取り上げたそれぞれの対バンイベントにおいても、それまでの歴史や物語があり、ライブによってそれぞれのバンドの歴史や物語が交錯し、新しい歴史や物語が生まれる。その瞬間にライブを見ている私たちはグッと胸が熱くなるのだ。この冬の対バンイベントではどんな歴史や物語が生まれるのだろう。

※1 https://www.barks.jp/news/?id=1000116961
※2 https://news.j-wave.co.jp/2021/06/post-8022.html
※3 https://natalie.mu/music/pp/thecromagnons10

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