LET ME KNOW、正統派UKロックを受け継ぐ原石 フロアに熱い空気を生み出した『Nostalgic Modern』

「わざわざお金を払って、わざわざ時間を作り、わざわざこの場所に来てくれて、マジで、本気で、尊いと思っています。メンバー全員、そう思っています」と、Mattyが真心を込めて挨拶すると、会場に温かい拍手が響きわたる。「尊くて特別なものを守るために、僕らはライブをしています。いつだって死ぬ気で、『今日が最後でもいい』と思って歌っているけど、みなさんの顔を見ていると『今日で終わりたくない』とも思う。今日にしか、今日でしか作れない雰囲気ってあると思うんです。それを一緒に作りませんか?」

 そうオーディエンスに呼びかけると、再び会場は大きな歓声に包まれた。Oasis「Don't Look Back in Anger」のポップネスと、ウルフルズ「バンザイ〜好きでよかった〜」のケレン味をミックスしたような熱いロッカバラード「You May Need Listen to Rock 'N' Roll」から、シンセサウンドを基調としたインスト曲を挟んで「100円キッス」へ。メランコリックなサウンドとメロディに、袋小路のような男女の関係を綴る歌詞の世界が乗った、そのギャップがユニークだ。

 Mattyが再びアコギを抱えて歌う「エクスタシー」、煌びやかだがどこか影のあるサウンドがUKっぽい「Happy」と続け、「この曲で僕らを知ってくれた人は多いと思います」とMattyが前置きして披露したのはもちろん、「偽愛とハイボール」。パープルを基調としたライティングと、回るミラーボールが会場をノスタルジックなダンスフロアへと変えていく。さらに、ミュートしたギターの高速カッティングが高揚感を煽る「初なFeeling」、初期衝動をそのまま封じ込めたような「LAD浪漫's」とラストスパートをかけ、最後はオーディエンスとタオルを振り回しながら「LOVE SONG」を演奏し、この日のライブを締め括った。

 まるでダイヤモンドの原石のような、荒削りでゴツゴツとしたLET ME KNOWの演奏は「今、ここ」にしかない。今年12月から始まる『LET ME KNOW LIVE TOUR 2024 -Nostalgic Modern II-』ではきっと、そこからさらに進化した彼らの“現在進行形”を見せてくれるはずだ。

※1:https://letmeknowmusic.jp/profile/

◾️ツアー情報
『LET ME KNOW LIVE TOUR 2024- Nostalgic Modern - Ⅱ 』
12.10【愛知】ダイアモンドホール
12.19【東京】EX THEATER ROPPONGI
12.21【SEOUL】YES24 WONDERLOCH HALL
12.26【大阪】梅田クラブクアトロ

︎TICKETS:https://eplus.jp/sf/detail/4070580001
10/5(土)12:00〜オフィシャル二次先行販売開始

LET ME KNOW 公式サイト

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