=LOVE、7周年コンサートで示した8年目への力強い一歩 涙と笑顔で魅せた“アイドル”の姿を振り返る

 本編ラスト、再度披露された「絶対アイドル辞めないで」は、このコンサートでの核たるメッセージであり、最大のハイライトであった。スクリーンにはオープニングとリンクするようなVTRが流れる。それはメンバーが街中に溶け込み、一般人となった姿。花屋の店員となった佐々木が「しーっ。星は街じゃ輝けない。だから、もう一度魔法をかけるね」と囁きかけると、再びメンバーがステージに現れ、「絶対アイドル辞めないで」をパフォーマンスするというものだ。〈星は街じゃ輝かないの〉という歌詞を引用したセリフであり、空=ステージで輝いている=LOVEを再認識させる演出だ。星=アイドルへの愛を歌いながら、明るいサウンドに乗せることで切なさとどこか幻想的な雰囲気を纏う。曲のラストの歌詞〈魔法よどうか 解けないままで〉が1曲目の「絶対アイドル辞めないで」ではそのまま「わたし、魔法使い」といった後続の楽曲まで魔法としてかかっていたことになるが、対照的に本編ラストの「絶対アイドル辞めないで」では〈魔法よどうか 解けないままで〉と歌いながらメンバー10人が光となって消えていく、というのが涙を誘う演出だった。

 齋藤は後のMCで「絶対アイドル辞めないで」で泣いているファンの姿を見てもらい泣きをしたと明かしつつ、「ファンの皆さんの笑顔を見ることで自分も笑顔になれる」と話していた。「絶対アイドル辞めないで」という楽曲がコンサートの芯になっていることで、髙松瞳の「ファンの皆さんの人生の一部になれている気がしている」というMCも特別な意味合いを持っているような気がしてならなかった。人によって、アイドル像というのは千差万別。それでも「絶対アイドル辞めないで」は多くの人のアイドルに抱く思いを言語化し、アイドル側からそのアンサーを提示したのが、今回の7周年記念コンサートだったように思う。

 公演では、2025年のアリーナツアー開催も発表された。初日は6周年コンサートの開催地であるさいたまスーパーアリーナ、ツアーラストは5周年コンサートを開催した国立代々木競技場第一体育館というグループにとって過去最大規模のツアーであり、挑戦を感じられるキャパシティだ。12月4日には18thシングルのリリースも控えており、=LOVEは8年目もさらなるアイドルとしての姿を見せてくれるはずだ。

<セットリスト>
-Overture-
M1. 絶対アイドル辞めないで
M2. アイカツハッピーエンド
M3. ヒロインズ
M4. わたし、魔法使い
M5.お姫様にしてよ!
-MC-
M6. 知らんけど(佐々木舞香、野口衣織、諸橋沙夏)
M7. セノビーインラブ(大谷映美里、大場花菜、音嶋莉沙、齋藤樹愛羅、髙松瞳、瀧脇笙古、山本杏奈)
M8. しゅきぴ
M9. 「ドライブ デート 都内」
M10. 仲直りシュークリーム
M11. Want you!Want you!
M12. ズルいよ ズルいね(佐々木舞香、野口衣織、諸橋沙夏)
M13. The 5th
-MC-
M14. 探せ ダイヤモンドリリー
M15. ようこそ!イコラブ沼
M16. 呪って呪って
M17. 「君と私の歌」
M18. Oh!Darling
M19. 海とレモンティー
M20. 夏祭り恋慕う
M21. この空がトリガー
M22. 青春”サブリミナル”
-MC-
M23. 絶対アイドル辞めないで
【ENCORE】
EN1. ナツマトペ
EN2. 僕らの制服クリスマス
EN3. 笑顔のレシピ
-MC-
EN4. =LOVE
【DOUBLE ENCORE】
EN1. Want you!Want you!

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