Little Glee Monster、6人の個性がリトグリになるという自信 5年間の成長&5年後への展望も語る

これまでとは異なるフレッシュさや内省を歌ったカップリング曲

――コーラスワークもかなりこだわりが感じられます。

miyou:一番こだわったのは、やっぱり間奏のコーラスですね。

MAYU:あれは16小節あるんだっけ?

miyou:そう、だいぶ長いんですよ。

アサヒ:miyouと結海の高音組は特に息継ぎが大変そうだよね。

結海:波を描くような高音ハーモニーを2人で担当していて。

miyou:あんなに「Uh〜」だけで長く続けて歌うのは初めてでした。

結海:「Uh〜」とか「Ha〜」〉だけでメロディがあんなに繊細な動きをするのは、かなり難易度が高くて。でも、好きな曲だからこそ頑張れたかなという気がします。

結海

MAYU:ハーモニーの後ろに必要以上の音がないから、ちょっとしたブレスの音も気になってしまうから一息で歌わなくちゃいけなくて。誤魔化しが効かないから本当に難しいんですよ。しかもこの曲、メロディ自体も難しいですし。

かれん:特にサビは跳躍が激しくて。本当は難しいのにそう聴こえないように歌うのが“リトグリあるある”ですね(笑)。

ミカ:私はプリプロでサビを歌った時、後ろで鳴っている和楽器の音が私の歌と“当たって”しまって、最初は音が取りづらかったんですよ。スタッフさんと相談してそこを調整してもらいました。

かれん:ギターとか他の楽器と比べると、和楽器は周波数が低いらしくて。

MAYU:しかも、和楽器特有の揺れがあるね。

ミカ:和楽器の音につられちゃうから、自分の声を合わせるのがすごく難しかったです。

アサヒ:そもそも、尺八が入った曲を歌ったことがなかったからね。

miyou:だからこそ何回も歌って、そこに慣れていくことが必要かもしれないです。

『ORIGAMI』 - Little Glee Monster

――MVも楽曲の雰囲気とリンクした、穏やかな空気感漂う仕上がりです。

かれん:実は、撮影日がすごい雨だったんですよ。

MAYU:嵐並みだったよね。

miyou:あんなに降ることあるんだってくらいに。

かれん:でも、その雨の感じが楽曲にぴったりで。全体的に自然を大切にした、落ち着いた雰囲気になっているので、普段の私たちらしさを楽しめるMVになっていると思います。

――カップリング曲についてもお話を聞かせてください。「DIVA」はスローテンポの表題曲から一転、高揚感に満ち溢れたダンスチューンで、NTTドコモ「ドコモ未来ミュージアム」のCMソングとして7月23日からオンエアされています。

結海:冒頭の英詞のフレーズを聴いた時、「こんなに囁くようなタイプの曲は珍しいな」と思って。リトグリにまた新しいタイプの曲が追加されて、すごく嬉しかったです。

ミカ:全体的にも「どんな未来が待っているんだろう?」っていうワクワク感が伝わる内容で、すごく夢がある歌だなと思いました。

miyou:歌詞も英語と日本語が半々くらいですごく聴きやすいし、メロディだけ聴いても元気が出る曲ですよね。

アサヒ:「ORIGAMI」と、もうひとつのカップリング曲「Fragile」がゆったりめだったこともあって、「DIVA」は明るくて心が開放されるようなサウンドがすごく心地よくて。リトグリらしい前向きな歌詞も素敵ですし、この曲を聴いた子供たちがこの先の未来も変わらず無邪気に、何にもとらわれずに突き進んでいってくれたら……と思いながら歌いました。

MAYU:リトグリは今の6人になってもうすぐ2年経ちますけど、まだまだフレッシュだと思うんですね。「ORIGAMI」は艶っぽさや儚さが強調されていますけど、この曲では「Join Us!」とはまた違ったフレッシュさというか、「ちょっと成熟しているけどまだまだピチピチ!」みたいな雰囲気を表せているんじゃないかなと思うんです。ライブで映えそうな曲なので、今から披露するのが楽しみですね。

アサヒ

――おっしゃるようにフレッシュさもあるんだけど、ちょっと大人の余裕も感じられるというか、その適度なバランス感が今のリトグリらしさなのかなと思いました。

MAYU:まさにその通りですね。

――CM映像と曲の雰囲気も見事にマッチしていますよね。

アサヒ:ありがとうございます。本当に可愛いCMですよね。

結海:〈自由に羽ばたく蝶のように〉という歌詞の時に、ちょうど女の子がタブレットのボタンを押して蝶がどんどん増えていくみたいな演出があるんですけど、おっしゃるように曲と映像がめちゃくちゃリンクしていて感動しました。

miyou:自分が幼かった頃のことを思い出して、なんだか懐かしかったよね。小学生の夏の景色というかあの頃の温度感は、どんな時代でもみんな一緒なんだなって。

かれん:大人になった私たちが観てもワクワクするCMだよね。

結海:でも、タブレットを普通に使っているのは令和だなって思う。私たちの頃はまだ画用紙にクレヨンとか絵の具を使ってたから。

miyou:でも、このCMの子たちが大人になった頃には、今度はタブレットを懐かしいと感じているかもしれないよ。

MAYU:そう考えるとすごいね!(笑)

miyou

――そしてもう1曲の「Fragile」は、「ORIGAMI」ともタイプが異なるバラード寄りの1曲。歌い出しの〈空を見上げるとろくなことがないのよ〉やサビの〈生きてていいですか〉というフレーズにドキッとさせられます。

ミカ:歌詞の内容含め、これまでのリトグリにはなかったタイプですよね。私たちが歌うことによって、聴いている人たちが「リトグリちゃんがこう歌っているんだから大丈夫だ!」みたいに安心してもらえたらいいなと思いながら、この曲と向き合っています。

かれん:(作詞・作曲を手がけた)傘村トータさんだからこそ作れる世界観だなと思いました。私は最初に聴いた時、ここまでネガティブ寄りな歌詞を歌ったことがなかったので、どう表現したらいいのかなというのはすごく悩んでしまって。今の自分はこの歌詞の主人公みたいなタイプじゃないけど、人の痛みはわかってあげたいので、イメージを膨らませながら歌いました。

アサヒ:逆に、私はこの歌詞の主人公寄りの人間なので(笑)、落ち込んでいる時や暗くなっている時の自分を思い出しながら歌ったりと、気持ちは入れやすかったですね。

miyou:普段明るい曲を歌っているリトグリだからこそ、対比として響きそうな1曲かもしれないです。

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