JO1、ランキングに影響を及ぼす“シェア力”の異常な強さ 新時代を感じるアーティストとファンの関係性
2024年7月12日に「Spotify上半期ランキング2024」が発表され、「国内で最もシェアされた楽曲」部門で、JO1の楽曲が4曲ランクインした(1位 「Love seeker」4位「Your Key」6位「Aqua」10位「Test Drive」)。「国内で最もシェアされた楽曲」は、ファンの熱量が可視化されるようなランキングとなっており、JO1のファン(通称JAM)の拡散力の強さがわかる結果となった。
2023年には、「最もSNSにシェアされたアーティスト」にも選ばれているJO1。ボーイズグループが多く台頭する時代に、なぜJO1はシェアランキングで強さを発揮するのだろうか。そこには、JO1が結成された成り立ちや時代背景、そしてJO1とJAMとの深い絆が要因だと考えられる。今回は、JO1とJAMとの強い絆から、シェアランキング上位にランクインする背景を述べていきたい。
JO1の拡散力を語るうえで欠かせないのが、JO1が結成されるきっかけとなったオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』だ。“国民プロデューサー”と呼ばれる視聴者の投票でデビューメンバーが決まるサバイバルオーディションであったため、自分の推しに1票でも多く票が入るように、ファンたちはSNSでの発信に力を入れた。そこには、自分の推しが“より多くの人に見つかってほしい”との熱い想いが込められていたのだ。
こうしてデビューが決定したJO1は、SNSでの拡散をきっかけに、2020年Twitterトレンド大賞にて「国内でもっとも使われたハッシュタグ(ミュージック)」で第1位を獲得した。2021年には、「国内でもっともメンションされたアカウント(ミュージック)」「国内でもっとも使われたハッシュタグ(ミュージック)」「国内でもっともツイートされた著名人」の3冠を達成。“拡散力No.1グループ”と呼ばれるようになり、「シェア紅白」をテーマとして放送された、2022年『第73回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場も果たす。さらに2023年には、アジアツアーと京セラドームでのライブを開催するまでになった。
JO1のシェアランキングの強さは、JO1とJAMによる努力の結晶なのだ。今回の「Spotify上半期ランキング2024」では、その努力が顕著に表れたように感じる。TOP10に4曲ランクインできた理由として、筆者は3つの要因を考えた。