THE BACK HORN、この世の修羅場に投げかける強烈な問い “光と影”の描写がかつてないスケールに
「修羅場」はそんな現実を捉えた楽曲なのではないか。本音という言い訳で毒を吐き、マウントを取って悦に入る。歪んだ欲望のままに弱者を蹂躙し、聞く耳持たずに詭弁を弄す。〈好きでした〉とほざいて責任回避の果ては心中か? 〈頭だいじょぶそ?〉とはそんな現実を受け入れている我々への問いかけなのでは? そんな日常こそが修羅場なのでは? 判で押したような毎日を繰り返しているはずの凡人でも、小さなトラブルや揉め事の中で怒りを覚えたり恨みを膨らませたり悩みを抱えたり痛みを覚えたりしている。心の平安を取り戻しメンタルを強くしようと安易なハウツー本やWEBを見たりするのだが、解決に至らない。乾いてガサガサと音を立てそうな気持ちに「修羅場」は一撃を食らわせる。
ともあれ今は「修羅場」が投げかける“影”に身も心も震わせているが、THE BACK HORNはこの曲を皮切りに「光と影」をテーマにしたコンセプトシリーズを、本作含め4作リリースしていくという。従来こうした企画性を発表することはなかった彼らが、あえて発表したことには何か大きな意図があるに違いない。ストーリーを組み立てる手法として起承転結が使われるが、「修羅場」はいわば“起”にあたると思っていいだろう。25年を経てさらなる先を見るための第一歩として衝撃的な「修羅場」を登場させたのかと想像すると、これまで彼らが掘り下げてきた人間の光と影、世界を覆う光と影、時間を超えた光と影、そういったものが今までにないスケール感を持って表現される予感がする。この先どんなストーリーが続くのか期待しかない。
※1:https://realsound.jp/2023/09/post-1446756.html
◾️リリース情報
THE BACK HORN「修羅場」
2024年7月3日(水)リリース
配信:https://jvcmusic.lnk.to/Shuraba
◾️ライブ情報1
『THE BACK HORN「KYO-MEI対バンツアー」〜共鳴破天の夜〜』
7月7日(日)OPEN 17:15/START 18:00 東京・渋谷CLUB QUATTRO【w/時速36km】
7月13日(土)OPEN 17:15/START 18:00 大阪・梅田CLUB QUATTRO【w/Age Factory】
7月19日(金)OPEN 18:15/START 19:00 広島・広島CLUB QUATTRO【w/SIX LOUNGE】
7月21日(日)OPEN 17:15/START 18:00 愛知・名古屋CLUB QUATTRO【w/PK Shampoo】
◾️ライブ情報2
『THE BACK HORN「KYO-MEIワンマンライブ」〜第五回夕焼け目撃者〜』
日程:7月28日(日)OPEN 16:30 / START 17:30
会場:日比谷公園大音楽堂(東京)