柚希礼音、“元宝塚”の責任を背負い歩んだ道 豪華キャスト&ゲストと作り上げる『REON JACK5』への想い

豪華ゲスト陣たちと作り上げる『REON JACK5』

ーーさらに、日替わりゲストのメンバーも豪華です。日替わりゲスト制は前回の『4』からですが、やってみていかがでしたか。

柚希:稽古中は頭がこんがらがってしまうくらい大変で(笑)。日ごとに違うし、ゲストの方との稽古も長い時間は確保できないので、一度でパッと合わせて本番に臨むという。でも、やっぱりゲストの方によって毎日ガラッと色が変わるし、すごくありがたかったですね。今回も、こんなに豪華な皆さまが出てくださるとは思わなかったです。

ーーゲスト陣に柚希さんの歴史が詰まっていますよね。まず、初日・8月9日の加藤和樹さんは、『カム フロム アウェイ』で共演されたばかりです。

柚希:出会いは2018年の『マタ・ハリ』初演なので、結構歴史があるのに、『REON JACK』では一度もお呼びしたことがなかったんですよね。今回ふたりで歌えるのは本当に嬉しいです。出会った時から素敵でしたけど、どんどん味が出てきて。役を思い切った表現で演じる方だから、舞台を観に行くたびに毎回刺激をいただいています。

ーー続く8月10日は、黒羽麻璃央さんです。

柚希:去年『LUPIN 〜カリオストロ伯爵夫人の秘密〜』でご一緒して。結構絡みのある役での共演だったんですけど、素晴らしい役者さんだなと思ったんです。スターだなって。

ーースターの柚希さんが認める“スター”!

柚希:本当に、宝塚でいうところのスターでした。稽古場から輝いているんですよね。説得力もあって。そして、お互いロミオを演じたことがあったり、ふたりで何を歌おうか、今話し合っています。

ーー8月11日は西川貴教さん。『4』に続いての出演ですね。

柚希:地球ゴージャスの『ZEROTOPIA』でご一緒した時から、とにかく面白くて、すごい方で。ダメもとで『4』にお呼びしたら、ご快諾いただけて、宝塚の曲まで歌ってくださいました。それで、冗談なのか本気なのか「『5』はないんかい!」とおっしゃってくださって(笑)。まさか続けて出ていただけるはずがないと思っていたら、本当に出てくださるという。

ーーご本人的にも新鮮なステージだったんでしょうか。

柚希:そうだったのかな? 『4』では、宝塚の『オーシャンズ11』で私が歌った曲を歌ってくださって大盛り上がりだったんですけど、当時はコロナ禍で声出しができなかったので、「もっとキャーキャー黄色い声がくるかと思ったのに……」とはおっしゃっていましたね(笑)。だから、「今回の『5』はもう期待して待っておいてください」とお伝えしました。「すごいですよ」と。

ーーたしかに、声を出せるようになったというのは大きいですよね。

柚希:前回は前回で精一杯楽しんだし、コミュニケーションも取れましたけど、あれを乗り越えた『5』はどうなるのかと思うと楽しみです。客席降りもできるようになったので。

ーー西川さんも楽しみにしていらっしゃると思いますが、柚希さんも、お客さんからの歓声はやはり力になりますか。

柚希:本当にそう思います。初めての頃は動揺したものですけど(笑)。でも、『4』を経験して、いかにファンの方々の歓声に助けられていたかを痛感しました。皆さんが歓声や拍手で盛り上げてくださることって、すごくパワーになるんですよ。

ーー続いて、大阪に場所を移して29日、30日(昼公演)は、宝塚でずっとペアを組んできた夢咲ねねさん。こちらも『4』に続いての出演ですね。

柚希:やっぱりねねは外せないなと。ただ、歴史がありすぎて曲目を選びたい放題だから、いざという時に何をすればいいのかいちばん悩みますね。前回はデュエットダンスを踊ったので、今度は何をしようかな?

『REON JACK4』柚希礼音×夢咲ねね REHARSAL

ーー『4』の映像を拝見したんですが、夢咲さんが登場しておふたりが並んだ瞬間のツーショットの完成度がすごくて。ときめきました。

柚希:完成度(笑)! ありがとうございます。

ーー久しぶりに踊っても波長が合うとか、変わらないものを感じました?

柚希:感じましたねえ。当時、舞台上で踊りながら喋らずとも心のなかでキャッチボールできている感覚があったんですけど、同じものを感じました。今回も楽しみです。

ーーそして、8月30日(夜公演)の井上芳雄さんは、初共演。

柚希:そうなんです。同級生コンビなのに、なかなか共演しないままにここまできて。ラジオやWOWOWの番組でご一緒するたびに「共演したいですね」「そろそろですかね?」と話していたんですよ。ダメもとで『REON JACK』はどうかな?と思ったらご快諾いただけて、まさかの『REON JACK』で初共演になりました。井上さんの作品を観ていると、ご自身のなかに遊び心がある方なんだろうなと感じます。とはいえ、作る時は真面目に向き合う方だと思うので、どういうふうに稽古場で過ごして、それを舞台に持っていくのかに興味がありますね。

ーー『REON JACK』のゲストに初共演の方がラインナップされるのは珍しいですよね。

柚希:そうですね。想像がつかないというか、自分でも思ってもみないことになるんだろうなと思うとワクワクします。

ーー最後の31日は、大貫勇輔さん。『2』と『3』以来ですね。

柚希:はい。『2』と『3』ではがっつり踊らせていただきました。最初、YouTubeで拝見して、熱望してオファーしたんです。彼の踊りは、緻密に計算されつつも抜け感があって。「一生踊りを見ていたい!」という気持ちになりますね。だから、一緒に踊れた時はすごく感動したし、私が歌っている時に周りで踊ってくれたのもかっこよくて。あと、ぬっきー(大貫)はMCも面白くて、いつもファンの方が喜んでくださるので、盛り上がると思います(笑)。

ーー印象に残っている思い出はありますか?

柚希:『3』で、一緒にP!nkの「try」を踊ったんですよ。ぬっきーから「この曲で、この振り付け家で踊りたい」というリクエストがあって挑戦したんですけど、振り付けの辻󠄀本知彦先生が厳しくて! 根本のレッスンから始まり、めっちゃ練習したんですよ。すごく印象に残っていますね。

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