音尾琢真、ロックで奏でる自身のすべて 好きなものを詰め込んだツアー『This is Who I am』初日レポ

音尾琢真、ロックを鳴らすツアー初日レポ

 元気いっぱいの手拍子と「琢真! 琢真!」というコールに応えて行われたアンコール。ステージに再登場した音尾が「調子悪い人?」と問いかけると、挙手した女性が「腰いたーい!」という朗らかな声を響かせた。「わかるよ。俺もライブハウスに行くと腰が痛い。そういう時は、こういうストレッチをしたら治るよ」と実演する親切さに和まされる。「I love you, John!」という観客の声に「I love you, too!」と返すジョン・メイヤーと同じように「I love you, too!」と言えることを喜んだ音尾が手にしたエレキギターは、本編でも度々弾いていたストラトキャスター。このギターを愛用しているのは、世界的な名プレイヤーであるジョン・メイヤーへのリスペクトの表れでもあるのだろう。

音尾琢真(撮影=西槇太一)

 「もうちょっとロックしますか?」と言ってブルージーなフレーズをギターで軽く奏でつつ歌い始めたアンコールの1曲目は「40years」。起伏に富んだ展開を経ながら雄大に高鳴る様が心地好かった。そしてラストを飾ったのは「きみからつづく」。観客の大合唱を浴びながらギターを奏でた音尾が、とても嬉しそうな表情を浮かべていたのが思い出される。音楽活動も彼の大切な場所となっているのを再確認させられた。

 「本当にどうもありがとう!」と観客にあらためて感謝した音尾は、バンドメンバーたちと手を繋いで横一列で並び、深々とお辞儀。何度も手を振ってからステージを後にした彼を、熱い拍手と歓声が見送った。こうして終演を迎えたツアー初日。6月17日に開催される追加公演、神奈川・KT Zepp Yokohamaにたどりつくまでに、各地でも素敵な空間が作り上げられることになりそうだ。

音尾琢真 終演後コメント

初日の手応え

集まってくれた満員のお客様が、私が20年前から作ってきた音楽たちと私自身を愛してくれているのがとても伝わってきました。
すっかり私もはしゃいでしまいましたが、皆さんが家に帰ってからも幸せな気持ちになってくれていると嬉しいです。

ツアー、ファイナルに向けての展望

ツアーで全国各地を回りますが、初日公演で想定する時間内に収めるためにカットした曲をセットリスト内で入れ替えたりなどする可能性もあるかな、とは思っています。
思案中ではありますが。。。
いずれにしても、どの会場でも皆さんと楽しめるように全力を尽くします。

音尾琢真(撮影=西槇太一)

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