KAT-TUN 上田竜也が描いた“夢の国” 中丸雄一も駆けつけた2度目のソロライブツアー

 ライブ中盤にはメンバーカラーを彷彿とさせる3色の光が出現し、KAT-TUN楽曲のパートへ。「Keep the faith」を皮切りに、中丸雄一のソロ曲「WHITE WORLD」では紫色の照明とミラーボールの細かな光が雪のように会場全体を照らした。続く亀梨和也のソロ曲「1582」では和傘や扇のアイテムと琴の音で空気を一変。上田は赤を基調にした和装で舞うように踊り、最後は刀を肩にのせ、人差し指を唇に当てて妖艶な余韻を残した。

 そして、「RESCUE」では中丸がボイスパーカッションでサプライズ登場すると、会場からは大きな歓声や悲鳴があがった。二人は時折、背中合わせながら歌唱するなどメンバーならではの息の合ったステージで魅了した。中丸は「エモい!」「ようやってる」と上田を激励しつつも、中丸がスウェット姿だったことから「衣装を着せてくれても」と笑いを誘った。この日、中丸は開設してまもない自身のYouTubeチャンネル『中丸銀河ちゃんねる』の撮影のために登場したとのこと。上田から「映像を撮るなら歌って」と、“ろばまる”らしい交渉が交わされた。

 中丸のサプライズの興奮も冷めやらぬまま披露したのは、上田が“アニキ”と慕う櫻井翔と共同制作した「ギリスト!」「光射す方へ」。事前に振りつけをレクチャーするなど、ひときわ思いを込めた作品であることが伝わってきた。

 翔馬-Shoma-の奏でる旋律が少し寂し気に響いた会場。ラストは「愛の華」を感情たっぷりに歌いあげ、本編を終えた。

 エンドロールを経て、すぐさま「竜也」の名前を呼んだオーディエンス。アンコールに選んだのは「花の舞う街」と「カンタービレ」。上田はこの1カ月間のツアーを振り返り、「同じ熱量を感じることができて幸せでした」と噛みしめるように語り、「とにかく昼公演、完全燃焼できました! みなさんありがとうございました」とありったけの思いをぶつけるように語った。ラストは「この1回1回が名残惜しく、長くなってしまいがちですが最後にきっぱり締めとして…」と、最後の締めのコールへ。上田が「俺たちがMOUSEー」と声を張ると、オーディエンスも負けじと「PEACE!」と大きな声を返した。

 優しい歌声からラップまで鮮やかな歌唱に、ダンスとユニークなトーク。ギターとピアノ演奏も披露するなどフル稼働した上田。ライブハウスでは珍しいポップアップや、高さを出したセットで2階席にも熱気を届けるステージ構成にはじまり、照明・レーザーを使った光の演出。雪や花吹雪、大胆なバルーンと、天井やサイドの壁まで余すことなく使った空間づかいに彼の手腕が窺えた。メインステージからの発信だけではなく、コール&レスポンスや、全員での歌唱を誘うなど参加型の演出によって一体感を肌で感じた。楽曲の持つ世界観を大切にしながら、オーディエンスの五感を刺激した。

 本公演を通して、上田の多彩ぶりを再認識したのと同時に、『MOUSE PEACE 2024 ~我龍転生~』には上田のステージにかける熱い思いが伝わってきた。これまでKAT-TUNとして、ソロとして積み上げてきたものの大きさや強靭さを体感すると共に、上田の軌跡をたどるかのような濃厚な2時間だった。

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