ME:Iメンバー紹介第6回:佐々木心菜 ピュアで真っ直ぐに多くを吸収し、何色にも光る原石

 一方で“表情管理”においては、苦戦する一幕も。同じくレベル分けテストで、ボーカルトレーナーのイ・ホンギから「笑いますよね?」「パフォーマンスの2分間くらい笑顔がなかった」と指摘。番組終盤のコンセプトバトルで披露した妖艶な雰囲気の1曲「TOXIC」でも「セクシーな表情とは、なんなのか」と悩む姿が印象的であった。しかしながら、生放送だった最終回で披露された課題曲「想像以上」や、ファイナル進出メンバーで披露した「LEAP HIGH! ~明日へ、めいっぱい~」では歌詞に合わせてコロコロと変えていく表情が話題に。番組を通して、着実に成長していく姿に心を奪われる国民プロデューサーの声がSNS上で多く見受けられた。

推しカメラ┊佐々木心菜(SASAKI KOKONA)✧︎ 宇多田ヒカル ♫ First Love [ポジションバトル|VOCAL]

 オーディションを見ていて筆者が感じたのは、佐々木はトレーナー陣や、すでに経験のある練習生の言葉を真っ直ぐに受け止めて、自分の中にそのまま吸収しパフォーマンスに反映する力に長けているということ。特にそれが顕著に表れたのは、ポジションバトルにおいて、実力者が集まったボーカルチームの一員として宇多田ヒカルの「First Love」を披露した時のことだ。

 技術面での知識がないがゆえに不安に思い、意見ができなかったり、自分の歌声の不安定さや表情を作ることに苦悩したりする場面も見られた同曲の練習期間。しかし、本番では練習生たちの涙を誘う完成度のパフォーマンスをし、歌声を聴いたダンストレーナーのYUMEKIからは名指しで「ポテンシャルがやばい」と評価された佐々木。結果としては4人グループの中で4位ではあったものの、涙を流しながら「最後まで歌いきれてよかった」と話す姿には、グッとさせられた国民プロデューサーも多いことだろう。

 このように、オーディション期間を経て多くのことを学び、吸収していった佐々木。今後のグループ内でのポジションは、何色にでもなれる彼女だからこそ、良い意味で未知数だ。ただ、あえて言及するのなら、どんなコンセプトの曲が来た際にも、真正面から向き合い、自分の強みは何かを真剣に考え、その時々に見せられる最大限の魅力を見せつけてくれるに違いない。どのような表情で私たちを楽しませてくれるのか楽しみだ。

ME:Iメンバー紹介第5回:山本すず ふわふわした雰囲気と軸のしっかりしたパフォーマンス

昨年12月16日に最終回を迎えたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、日プ女子)。…

ME:Iメンバー紹介第4回:櫻井美羽 ファンに寄り添う経験豊富なオールラウンダー

オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、日プ女子)より誕生した11人組 ME:I。4…

関連記事