崎山蒼志、『The Best 2018-2023』で見せた5年間の歩み 新旧織り交ぜた選曲、諭吉佳作/menも登場

 崎山蒼志が、12月22日にワンマンライブ『崎山蒼志 The Best 2018-2023』を恵比寿 The Garden Hallにて開催した。

 2018年7月に初音源『夏至 / 五月雨』をリリースし、今年でデビュー5周年を迎えた崎山。MCで彼自身が「ベスト的なライブ」と称していたように、本公演は新旧織り交ぜたセットリストで構成され、5年間の歩みを感じられる内容となっていた。

 暗転したステージに1人登場した崎山は、まず弾き語りで「五月雨」を披露。2018年の『バラエティ開拓バラエティ 日村がゆく』(ABEMA)出演時に披露し、彼の名前が世間に知れ渡るきっかけとなった、まさに“始まりの1曲”である。続けても弾き語りで「Heaven」を届け、迫力あるパフォーマンスで一気に会場を沸かせた。

 「本日は恵比寿にお集まりいただきありがとうございます」と挨拶した後は、渡辺シュンスケ(Key)、有島コレスケ(Ba)、GOTO(Dr)を迎えてバンド編成での楽曲披露へ。「find fuse in youth」「嘘じゃない」と、厚みのあるバンドサウンドで会場をドラマチックに彩っていく。「I Don’t Wanna Dance In This Squall」ではギターを置き、時折ステージ上を跳びはねながら美しいファルセットを披露。再びギターを手に取って奏でた「告白」では、歌詞の一言一句を丁寧に届けるように優しい歌声を響かせた。

 一度バンドメンバーがステージから捌けると、観客に着席を促し、ハンドマイクで「24」をパフォーマンス。続けてサプライズゲストがいることが明かされ、ステージに諭吉佳作/menが現れると、客席から大きな拍手が送られた。会うのが約3年ぶりだという2人は、暫し和やかなトークを挟んだ後、2019年に配信リリースされた共作曲「むげん・」を披露。2人の優しいハーモニーで、会場をあたたかい雰囲気に包み込んだ。

 「(2人で)久々に歌えてよかったです」と喜びを口にした後は、再びバンドメンバーを迎え入れて「過剰/異常」の披露へ。間奏では崎山もバンドメンバーも大きく体を揺らし、曲の盛り上がりを全身で表現する。続けて「i 触れる SAD UFO」の後は、鮮烈なギタープレイを経て「Pale Pink」へ。後半、崎山はすべての感情をぶつけるかのように激しくギターをかき鳴らす。そんなダイナミックなプレイとは裏腹に、演奏後に「ありがとうございます」と告げる様子は落ち着いていて、そのギャップがなんとも崎山らしい。

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