サバイバルオーディション、盛り上がりの場に変化? 『日プ女子』はTikTokでのショート動画拡散が鍵に

 サバイバルオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(通称:日プ女子)のファイナルが12月16日にTBS系列にて生放送され、「ME:I」(ミーアイ)としてデビューする11人が決まり幕を下ろした。

 同番組はアイドルデビューを目指す101人の練習生たちから、「国民プロデューサー」と名づけられた視聴者による投票でメンバーが決まる。50名、35名、20名とメンバーが絞られていき、最終メンバーも1位から11位まで順位がはっきりと示される。まさにサバイバルだ。

  これまでに同シリーズからデビューしたボーイズグループ・JO1やINIも躍進を続けている。今回は日本版では初となるガールズグループで、新たな盛り上がりと視聴者層の広がりを見せていた。

✧ LEAP HIGH! 〜明日へ、めいっぱい〜 ✧ [PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS]

 まず、男性版は視聴者の多くが女性だったのに対して、女性版は男女ともに応援しやすく、SNSなどを見ると男性の視聴者も増えていた印象だ。さらに、ハロー!プロジェクトのアンジュルム元メンバー・笠原桃奈や『Nizi Project』『Girls Planet 999』といったオーディション番組への参加経験のある櫻井美羽、Girls²の元メンバー・石井蘭などすでにプロとしてデビュー経験がある練習生や、大型オーディション番組への出演経験のある練習生がいたことで、序盤から盛り上がりを見せていた。筆者自身、元々ハロプロに長く注目していたことがきっかけで今シーズンから初めて見た視聴者の一人だ。

 練習生たちが努力して切磋琢磨し、どんどん成長していく姿、それぞれの個性を見ながらプロのマインドを身につけさせるようなトレーナー陣による指導が魅力的で、のめり込んでいった。かつてオーディション番組『ASAYAN』でモーニング娘。がデビューした当時、筆者は中学生だった。リアルタイムで見続け、月曜日の朝になるとクラス中が番組の話題で持ちきりだった熱量が思い出された日々だった。

 おそらく、今の中高生も近い感覚で盛り上がっているのだろうと思うが、現代の応援の仕方は当時と全く異なるのも新鮮だ。まずSNSでの拡散や広告出稿、街中や駅などにも応援広告がファンによって出され、投票を促すティッシュ配りなどの活動も行われた。加えて、今回の“日プ女子”では、TikTokでのショート動画による拡散が大いに盛り上がっていた。

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