『プロセカ』MORE MORE JUMP!が描く“アイドル”の奥深さ 聴き手の心情に寄り添う葛藤や成長の物語

 そして12月6日には、7th Single『私は、私達は/ももいろの鍵』がリリースされた。

 イベント「ほどかれた糸のその先に」に書き下ろされた「私は、私達は」。〈あぁ 何もない自分が怖くなるほど 完璧さってやつにすぐ縋ってしまうよ〉という歌詞は、過去に完璧なアイドルを演じてグループのセンターに上り詰めた雫の過去の心情が投影されている。過去を踏まえた上で〈あなたの言葉に傷ついても 私は私だから迷うことはない〉と力強く歌い、ありのままをさらけ出すようになった彼女のたくましさは、イベントストーリーをプレイした者であれば誰しも感情移入できるだろう。

私は、私達は / MORE MORE JUMP! × 鏡音レン【3DMV】

 さらに「私は、私達は」の音楽性自体が、モモジャンにとっての新たな挑戦になっていたのではないか。作詞・作曲を務めたのは、EDMからアコースティックサウンドまで、様々な引き出しを持つGuiano。ピアノの音色をメインに据えたヴァースや高域の映えるメロディラインがモモジャンに似合う爽やかさを演出しながらも、ビルドアップとドロップを取り入れたEDM調に仕上がっている。モモジャンの中でも1、2を争うクールな楽曲でもある「私は、私達は」は、彼女たちがアイドルとして着実に力を付けてきたタイミングでのチャレンジ精神も感じさせる。Guianoが公式に寄せた「普段表には出さない、アイドルならば出してはいけない裏の部分、苦悩や努力、本人たちのかっこよさをポップに、かわいくカッコよく、をテーマに作りました」という言葉も、悩みながらも着実に前に進んでいくモモジャンのストーリーと重なっている(※1)。

ももいろの鍵 / MORE MORE JUMP! × 巡音ルカ【3DMV】

 イベント「Re-tie Friendship」の書き下ろし楽曲である「ももいろの鍵」は、いよわが制作した。ころころとした硬い音色のピアノの流麗なフレーズやBメロのリズミカルで軽快な譜割りがいよわ節を感じさせる。また、穏やかな声色で歌われるボーカルには優しく柔らかな印象を残るが、同時に揺らぐことのない決意も感じさせる。

 〈この場所を選んで 輝くステージに立っている〉〈煌めくライトも 落ちる影も 全て愛していたいから〉とアイドル活動に対する思いが随所に描かれる歌詞は、活動のために自身の環境を変えようと思い悩むみのりに対して、愛莉が自身の過去の経験を元に的確なアドバイスを贈る当イベントにぴったりの楽曲だ。

 アイドルという職業の表面的な輝きだけでなく、その奥深さまで伝えてくれるモモジャン。そこで描かれるメンバーの等身大の姿や感情はリスナーにも優しく寄り添ってくれる普遍性を持っている。時にステージ上からメッセージを届け、時にそばで見守ってくれるような、様々な距離感で勇気を与えてくれるのがモモジャンというアイドルグループなのだろう。

※1 https://twitter.com/pj_sekai/status/1618935760035676162

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7th Single『私は、私達は/ももいろの鍵』 Art by おかざきおか

■リリース情報
MORE MORE JUMP! 7th Single『私は、私達は/ももいろの鍵』
2023年12月6日(水)発売
価格:¥1,540 (税込)

<収録内容>
1.私は、私達は
2.ももいろの鍵
3.私は、私達は -instrumental-
4.ももいろの鍵 -instrumental-

詳細はこちら
https://bushiroad-music.com/musics/brmm-10697

『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』公式サイト
https://pjsekai.sega.jp/

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