BOØWY、米米CLUB、X JAPAN、LUNA SEAからBiSHまで 東京ドームで迎えた伝説の解散/最終ライブ

 2000年代に東京ドームで解散公演を行ったバンドといえば、LUNA SEAやTHE YELLOW MONKEY、JUDY AND MARYが挙げられる。

 1989年に結成し、1992年にメジャーデビューを果たしたLUNA SEAは、2000年11月にその“終幕”を宣言。同年12月26日と27日に『THE FINAL ACT TOKYO DOME』を開催した。当時、会場では多くのファンが彼らの“終幕”を惜しんで号泣していたというが、その根強い人気に後押しされるかのように、各メンバーのソロ活動や一夜限りの再結成(2007年)を経て、2010年に“REBOOT(再起動)”を宣言。バンド活動を再開し、現在も精力的にライブを行なっている。

 また、1992年にデビューを果たしたロックバンド THE YELLOW MONKEYは、2001年1月8日に初の東京ドーム公演『メカラ ウロコ・8』を開催。彼らの正式な解散は2004年7月だが、このライブが解散前最後のライブとなり、事実上の解散公演となった(2004年12月26日、東京ドームで開催された『THE EXHIBTION AND VIDEO FESTIVAL OF THE YELLOW MONKEY メカラ ウロコ・15』の最終日にはメンバーが再集結して話題となった)。とはいえ、THE YELLOW MONKEYは2016年に再結成を果たしている。2019年末~2020年にかけて、自身初となる3大ドームツアーを成功させており、現在もなお日本を代表するロックバンドとして多くのファンを魅了し続けている。

 そして、YUKI、恩田快人らを中心に結成され、五十嵐公太、TAKUYAの加入を経て1993年にメジャーデビューを果たした“ジュディマリ”ことJUDY AND MARYも、2001年3月7日・8日に東京ドームで解散ライブ『WARP TOUR FINAL』を開催。バンドの持つキュートでポップ、それでいてどこか切なさや鋭さもある雰囲気をそのまま濃縮したような公演を行い、多くのファンに惜しまれながら解散した。

 この10年間で言えば、2013年6月1日・2日にFUNKY MONKEY BABYSが東京ドームで解散公演『おまえ達との道 FINAL 〜in 東京ドーム〜』を行なっている。ファンキー加藤、モン吉、DJケミカルの3人組として活動していた彼らは、2006年にメジャーデビュー。DJケミカルが実家の寺を継ぐために音楽活動の引退を決意したことから、2013年にはグループ解散に至り、『おまえ達との道 FINAL 〜in 東京ドーム〜』には2日間で合計10万人を動員。彼らの圧倒的な人気を裏づける公演となった。その後、2021年には活動を再開し、現在にかけて「FUNKY MONKEY BΛBY'S」としてファンキー加藤とモン吉の2人で活動している。

 そして、直近で東京ドームでの解散公演を行ったグループといえば、BiSHだろう。「楽器を持たないパンクバンド」として2015年から活動を続けてきた彼女たちは、今年6月29日に東京ドームで『Bye-Bye Show for Never』を開催し、8年にわたる活動を終了した。TSUTAYA O-nest(現Spotify O-nest)での初ライブから活動が始まったBiSHが、約5万人を動員して東京ドーム公演を実現させたことに感慨を覚えたファンも多かったのではないだろうか。冒頭のBAD HOPと同じく、本公演はBiSHにとっては最初で最後の東京ドームだった。大舞台で有終の美を飾ったアーティストとして、今後も語り継がれていくに違いない。

BiSH / BiSH-星が瞬く夜に- [Bye-Bye Show for Never at TOKYO DOME]

 このように、バンドやグループの解散の場面に立ち会ってきた東京ドーム。この大規模な会場では、これからもさまざまなアーティストの物語が紡がれていくことだろう。

※1:https://realsound.jp/2019/06/post-377633.html

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