横浜アリーナをM!LKらしく染め上げる 最大級のハッピー届けた初アリーナ公演に確かな手応え
2014年の結成以来、ドームツアーを目標に掲げて活動してきたM!LK。昨年大成功に収めた全国ホールツアーの東京公演・東京ガーデンシアターでは、アイドル/アーティストとしての誇りを胸に堂々たるステージを作り上げていて、目標達成へのカウントダウンが始まっていることを肌で感じ取ることができた。そんな彼らが今回挑んだのは、グループ史上最大規模にして初となるアリーナ公演。『M!LK 1st ARENA “HAPPY! HAPPY! HAPPY!”』というタイトルからも溢れ出ているが、ステージに立つ自分たちも、駆けつけてくれたみ!るきーず(ファンの呼称)も、そしてこの先の未来も、最大級のハッピーを感じられるものにしたいんだという5人の想いが貫かれたメモリアルなライブだった。
オープニングを飾ったのは、メジャー1stアルバム『Jewel』のリード曲である「topaz」。赤いリボンがかけられた巨大なプレゼントボックスから佐野勇斗、塩﨑太智、吉田仁人、曽野舜太、山中柔太朗が姿を現すと、横浜アリーナが震えそうなほどの凄まじい歓声が上がった。現代のプリンスをイメージしたような今回の衣装は、爽やかなブルーとイエローゴールドで、さながら宝石のトパーズのようだ。夢のような時間の始まりを告げる1曲を歌い終えると、佐野が「横アリー! お前ら、盛り上がってるかー!」と煽り、曽野は「みんな、ハッピーになる準備はできてるの? いいね! 俺たちが超ハッピーにします! 楽しんでいこう!」と笑顔で呼びかけ「Brave Saga」がスタート。開始から数分とは思えない盛り上がり、そして一体感の中、曲は自己紹介ソングでもある「フレ!フレ!オレ!(2023)」へ。
「盛り上がる準備できてんの! 俺らに愛される覚悟できてるか! OK、世界で一番幸せにしちゃうからどうぞよろしく」(山中)
「会いたかったかーい! 俺もみんなに会いたかったよ! 今日は最高に幸せな1日にしましょう!」(塩﨑)
「ついに来たよ! みんな、会いたかったよ! 今日1日、最高にハッピーにしてあげます! 待っててねー」(曽野)
「ついに横アリまで来たぞー! 今日は皆さんのことを過去一幸せにして帰ります! 幸せになって帰る覚悟、できてますか!」(吉田)
「M!LK LIVE in 横浜アリーナ! 最後まで盛り上がっていこうぜ!」(佐野)
曲の途中でメインステージから花道を通ってセンターステージへ移動し、口々に想いを叫んだ5人。曲は「Special Thanx」「My Treasure」と続き、会場の熱気は早くも最高潮といった様子だ。ひと呼吸おいたメンバーは改めて自己紹介。吉田は「最初に出てきた瞬間、急に血圧が上がった」、佐野は「僕ら、過去に類を見ないくらい緊張してます」と語っていたが、満杯のみ!るきーずも、きっといつも以上のワクワクやドキドキを感じていたのではないだろうか。
最初のインタールードとして用意されていた映像は「HAYATO's Show」。曽野が降り出した雨にがっかりしていると、佐野が魔法で虹をかける。その後も佐野は、塩﨑が食べたドーナツの空箱を満たしてあげたり、寝坊した山中のオシャレコーデを一瞬で完成させたり、なぜか赤ちゃんになって泣いている吉田におしゃぶりをあげたりしてみんなをハッピーにしていく……という夢オチ。しかしそんな佐野自身のハッピーは? その答えとしてメインステージのど真ん中から登場したのは、なんと本物のキャデラック! サングラス姿の佐野がメンバーカラーであるピンクのオープンカーのハンドルを握り、同じくサングラスでクールにキメた4人を乗せてのパフォーマンスだ。曲は「Break it down」。クールな色気を振りまきながらソロのダンスで見せ場を作っていくのだが、ボンネットを使った佐野のワイルドなパフォーマンスは特に見応えのあるものだった。