#ババババンビ、困難を乗り越え掴んだ単独武道館への切符 強い個性とエンタメ力で増す勢い

 デビューできなかったアイドルが、日本武道館での単独ライブ開催の切符を手に入れた。

 コロナ禍によってデビューライブが中止、行く先々でも天候の影響でステージに立てず「日本一不運なアイドル」と呼ばれていた#ババババンビ。結成当初からの悲願だった日本武道館でのワンマンライブが決まったのは、困難を楽しみながらメンバー全員で歩んできた確かな努力があったからだ。本稿では、逆境に立ち向かいながら夢をつかんだ彼女たちの、アイドルの枠におさまらない魅力を紐解いていく。

 #ババババンビは、漢字で書くと馬馬馬子鹿。「いまの日本、イヤなことやムズカしいことがたくさんあるけれど、この瞬間だけは“馬鹿”みたいに楽しみたい」をコンセプトに掲げている。メンバーは、岸みゆ、水湊みお、小鳥遊るい、近藤沙瑛子、宇咲の5人で、それぞれの個性が爆発するまさに「馬鹿騒ぎ」のライブパフォーマンスが魅力のアイドルグループだ。

 2023年5月には、結成当初からのメンバーであった池田メルダ、吉沢朱音がグループを卒業。その後は5人で活動を続け、同年9月27日にキングレコードよりメジャーデビューを果たした。勢いをそのままに、2024年3月14日には日本武道館での単独ライブが決定している。

 順風満帆に思える彼女たちだが、その道のりは決して平坦なものではなかった。コロナ禍でデビューライブが中止となり、約3カ月後にようやく決行したのは、無観客でのパフォーマンス。さらに、結成2年目で初出場となったアイドルの祭典『TOKYO IDOL FESTIVAL 2021』では、天災に見舞われ直前でのライブの中止を余儀なくされた。

 しかし、そんな#ババババンビを日本武道館にたどり着かせたのは、降りかかる困難を乗り越えた彼女たち自身の成長。そして、メンバーの成長を見守りたいと集まったファンの存在だ。

 コロナ禍を経て徐々に通常のアイドル活動ができるようになっても、#ババババンビは自ら試練に挑戦してきた。滝行やバンジーなどに加え、頻繁に決行されるドッキリ企画も、すべてセンセーショナルな笑いに変え続けた。

 8月には「#バンビフジヤマ24」と称し、富士登山をリアルタイム配信。X(Twitter)で度々トレンド入りするほど話題をさらいながら、1人も欠けることなく登頂を果たしたのは記憶に新しい。

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