氣志團 綾小路翔、“友だち好き好き病”だった過去 星乃夢奈らとSNSとの向き合い方についても意見交わす

 10月10日、氣志團の綾小路翔と俳優・歌手として活動する星乃夢奈が登壇した『世界メンタルヘルスデー2023 #ココロに聞いてみよう! ~私たちの日常とメンタルヘルス~ トークイベント』が東京大学 先端科学技術研究センター ENEOSホールで開催された。

 イベントの冒頭で、国の医療機関で精神科医として働く田中裕記より「メンタルヘルスとは何か」について解説があった後、司会を務めるフリーアナウンサーの内田恭子が、綾小路に「10代の頃に抱えていた悩みは?」と質問した。綾小路は「僕、“友だち好き好き病”で」とトークをスタート。「当時からバンドをやったり、仲良しバイクサークル、夜の国道をみんなで仲良くツーリングするクラブみたいなものをしていたんですけど(笑)、 本当にその仲間が大好きで、ものすごくおせっかいで」と、仲間に必要以上に世話を焼いてしまうことを明かした。そして、それゆえに人から煙たがられることも多く、自分の愛の大きさが仲間に伝わり切らずにもどかしい思いをしたことが現在までに何度もあると吐露した。

 これに対して田中は、「常に誰かが自分のことを見てくれているというのは、安心感につながると思います」と、専門的見地からコメント。それを受け、綾小路は「救われます」「(過去を振り返って)僕はなんてことをしちゃったんだろうと後悔していたりもするので……」とほっとした表情を見せた。

 続いて、「SNSに関係する悩みを抱えることはあるか」と尋ねられると、星乃は「SNSの投稿者側として、大きく抱えている悩みがある」と回答。「コメント欄が悩みの種のひとつ。コメントで気持ちがすごく上がることもあれば、すごく泣きたくなる気持ちになることもある」「きついコメントが目に入ったとき、すごく心にくるので。(そういうときは)無理して現実と向き合うというよりは、逃げちゃおうと考えていて」「部屋を片づけるとか、アニメとかドラマをひたすら鑑賞したり。違うことでリフレッシュしてきたかなと思います」と、星乃流の対応方法も含めて、日頃SNSを運用する中で感じている気持ちを打ち明けた。

 田中は「SNSは24時間ずっと向き合えてしまう。芸能人のみなさんは、ある意味常にステージに立っている状態」と指摘。星乃が日頃から行っているように、悩みの種になっていることとは別の物事で頭を切り替えるというやり方は「意味があることだと思う」と、星乃のリフレッシュ方法を評価した。一方の綾小路は、SNSで他人から悪意あるコメント等を受け取っても意に介さないといい、「なんでこんなに意識されてるんだろう、赤の他人にって思う」と一蹴。SNSで現在苦しんでいる人には「SNSをやめる勇気を持ってほしいなと思いますね。なくても生きていけるので」と、メッセージを発した。

 イベントの最後には、東京タワーのライトアップの瞬間を中継で鑑賞。脳や心に起因する疾患やメンタルヘルスへの理解促進を目的としたシルバーリボンにちなみ、カウントダウンとともに東京タワーがシルバーにライトアップされると、綾小路や星乃は拍手をしながら笑顔で中継映像を見つめていた。

 イベント終了後は、綾小路と星乃への取材会が行われた。今回のイベントに参加した感想については、2人とも大きな学びが得られたとコメント。綾小路は「(メンタルヘルスは)すごく日常的なこと。それまで特別なことのように感じていたので」「当たり前のことに気づけたんだな、小さいけど大きな一歩だったなと思いました」と語った。星乃も「(精神的に)壊れてしまう前に、誰かが気づいてあげられる環境を自分でもつくることができるんじゃないかなと思った。そういう部分ですごく学びになりました」と、イベントで得られた気づきを述べた。

 イベントで学んだことを踏まえ、今後メンタルヘルスにどのように向き合うかという質問に対しては、綾小路が「まずは好奇心も含めて、自分がしっかりとカウンセリングを受けてみたいと思いました」とコメント。綾小路は「『永遠の16歳』とうそぶいてまいりましたが、まあまあ長く昭和の時代から生き抜いてまいりましたので」「そろそろメンテナンスだったりとか、オーバーホールというか再起動というか、そういったものが必要なタイミングなんだと思うんですね。一応自分が曲がりなりにも代表という形でやってますんで、まずは率先して自分から行ってみようかなと。その経験を仲間や世間の皆さん、ファンの皆さんにも広く伝えていけたら、今日参加した意味が少し生まれてくるのかなと思いました」と、健康維持のためにもメンタルヘルスを意識していきたいと意気込んだ。

 最後に、星乃がイベントの中で綾小路の楽観的、自己肯定的な考え方に感銘を受けたとコメント。綾小路が過去を美化することが多く、楽しいことばかりを覚えているタイプだと語ったことに対し、「それってすごく大切なことだなと思ったので」「私も今後、そういう風にしていきたいなと思いました」と笑顔で述べると、綾小路は「ありがとうございます。お若いのにしっかりされていて」と照れた様子で言葉を返し、取材会が終了した。

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