龍宮城は一線を画したダンスボーカルグループへ アヴちゃんの言葉で浮き彫りになる“表現者としての深淵な眼差し”

 「RONDO」と「Mr.FORTUNE」。このまったく個性の異なる2曲の存在によって、龍宮城はその存在の特異性を早くも私たちに伝えていたが、そんな彼らから、1st EP『2 MUCH』が届いた。プロデュースはもちろんアヴちゃん。「RONDO」と「Mr.FORTUNE」も含め、収録される5曲すべての作詞作曲もアヴちゃんが手掛けている。表題曲となる2曲目「2 MUCH」は、「RONDO」と「Mr.FORTUNE」で『0年0組』に別れを告げた龍宮城の7人が、新たなステージへと歩き出す本当の意味での宣誓の1曲と言えるだろう。メロディアスかつ力強いサウンドに乗せて歌われる、〈全然丁度よくなくていい〉というメッセージ。そして、最後に一人ひとりの声で立て続けに繰り出される〈僕最強〉というインパクト大なフレーズ。あまりに力強く、龍宮城が貫くべき生き様を指し示している曲だ。

龍宮城 / 2 MUCH -Music Video-

 さらに「Mr.FORTUNE」を挟んで3曲目に収録された「JAPANESE PSYCHO」は、YMO(Yellow Magic Orchestra)やT-SQUAREなどを彷彿とさせる、1980年代を中心に人気を博した日本発のエクレクティックなポップミュージックを、見事なボーカリゼーションと共に現代的に咀嚼したような1曲。この曲からは和楽器の響きも聴こえてくるが、「JAPANESE PSYCHO」というタイトルにも表れている、この「日本的」とも言える記名性を持った音楽性はとても興味深い。その音楽的方向性においても、主にK-POPを強く意識した多くのダンスボーカルグループたちとは一線を画す龍宮城の特殊さが窺い知れる。続く「透明感」と「重さ」を見事に融和させた流麗な4曲目「SENSUAL」に取り入れられた演劇的なエッセンスなども含めて、アヴちゃんの音楽家としての探求心が龍宮城を通してどのように花開いていくのか、そうした部分の期待も高まる。

 今はまだアヴちゃんという圧倒的な存在のインパクトが強いが、この先、龍宮城の7人はどんなふうに枠をはみ出していくのだろうか。どんなふうに己を知り、表現していくのだろうか。彼らはどんな地獄を見て、どんな地獄を私たちに見せてくれるのだろうか。物語は始まったばかりだが、「今」という瞬間は「今」しかない。刮目していようと思う。

■リリース情報
龍宮城 1st EP『2 MUCH』
9月13日(水)リリース

CDのご購入はコチラ
https://smar.lnk.to/EQm5Ds
Streaming & Download
https://smar.lnk.to/p3NIFo

<収録曲>
1. 2 MUCH
2. Mr.FORTUNE
3. JAPANESE PSYCHO
4. SENSUAL
5. RONDO
※完全生産限定盤/通常盤 収録曲共通

・完全生産限定盤:5,000円(税込)
トールサイズ76Pビジュアルブック
トレーディングカード封入 (メンバー別7種類の中から1枚をランダム封入)
三方背クリアケース付き

・通常盤(初回仕様):2,000円(税込)
トレーディングカード封入(メンバー別7種類の中から1枚をランダム封入)

龍宮城 オフィシャルサイト

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