WANIMA「今までのイメージや期待や予感を裏切っていきたいと思えた」 4年ぶりアルバム『Catch Up』で見えた決意と成長を語る
日々積み重ねて努力していくことがいちばん尖っていて、パンクやロックだと思う
――音楽シーンのなかで、WANIMAの立ち位置が当初から少し変わってきたというのもあるのかもしれないですね。
KENTA：今までは自分たちのことで精いっぱいだった。でも、「この3人だけで音楽をやるのではなくて、近しい思いや姿勢の同志はおるんじゃないかな」って。だったら、自分の好きなミュージシャンもたくさんいるし、今まで支えてくれた人たちを連れて地元熊本でフェスを開催しようと思い立って、『1CHANCE FESTIVAL』を企画したりして。後輩のバンドで「WANIMAをコピーしてました！」って言われると、歳を重ねてきたんやなと思ったり（笑）。下からの突き上げがあるから、自分たちもきっちり熱量をキャッチしてもらえるような音を出し続けていきたい。昔の自分が今の自分を見た時にかっこいいなって頷かせたいし。
――メロディックパンクにおいては、WANIMAに影響を受けた後輩のバンドも多く出てきていますよね。実際、後輩の作品を耳にしてどうですか？
KENTA：自分が普段聴くのは本当にレゲエとかHIPHOPばかりで、メロディックパンクを聴く時は後輩たちにCDをもらった時によく聴かせていただきます。「影響を受けました！」って言ってもらえて内心めちゃくちゃ嬉しくて音源聴いたら「WANIMAのどこに影響を受けてるんやろ？」ってわからなくなったり。
全員：（笑）
KENTA：渡す人を間違えたんやなって（笑）。
――そんなことないでしょう（笑）。
KENTA：対バンもよくしていたので、お誘いしたり誘っていただいたりこれからが楽しみです。
――日本のメロディックパンク、メロディックハードコアシーンって、いろんな音楽性が混在していて、その象徴であるようなWANIMAがそもそも普段他ジャンルばかり聴いていてあまりパンクに触れていないというのは新鮮です。でも、ある意味納得というか。
KENTA：ジャンル関係なく血の通った音楽が好きですね。
――私は、WANIMAが多くのリスナーのハートを掴んでいるのは、プレイリスト的な魅力が凝縮されているからという点もあるのではないかと思うんです。省略されたイントロ、短い尺に詰め込まれたたくさんのメロディ、パンクサウンドの背景で目まぐるしく変わるジャンル雑多性、それらが一枚のアルバムのなかで疾走していきます。そういったプレイリスト的な魅力は、本作でも引き続き実践されていますね。
KENTA：ライブハウスからアリーナ、ドームまでWANIMAの曲はお客さんと一緒になって育ててきた部分も大きいと思います。どんな曲なのかを冒頭で早くキャッチしてもらって、すぐに盛り上がっていくというわかりやすさは、これまでもこれからもやっていきたい。今作でも、11曲目の「This That Shit」は頭からお互いの熱が混ざり合いカマし合うような盛り上がりが想像つきます。
――プレイリスト的な魅力と、ライブでお客さんとともに盛り上がるノリが繋がってくるというのは面白いですね。WANIMAのライブの盛り上がりって、本当にすごいじゃないですか。
KENTA：コロナで無観客開催だったり声出しができなかったりするライブを経験して、今までお客さんの力に頼り過ぎていたんだなとも感じた。だからこそ、きっちり責任持って歌と向き合うようになれた。歌う時のキー、歌詞の世界観――もっともっと成長できるし、よくなると思う。
――今回お話を伺っていて、「成長」という言葉が幾度か出てきているのが印象的で。ほかのジャンルの音楽ばかり聴かれていたり、話せば話すほどイメージを覆すような実像だなと思いました。
KENTA：昔の自分が今の自分を見た時に「かっこいいな」と思えるようになりたいし、納得させたい。ひりつきながらも昨日や明日でもなく「今日だけ全力で」バンドをやってきました。まだまだ足りないし次の目標のゴールテープをいち早く切れるように過程を大事にしながら感謝を忘れずにいたい。努力と知恵と人間性を高めながら、地元の熊本から上京して、腐らずにこれからもやっていきます。僕は、日々積み重ねて努力していくことがいちばん尖っていると思うし、それがパンクやロックだと考えています。
■リリース情報
WANIMA 3rd Full Album『Catch Up』
発売日：10月11日（水）
予約URL：https://WANIMA.lnk.to/catchup
通常盤（CD）：3,410円（税込）／WPCL-13507
初回限定盤（CD＋Blu-ray）：5,940円（税込）／WPZL-32086/7
初回限定盤Blu-ray内容：『WANIMA presents 1 CHANCE FESTIVAL 2022』
初回盤仕様：三方背／『Catch Up TOUR -1 Time 1 Chance-』フォトブックレット付き
＜CD収録曲＞※通常盤、初回限定盤共通
1.Catch Up
2.名もなき日々
3.1988
4.Do you get it now?
5.遠くまで（福岡ソフトバンクホークス 柳田悠岐選手登場曲）
6.夏暁（Netflixシリーズ『GAMERA -Rebirth-』主題歌）
7.FLY & DIVE（Netflixシリーズ『GAMERA -Rebirth-』エンディングテーマ）
8.Chasing The Rainbow（東京ヤクルトスワローズ 村上宗隆選手登場曲）
9.曖昧（ABEMAオリジナル恋愛ドラマ『シャッフルアイランド』シリーズ テーマソング）
10.Damn away
11.This That Shit
12.Oh!? lie! wrong!!（フジテレビ系『奇跡体験！アンビリバボー』エンディングテーマ）
13.扉の向こう（大正製薬『リポビタンD』CMソング）
14.眩光（フジテレビ系 水10ドラマ『ナンバMG5』主題歌）
15.あの日、あの場所（フジテレビ系 水10ドラマ『ナンバMG5』挿入歌）
16.バックミラー
17.サシヨリ
18.遠ざかる声に
19.Midnight Highway
20.舞台の上で
＜Blu-ray収録内容＞※初回限定盤のみ
1.Hey Lady
2.Japanese Pride
3.つづくもの
4.リベンジ
5.オドルヨル
6.愛彌々
7.夏の面影
8.THANX
9.いいから
10.雨あがり
11.Cheddar Flavor
12.HOPE
13.眩光
14.エル
15.BIG UP
16.1106
17.ともに
18.ここから
from WANIMA presents 1 CHANCE FESTIVAL 2022
アルバム特設サイト：https://special.wanima.net/catchup/
WANIMA オフィシャルサイト：https://wanima.net/
