ポルノグラフィティ 岡野昭仁がたどり着いた一つの答え 初ソロアルバムで再確認した音楽に対する想い
「歌を抱えて」は“歌を抱えて、歩いていく”というテーマのひとつの答え
――「GLORY」の作曲はポルノのライヴでベースを担当されている山口寛雄さん、アレンジはポルノ楽曲をいくつも手掛けている篤志さんによるものです。
岡野:いい曲を書くヤツ、いいアレンジをするヤツがすぐ近くにいることにふと気づき、寛雄と篤志に声をかけさせてもらったんですよね。寛雄は「プレッシャーっすわ!」って言ってた(笑)。どんな曲を書くかそうとう悩んだらしいですけど、結果的にすごくいい曲を複数上げてくれて。アーバンな雰囲気を持つ「GLORY」はその中のひとつですね。
――作詞はSMAPなど様々なアーティストの曲を手掛ける市川喜康さん。聴き手の心に希望の光を灯してくれるメッセージが胸を打ちます。
岡野:市川さんには信頼するスタッフからの推薦でお声がけさせていただいたんですよ。実際、お会いしてお話をさせていただいたんですけど、そこでは歌詞に込めた思いを真っ直ぐに伝えてくださって。この歌詞のメッセージはある種、僕にとっての母屋であるポルノグラフィティが持つイメージを投影してくださったところもあったと思うんですよね。それが僕としては純粋に嬉しいことでした。これまでポルノの曲に触れてきてくれた人にはきっと、違和感なく受け取ってもらえるんじゃないかな。
――アルバムのラストは、昭仁さんが作詞・作曲された「歌を抱えて」。アレンジは江口亮さんです。
岡野:去年、父が亡くなったんですよ。ポルノのツアー中でもあったし、父の面倒を見てくれていた姉のことがまず心配で、最初は父の死になかなか真正面から向き合うことができなかったんです。その後、ソロプロジェクトのアルバムについていろいろ思いを巡らせている中、姉から「お父さんのことを曲にしてよ」って冗談っぽく言われたことがふと蘇って。そこで思ったんです。「そうだ。確かに僕は父のことをまだ受け止められていないな」と。「だったら曲にしてみよう」と。すごくプライベートな出来事ではあるけど、それを自分の言葉とメロディで曲にできれば、それは僕が歌う意味にもなるだろうし、引いては「歌を抱えて、歩いていく」というソロプロジェクトのテーマにおいてのひとつの答えにもなるんじゃないかなと思ったんですよね。
――ポルノグラフィティと岡野昭仁というボーカリストの一番近いファンでいてくれたお父様への思いは、昭仁さんにしか歌えないものですもんね。
岡野:うん。まあでも、「お前らの曲は難しいから、ワシにはわからん」ってずっと言ってましたけどね。「もっとゆっくりな曲を作れ」って。だから今回はゆっくりな曲を作ったっていう(笑)。そんな経緯で生まれた曲を、江口くんにアレンジしてもらえたのも嬉しかったですね。彼はいろんなアレンジができる器用さがあるし、僕にとっては父の死といった出来事さえも言葉を濁さず、真っ直ぐ伝えられる存在でもあったので。ボーカルに関しても、思いはかなり込められたんじゃないかなと思います。
――ソロとしてはこれまで配信ライヴを2度経験されていますが、またライヴが観られることもありそうですかね?
岡野:ファンの方のそういった発言もよくお見掛けするんですけど、アルバムタイミングでライヴをすることがどうしても叶わないので、そこはすごく申し訳ないです。でもライヴは有観客も含め、絶対にやろうと思っています。まだ何の予定もないですけど、バンドスタイルでのライヴができたらいいなという思いもあるんですよね。
――昭仁さんはソロであってもやっぱりバンドがやりたいんですね。
岡野:そうなんですよ。そもそもみんなでワイワイと音を出し合うことが楽しくてポルノを始めたわけですから。ソロでもそういう感覚を味わってみたい気持ちはすごくあるかな。コラボしてくれた優秀な面々とステージ上で共演することもやってみたいですしね。
――最後にポルノグラフィティのトピックをひとつ。今年6月にホロライブ所属のVTuber・角巻わためさんに「Fins」という曲を提供されましたよね。ポルノとして初めての楽曲提供は大きな話題になりました。
岡野:そうなんですよ。僕らがずっとお世話になってるプロデューサーからいただいた話だったんですけど、角巻さんはずっとポルノファンを公言されている方らしくって。僕自身はVTuberという世界をそこまで深く知っているわけではなかったけど、ポルノのことを好きだと言ってくださっている方なのであれば、ぜひやらせていただきたいなと思ったんです。初めての楽曲提供がVTuberの方っていうのもおもしろいじゃないですか。
――今後も他のアーティストに楽曲提供をしていく可能性はあります?
岡野:うん。僕としては全然やってもいいかなっていう気持ちですよ。角巻さんが「ギフト」のことを大好きでいてくれているということだったので、今回はそれに寄せたちょっと爽やかな楽曲になりましたけど、オーダーによってはまた全然違った曲を作るおもしろさもきっとあると思うので。
■リリース情報
『Walkin' with a song』
購入URL:https://pornograffitti.lnk.to/okanoakihito1stAL
8月16日配信「ハイファイ浪漫」
URL:https://AkihitoOkano.lnk.to/HiFiRomance
7月26日配信「指針」
URL:https://AkihitoOkano.lnk.to/Shishin
<収録楽曲>
①「インスタント」作詞・作曲・編曲:n-buna
②「ハイファイ浪漫」作詞・作曲:Eve 編曲:Numa
③「Shaft of Light」作詞・作曲・編曲:辻村有記
④「指針」作詞・作曲:柳沢亮太 編曲:トオミヨウ
⑤「芽吹け」作詞・作曲:小原綾斗 編曲:小西遼, 小原綾斗
⑥「光あれ」作詞:n-buna 作曲・編曲:澤野弘之※TVアニメ「七つの大罪 憤怒の審判」オープニングテーマ
⑦「GLORY」作詞:市川喜康 作曲:山口寛雄 編曲:篤志
⑧「その先の光へ」作詞:スガ シカオ 作曲・編曲:澤野弘之
⑨「MELODY (prod.by BREIMEN)」作詞・作曲:高木祥太 編曲:BREIMEN
⑩「歌を抱えて」 作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:江口 亮
計10曲収録
初回生産限定盤A:CD+BD ¥5,500(税込)
初回生産限定盤B:CD+DVD ¥5,000(税込)
通常盤:CDのみ ¥2,800(税込)
【初回生産限定盤】
<映像特典> ※初回盤A・B共通
2021年に開催した、岡野昭仁 配信LIVE2021「DISPATCHERS」 / 「DISPATCHERS vol.2」から厳選したライヴ映像を収録
◎岡野昭仁 配信LIVE2021「DISPATCHERS」
ROLL
Zombies are standing out
愛なき・・・
白日
One more time, One more chance
旅せよ若人
ワインレッドの心
だから僕は音楽を辞めた
丸ノ内サディスティック
真夜中のドア/Stay With Me
未来予想図Ⅱ
Shaft of Light
光あれ
◎岡野昭仁 配信LIVE2021「DISPATCHERS vol.2」
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その先の光へ
「歌を抱えて、歩いていく」 プロジェクト特設サイト
https://www.pornograffitti.jp/akihitookano/