=LOVE、≠ME、≒JOY合同コンサート『イコノイジョイ 2023』 3グループの進歩を確信する場所に
先述した≒JOYの「あの子コンプレックス」のように2日目には、グループ混合のユニット曲や互いの楽曲をトレードしての歌唱といったレアなパフォーマンスが多く展開された。“ウルトラレア(UR)”な組み合わせでありながら市原愛弓と村山結香(ともに≒JOY)の演歌のこぶし、髙松瞳(=LOVE)の早口パートが相性抜群であった「ウルトラレアキッス」(≠ME)、≒JOY・逢田珠里依と大西葵の歌唱力が遺憾なく発揮された「虹の素」(=LOVE)など、この日限りのステージが披露されていく中、一際大きな歓声が上がったのが、≠ME・蟹沢萌子、櫻井もも、冨田菜々風による「知らんけど」(=LOVE)からの=LOVE・佐々木舞香と野口衣織の「ピオニーズ」(≠ME)への流れだった。本家である“ちょこもなか”の蟹沢と冨田が「ピオニーズ」の振り付けで、“いかりんぐ”の佐々木と野口にバトンを繋いでいく。さらに≠MEの「Poison Girl」(=LOVE)、=LOVEの「天使は何処へ」(≠ME)のシャッフルも強烈だった。イベント限定でラベンダーカラーに髪を染めた谷崎早耶が先頭を飾る「Poison Girl」に続き、野口衣織がセンターの「天使は何処へ」では先輩としての威厳を見せつける。どちらが上というわけではない、それぞれの色に染め上げた自分たちだけのパフォーマンスである。また、これはセットリスト全体で言えることであるが、両日で同じ楽曲が披露されたとしても、初日はオリジナル、2日目はシャッフルというようにして、違った角度から楽曲を2度楽しめる仕様にしていたことも『イコノイジョイ』ならではの試みだったように思う。
2日間の中では今後に向けた発表も多くあった。列挙する形となってしまうが、=LOVE、≠ME、≒JOYが登場する協力パズルアプリゲーム『IKONOIJOY Puzzle』の今冬リリース、9月に公開となる=LOVEの日本武道館公演に密着した映画『=LOVE Today is your Trigger THE MOVIE』、全10公演にわたる『イコノイジョイ大感謝祭』の開催、そして最も大きなアナウンスが10月18日、19日に=LOVEの6周年コンサート『=LOVE 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』がさいたまスーパーアリーナで行われることだ。=LOVEにとって単独としてはこれまでで最大のキャパシティとなる会場。埼玉県出身の大場花菜は夢だった大きなステージだと涙ながらに語り、リーダーの山本杏奈は「ノイミーちゃんやニアジョイちゃんに大きな背中を見せられるように、これからもみなさんとたくさんの愛を築きあげていきたいと思います」と誓った。≒JOYがこの1年間で大きく飛躍を遂げ、≠MEがターニングポイントを迎えているように、=LOVEもまた新たな一歩を踏み出そうとしていることを強く実感させる発表だ。
また、初日には客席にいた齊藤なぎさがスクリーンに映し出される一幕があった。今年1月に=LOVEを卒業した齊藤は、現在、俳優としての道を歩んでおり、言わば彼女の不在というのも昨年の『イコノイジョイ』から変化した点であった。しかし、3グループの先頭を切る佐々木舞香をエースとして、=LOVE、≠ME、≒JOY、それぞれが躍進を続けていることは明らかだ。変化を恐れず、その先にはきっと進歩している彼女たちがいる――そのことを確信させてくれる場所として、この『イコノイジョイ』は存在しているように思えた。
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