神奈川県民ホール、2025年3月に閉館 多くのアーティストに愛された“老舗”のクローズ相次ぐ
近年、老朽化を理由に、他にも多くのコンサートホールや劇場が閉館や建て替えなどを行ってきた。
2015年10月には、“ロックの殿堂”とも呼ばれていた旧渋谷公会堂が閉館。2011年の東日本大震災を機に渋谷区が行った耐震診断調査で基準値より低い結果が出たことから、神奈川県民ホール同様に老朽化を理由とし、隣接する総合庁舎と共に建て替えられた。なお、旧渋谷公会堂のラストコンサートでは、沢田研二がステージに立った。2019年には、LINE CUBE SHIBUYAに名称を変え再オープン。こけら落とし公演は、Perfumeが行った。
また、今年7月には、中野駅北口にある複合施設 中野サンプラザが老朽化などを理由に閉館となる。同施設内のホールは、1973年の開業以来、国内外問わず、さまざまなジャンルのアーティストがコンサートを開催してきた。跡地には、多目的ホール等が入る施設を野村不動産らが再開発し、2028年度の完成を目指す。5月から閉館となる7月までの現在、50年の歴史の集大成として『さよなら中野サンプラザ音楽祭』と銘打ったイベントを約2カ月間にわたって開催。最終日および閉館日となる7月2日には、山下達郎がラインナップされている。
『東京オリンピック』開催に向け、都を中心とした首都圏のコンサートホールや劇場が改修工事のために閉鎖し、ライブコンサート用の施設が不足するとされた“2016年問題”。これに続き、再び首都圏をはじめとした“老舗”の会場の閉鎖や改修が今後も相次ぐことが予想される。遠くない将来に、またも施設不足が懸念されることになるのかもしれない。
※1:https://www.pref.kanagawa.jp/docs/yi4/prs/r3522014.html