ジャニーズ事務所、社外取締役に『WBC』白井一幸ヘッドコーチ含む3名就任 心のケア相談窓口&再発防止特別チーム設置も

 株式会社ジャニーズ事務所が、2023年7月1日付で新しく社外取締役が3名就任することを発表した。あわせて、心のケア相談窓口の開設および外部専門家による再発防止特別チームの設置も実施される。

 ジャニーズ事務所は、「ジャニー喜多川による問題について、大変なご心配と大きなご不安を与えてしまっておりますこと改めて深くお詫び申し上げます」と謝罪したうえで、「今回の問題については、声を上げられたかどうかに関わらず、所属経験のあるすべてのタレントへの心のケアが最重要と考えております」とコメント。心のケア相談窓口の開設に関しては、専門家監修のうえで心療内科医に委任し、同問題によって心を痛めたジャニーズ事務所の所属経験者を対象とした外部機関としての相談窓口を5月31日に開設する。この窓口では、完全にプライバシーに配慮した形で、心療内科医および公認心理師が相談者それぞれの心の問題に対応し、できる限りのケアが行われる。

 さらに、「また今回の問題は、弊社におけるガバナンス上の課題を浮き彫りにしたものであると考えております。現在社内では、ガバナンス改善に向けた対応・準備を急速に進めておりますが、複数の識者の目を入れて、弊社の問題点をしっかりと受け止める必要があり、それなくして未来への道はないと考えております」と会社としての考えを示した。これらの背景から、3名の専門家によって「外部専門家による再発防止特別チーム」を組成。チームは、元検事総長である林眞琴の指揮のもと、日本トラウマティック・ストレス学会初代会長を歴任した精神科医の飛鳥井望、性加害等の被害者支援の実践を行っている臨床心理の研究者(女性)で形成される。チームメンバー全員、これまでジャニーズ事務所との関係は有しておらず、今後社内の事実関係を確認したうえで独立性と公正性を確保。ガバナンス上の問題点の把握、再発防止策の策定と提言を実施するとのこと。

 社外取締役は、コンプライアンス遵守、再発防止策の確実な遂行を含めた経営体制の改善と強化に向け、今回新しく就任する。「企業経営の脱短期思考」や「SDGs やカーボンニュートラルの推進」などの発信を通じて、さまざまな社会改革を提言してきた中井徳太郎、1983年ドラフト1位で日本ハムファイターズ入団し、今年の『ワールド・ベースボール・クラシック』で日本チーム(侍ジャパン)のヘッドコーチを務めた白井一幸、第二東京弁護士会副会長としてハラスメント相談員、調査委員を担当し、企業のパワーハラスメント調査委員会の委員経験を持つ藤井麻莉、以上3名が2023年7月1日付で新しく就任することとなる。なお、白井一幸は、プロ野球の選手、コーチとして培ってきた経験を基にしたコーチング理論で多くの企業や組織で高い評価を獲得。今回ジャニーズ事務所は、所属タレントと、タレントをサポートするスタッフたちが白井一幸のコーチングを受けることで、これまでよりも広く柔軟な視点を養い、それがあらためて社会から信頼される企業になれるきっかけになると考えているという。

株式会社ジャニーズ事務所 オフィシャルサイト:https://www.johnny-associates.co.jp/

関連記事