大人っぽくなった中盤以降は特にいい作家によるいい曲が多いです。色気にゾクゾクする「ツキヨミ」（作詞：いしわたり淳治／作曲：中村泰輔、TomoLow）、アグレッシブなヒップホップナンバー「ichiban」（作詞作曲：KREVA）、さらには別れの予感がほろ苦い「We are young」（作詞：いしわたり淳治／作曲：玉置浩二）などなど。

　そして、トドメとなるのは新曲の「Beautiful Flower」。5人体制最後の切ないバラードです。

〈Love Love Love Love 君と残した足跡は　Love Love Love Love 僕らが存在した証さ〉
〈君の笑顔に　君の涙に　何度も何度も　救われたよ　ありがとう〉

　深読みのしようがないストレートな歌詞。ただ、これもちゃんとラブソングとして聴こえるところがKing & Princeの矜持なのかもしれません。

　もっともグループはこれで終わりではなく、永瀬廉と髙橋海人の二人はKing & Prince名義で活動を続けていくことを表明しています。それがどんな形になるかはわかりませんが、彼らはまだ何かを始めるにも、何かをやり直すにも、まったく遅くはない年齢。いっそピンチはチャンスと捉え、まさかと思われるくらい大胆なトライがあっても素敵だと思います。「Beautiful Flower」にもこんな歌詞がありますから。

〈ここからさ　始まる僕らのNew storyを　君と見たいから〉