サバシスター、yutori、Aile The Shota、さらさ……春フェス必見のニューカマー
気温も高まり、春の到来が迫ってきたこの頃。春になれば様々なイベントが企画されるのが恒例だが、とりわけ音楽好きとして外せないイベントと言えば、いわゆる春フェスだろう。
今年も『JAPAN JAM』、『VIVA LA ROCK』、『METROCK』、『GREENROOM FESTIVAL』といった大規模フェスの開催が決定。最高の春が約束された状況で、やはり気になるのは台風の目になるニューカマーたち。本稿ではそんな春フェスの出演アーティストのうち、今絶対に観ておくべき4組をピックアップ。来たる祝祭への起爆剤としていただければ幸いである。
サバシスター
はじめに紹介するのは『JAPAN JAM』と『VIVA LA ROCK』に出演が決定しているサバシスター。2022年結成、全国各地でのライブを主戦場とする若きガールズバンドだ。
彼女たちの生み出す楽曲には歌詞の端々に、青春の光が輝いている。代表曲「ジャージ」で淡い失恋模様を大切な居場所であるライブハウスと対比させたかと思えば、ニューEP『アテンション!!』のリード曲である「スケボー泥棒!」では盗難に遭った実体験を笑い飛ばす。日々の出来事を飾り気なしに綴ったその先に、体を揺らしたくなる興奮があるのだ。
他にも一度聴いたらすぐに歌いたくなるキャッチーなフレーズや、ロックバンド然としたサウンド的魅力もてんこ盛りなサバシスター。今年の春フェスが彼女たちの今後の展開に重要な意味を宿すことは間違いない。
yutori
続いて紹介したいのはインディーズバンドの音楽配信サイト「Eggs」にて頭角を現した注目株・yutori。4人全員がいわゆる“ゆとり世代”に当たることから、バンド名を付けたという。
「煙より」や「モラトリアム」に顕著だが、yutoriの多くの楽曲には若者と大人との境界線が引かれている。若者にとっては近く訪れる“大人”という未来、はたまたすっかり大人になってしまった人にとっては“若者”として過ごした過去。それらを直視させることで、今を生きる我々にも「大丈夫だよ」というメッセージを与えてくれるものだ。
バンドとしての魅力に加えて心の奥の気持ちをも溶かしていくyutoriは、今年『JAPAN JAM』にて初めてフェスメインアクトとしての舞台を踏む。優しく肩を叩いてくれるようなyutoriのライブに、我々は一体何を思うのか。感動的な瞬間を目撃する日は近い。