ブルーノ・マーズの緊急来日、実現の背景にある思い 海外アーティストライブの現在をH.I.P 林香里代表に聞く
公演を計画してはプッシュし続けていた
ーー12月開催のMaroon 5の公演は、ドーム3公演がソールドアウトしています。衰えない人気を感じますが、こちらは予想通りの手応えでしょうか。
林:Maroon 5は比較的ロングスパンで計画していました。その中で順調にチケットも動きました。ブルーノもそうですが、会場を見ていると10代や20代から親子まで、幅広い方々が来てくださっている印象です。子供たちや若い人に、本場のパフォーマンスを感じていただいて、これからの世代にも良いインスピレーションになればと思っています。
ーーコロナ禍により海外アーティストの招聘が難しいなかで継続的に動かれていたこと、また苦悩したことなどはありますか。
林:常に公演の計画はしていました。「今ならゲートがオープンするんじゃないか?」と、計画してはプッシュし続けていましたね。情勢が不安定だったので、一喜一憂することもありましたが。海外アーティストを招聘するにあたり、物事が思う通りに行くことはありません。特にコロナで来日公演のブランクがありましたので、これからもツアーをやっていく中で、日本のライブ観覧のガイドラインがどう変わっていくかというのも、気になるところではあります。
ーー来日公演やライブシーンは少しずつ戻りつつあるように思いますが。
林:ブルーノ・マーズの公演をきっかけに、来日ライブシーンが変わるのではないかと期待しています。実際、ブルーノの5公演ソールドアウトはアメリカでもビッグニュースになっていましたし、音楽シーンではとても大きな出来事です。先日、レディー・ガガも来日していましたし、このコロナ禍でツアーが組めていなかった分、多くのアーティストが今後、ライブ開催を発表していくと思います。
ーー来年以降を見据えたH.I.P.としての展望を聞かせてください。
林:海外のアーティストと日本のアーティストの両方を手がけていることがH.I.P.の特徴だと思っているので、そこをうまくブリッジした企画をもっとやっていきたいですね。以前にも、マーク・ロンソンと星野源さん(『LIVE in JAPAN 2019 星野源 × MARK RONSON』)、ザ・ウィークエンドと米津玄師さん(『The Weeknd ASIA TOUR LIVE IN JAPAN』に米津玄師がゲスト出演)などの公演を手がけましたが、こういう国内アーティストと海外アーティストの交流の場をもっと作っていきたいです。(Slipknot主催の)『KNOTFEST JAPAN』についても、アーティスト同士がバックステージでいろいろと会話できたり、今後の仕事の話もできるようなロックの交流の場になっていると思います。
ーーMaroon 5×ハローキティのコラボも印象的でした。
林:嬉しいです。Maroon 5のアダム(・レヴィーン) (Vo)がプロデュースするアパレルブランド『Friendly Unicorn』とハローキティのコラボグッズを作ってポップアップストアも開催しました。12月の公演でも販売しますので楽しみにしていてください。今後、こういったグッズ企画にも力を入れていきます。
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