Dannie Mayが目指す、メジャーで活躍する国民的アーティスト像 SMAP、Mr.Children、aiko……“最強のJ-POP”の条件を考える
“最強のJ-POP”は「色々な解釈ができる」
ーー何か特別なイベントごとがある時だけが人生ではなくて。ありふれた日常が、ただ続いていくことに尊さを見出すようになったのは、コロナ禍の影響もきっと強いのでしょうね。当たり前なことが当たり前ではなくなり、「当たり前」が続いていくことの価値に気づいた今だからこそ、より響く歌詞だなと思いました。
マサ:嬉しいです。
Yuno:過去に僕らがガッツリ出演した「玄ノ歌」のMVは、すごくかっこいい感じで作ってもらったのですが、今回コメディタッチで作ったのも、繰り返される日常が続いていく「ケの日」を描きたいと思い、それで体を張った内容になったわけなんですけど(笑)。その繰り返される日常で誰と明日を迎えたいか? が生きていく上での糧になるというか、目標になるんじゃないかということを、マサの妹家族の話を聞いて自分の人生を振り返った時に考えたんです。
田中:僕は、いつかはそうありたいなと思いつつ、生活もまだそんなに安定していないし、「この人と一緒にずっといたい」と思う人もいなくて。まだ自分は変化というかハレを求めているところもあるんですよね。
ーーそれもすごくよくわかります。繰り返される日常で、一緒に明日を迎えたいと思える相手に出会えるのは、実は奇跡のようなことなのかなと思いますし。
田中:だからこそ、この曲の歌詞は僕にとってはすごく眩しいんですよね。
Yuno:それもわかる。日常を繰り返した先に「希望」を見出すことができるかどうかは分からないし、ここで歌われていることはもしかしたら綺麗事というかフィクションなのかも知れない。けど、それを信じることが「生きていく上での糧」になるのかも? みたいなことはマサとも話したんですよね。
マサ:今までは、こういう「日常を繰り返した先の『希望』」なんて、どこか斜に構えていたというか、ちょっとうがった見方をしていたところもあったし、そういうシニカルな視点がDannie Mayの一つの持ち味としてきたところもあったんですけど、今回はそういう視点を入れる気にならなかったというか。ここまでストレートな歌詞を書いたのは今回が初めてで、それはやっぱり妹家族を見てそこにリアリティを感じたからなのかなと思います。
ーー今こうやって話していて気付いたのですが、ここで歌われているのはメンバー3人の「絆」についてでもあるのかもしれないですね。
Yuno;おお、なるほど。確かに!
マサ:〈最強の安定感〉とか〈想像通りの完成度〉とかね(笑)。
田中:〈一生離れないよ離さないよ〉とも歌ってるよ。
一同:(笑)
ーーこれから活動を続けていく中で、ハレの日もあればケの日もあり、繰り返す日常の中でお互いの関係性も変わっていくかも知れない。それでも変わらない「絆」があると信じた先に「希望」があるのかなと。
Yuno:すごい、新解釈ですね。自分の周りに家屋ができること以外にも、人生を添い遂げる人に出会った時とか、みんなで何か一つの目標に向かって頑張っていく時とかにもあてはまるような歌詞だなとは思っていたけど、俺たち自身にも当てはめることが出来ることが知れたのは嬉しいです。
ーー3人歌えるDannie Mayですが、この曲のボーカルをどう歌い分けるか、についてもこだわりましたか?
Yuno:僕ら歌い方も声質も全然違うので、誰がサビを歌うか、ハモリの時に誰が上に行って誰が下に行くかで曲調がガラッと変わるんですよ。なので歌い分けに関してはいつも時間をかけて試行錯誤しながら決めています。曲作りの時にも考えますし、スタジオに入ってレコーディングの時にも実際に歌ってみて変更することもありますね。
マサ:例えば、この曲の2B。「ここは絶対にタリラだな」と思った。彼の声はどこにいてもよく聴こえるし(笑)、出てきた瞬間に景色をガラッと変えてくれるので、いつも「ここぞ」という時に使うんですよ。サビのオクターブ上はタリラだと強すぎるし俺だと普通だし、抜けの良いYunoの声で歌ってもらいました。そして、アウトロの部分は3人でユニゾンしているのですが、ここが自分はすごく好きなんです。「J-POPっぽい!」って。
ーー確かに、ユニゾンってジャニーズっぽいですよね。
Yuno:そう。しかもバラバラの声なのにユニゾンするとバッチリ合う。そこは全くの偶然でラッキーだなと思っていますね(笑)。
ーー「めいびー」は、マサさんの甥っ子さんが生まれるというパーソナルな出来事がモチーフとなっていますが、結果的に色々な関係性に当てはまる曲になりましたね。
マサ:言い忘れたけど、「最強のJ-POP」の条件に「色々な解釈ができる」というのがあって、それも満たすことができたらなと思います(笑)。実際にリリースしてみて、聴いてくれた方々の人生にどう当てはまるか、みなさんの解釈を聞くのが楽しみですね。
Yuno:僕ら、こういう編成でやっているのでライブもちょっと変わっていて。普通に演奏するだけだとつまらないから、歌いまわしを変えてみたり、誰も演奏しなかったりするんです。この曲もライブで間違いなく盛り上がると思いますし、この幸福感あふれる楽曲で、会場が一体感に包まれるのが今から楽しみで仕方ないですね。
田中:実は、この曲の制作から僕自身制作用のソフトを変えていて、サウンドの質感もガラッと変化しているんです。しかも初めてストリングスも導入するなど、音楽的にもDannie Mayにとってのターニングポイントを象徴する曲になったなと。一皮剥けた、ここからの僕らもぜひ楽しみにしていて欲しいです。
■リリース情報
配信Single「めいびー」
配信中
https://Dannie.lnk.to/Maybe
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