プロダンスリーグ『D.LEAGUE』、新たなルール導入で3年目開幕 総当たりのROUND.1を経てBenefit one MONOLIZがトップに

 ここからが後半戦。注目のカードとなるUSEN-NEXT I'moon(青) vs Benefit one MONOLIZ(赤)。

 USEN-NEXTは、持ち味の女性らしさをカッコよく/セクシーに表現していく。リーダー・Hinaのアクロバットも炸裂。迎え撃つBenefit oneは、静寂でミニマルな楽曲と赤い衣装を効果的に用いたクールな内容。どこか相手チーム・USEN-NEXTを意識したようなコレオグラフも垣間見せた。

 ほぼ女性で構成された注目の一戦は、0-6でBenefit oneが制する(オーディエンス:赤/Koji:赤/HideboH:赤/PEET:赤/ERi:赤/川本:赤)。満点で勝利した時に適用される新制度「SWEEP」によって、勝利チームは勝ち点4となる。

 その後、リーダー・Kenが「素直に嬉しいです。この2年間悩ましい期間を過ごしたので、開幕戦で勝てたことでいい流れに繋げて、まだまだ努力を続けていきたい」と謙虚かつ前向きな言葉を残した。

 第5試合のCyberAgent Legit(青) vs Valuence INFINITIES(赤)は、Valuenceディレクター・STEEZの「SHOSEI出て来いよ」「仮装大賞じゃない」という挑発に、CyberAgentのディレクター・FISH BOYが「無視されたメンバーで勝つ」と応えるなど、煽り映像からバチバチ。

 先行するCyberAgentは、架空のチーム「イマヴァリタオルズ」として戦い、強みであるコミカル×ダンスミュージックを開幕からぶつける。いよいよベールを脱ぐ新チームValuenceは、ストリートの空気を醸し出すブーンバップなヒップホップを硬派に提示した。

 これは4-2でCyberAgent Legitが勝ち点3を掴み取る(オーディエンス:青/Koji:赤/HideboH:青/PEET:青/ERi:赤/川本:青)。

 メンバーの地獄は「パワーアップして帰ってきました。めっちゃ練習したので、この形で初戦に勝てて嬉しいです。このマッチは2チームのカラーが出ていたのもよかったと思う」と喜びだけでなく、相手へのリスペクトを表明。

 最終戦はKADOKAWA DREAMS(青) vs LIFULL ALT-RHYTHM(赤)。相手を研究し尽くしたというKADOKAWAは、マスゲーム的なイントロから、得意とするスタイリッシュなヒップホップに持っていく。勇敢なほどに長いブレイク部分もハイライト。対するLIFULL ALT-RHYTHMは、ミュージカル風な明るいショウケースに、余裕を感じさせるスキルと、ボトル投げなどのリスキーな小道具ネタを大胆に組み込んでいた。

 勝利の軍配は5-1でLIFULL ALT-RHYTHMへ(オーディエンス:赤/Koji:青/HideboH:赤/PEET:赤/ERi:赤/川本:赤)。

 メンバー・calinは「開幕戦のトリでプレッシャーもありましたが、KADOKAWAさんとの試合とわかった時から楽しみしかなかった。ディレクターとLIFULLも含めて大好きなチーム。勝てたことよりも、全力で戦ってくださってありがとうございました。あと11ラウンド、負けません!」と笑顔を見せた。

 ROUND.1を経た順位は以下の通り(カッコ内:チャンピオンシップポイント)。

Benefit one MONOLIZ(4)、LIFULL ALT-RHYTHM(3)、SEGA SAMMY LUX(3)、FULLCAST RAISERZ(3)、CyberAgent Legit(3)、dip BATTLES(1)、avex ROYALBRATS(1)、Valuence INFINITIES(0)、SEPTENI RAPTURES(0)、KADOKAWA DREAMS(0)、KOSÉ 8ROCKS(0)、USEN-NEXT I'moon(0)。

 解説のEXILE NAOTOは「間違いなくプロのリーグ。すごい試合ばかりで疲れました(笑)。それぞれのチームがより自分の色を確立してきたのが第一印象。新しいルールもあり、1試合1試合でこの開幕戦みたいに臨んでいかないと勝ち続けるのは難しい。ここからさらに盛り上がっていくと思います」とラウンドを振り返る。

 また全試合通じて、音に振りを当てるアプローチが多用されていた点も「ダンス本来の音楽に乗って、観客を楽しませる点から離れてしまう。視覚的なだけじゃなくて、聴覚的アプローチも必要。今後の課題かもしれません」と指摘した。

 そしてベストパフォーマンスに挙げたのはLIFULL ALT-RHYTHMだった。その理由は「最初からみんな楽しそうで、世界観に連れていかれました。それでいてダンスのなかに色々な感情がある。机などのネタを使いつつ、しっかりスキルもあって、自分たちのことを理解していることがわかるショウケースでした」とした。

 いよいよ開幕した『第一生命 D.LEAGUE 22-23』。新たなルールと対戦方法により、どのように勝負の行方が展開していくのか、目が離せない。次回のROUND.2は10月19日。Dリーガーたちの熱き戦いに期待しよう。

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